トメ、予定通り入院できました
あーーーー、ホッとしたーーー！！！
当日は朝からドキドキだった。
「検査で新しい病院にいく」と伝え、身支度を整えるまでやってくれたのは
ここ数日ずっとトメ宅で泊まり込みで監視見守り係をしてくれた夫である。
トメは、昔から病院や医者には素直に従うほうなので
いつもならすんなり出かけられるのだが
なぜかこの日は、「行きたくない」。
ニンチさんの「危険察知能力」は侮れないのである。
入院手続きが午後イチからだったので、
移動途中のランチが、トメにとっては入院前「娑婆での最後の食事」になる。
なんとなく、トメの好物の「うなぎ」にしようと決めていたので
出発前のぐずりはじめに
「病院に行く前に、うなぎを食べよう」と言ったら、重い腰を上げてくれた。
やっとこ連れ出し、ご機嫌でうなぎを完食したまでは順調だったが
病院でもやっぱり、ひと悶着あった。
脳のCT検査などがあるので、その撮影画像を見ながら、医師から
「脳がこういう状態なので、今日から入院してください」
と説明してもらう、という筋立てだったのだが。
医師 「じゃあ説明しますね。ん？ 私の声、聞こえてますか？」
トメ 「聞こえませーーん！」
。。。聞こえてないのに元気に返事ｗ
医師 「…ということで、今日から入院になります」
トメ 「は？ 結構です！ 帰ります！ お世話になりましたー」
。。。座っていた椅子をガーーっと後ろにスライドし、そのまま壁ドン（衝突）。
看護師「早くみつかってよかったですね。一緒に治療がんばりましょう」
トメ 「ハイ、あなただけがんばってください」
。。。おいおいおいおい。
その後、百戦錬磨のプロたちの手で病棟に連れていかれたトメだが
病棟でも着替え拒否やら、口ごたえやら、いろいろやらかしていたそうだ。
だまし討ちのような形での入院だ。後ろめたさがないといったらウソになる。
が、もはやトメ本人の意思ではどうにもならないところまで来た。
今回は、本人の同意なしでの入院、いわゆる「医療保護入院」である。
息子である夫の承諾によって、入院が決まった。
この決断に関して、私自身は一片の悔いもない。
夫も「後悔はない」と言っていたけれど、本心かどうかまでは聞かないでおいた。
不謹慎かもだけど、任せたからにはあとは野となれ山となれ、
リスクがあることも重々承知だが、病院を信じるしかない。
入院にあたっては、こんなに丁寧に？？ と感心するやら疲れるやらで
認知症の医師、入院中の主治医、病棟管理ナース、担当ナース、
作業療法士、相談員との面談もそれぞれとっっても密に行われた(都合３時間強！)。
そこまで配慮してくれるなら、きっと大丈夫。と思いたい。
不安と期待と申し訳さと切なさと心強さと？ 篠原涼子が脳内BGMな当夜だった。
先週からトメ宅に泊まり込みだったダーリンは、相当疲れただろうが
でも、この先しばらくは面会もNGなのだから、
出来るうちに親子水入らずで過ごせて良かったのだと思いたい。
時間は短くとも、去年、私と母が過ごした時間のように。。。
入院手続きが終わったあとは、もう一度トメ宅に戻って
長年お世話になった小規模多機能施設から荷物を引き上げたり、
関係各所やご近所への報告&挨拶を済ませたりして、やっとこ長かった一日が終了。
ご心配いただいた皆様ありがとです。
これからは少しだけ、羽根が伸びそうです。伸ばしかた忘れてないといいけど(笑)
夕飯を作る気力などなく、帰路、お惣菜を求めてスーパーに寄ったら
屋上駐車場からの、赤々とした夕焼けが見えて、妙に沁みた。
その後、６日ぶりに二人一緒の夕食(ダーリンは６日ぶりの湯船)でまったり。
出来合いのお惣菜なのに、なんだろね、今夜はやたらお酒も沁みましたよわ
