昨日左利きの事を書きましたがその続き。その女性は学生の頃バトミントンをやっていたそうで、左利きである事が、ダブルスを組む場合などで有利に働くことがあるそうです。また右利きに見せかけて、途中でラケットを持ち換えて相手をほんろうしたりしたそうです。うぬ、姑息な真似を・・・(笑)
このようにスポーツの世界では左利きの方が良い場合があり、野球ではサウスポーが有利なのは有名ですね。かの星飛雄馬は父親によって左利きに矯正されたそうです。
しかし左利きが滅多にいないのが剣道です。
剣道と言うか刀を扱う場合は、基本的に右利きで考えられています。帯刀するのは左腰と決まっており、これは右利きが抜刀しやすい位置なのですね。また右側に帯刀すると、往来で行きかう際に、刀がぶつかる事となり「おのれ武士の魂を」となってしまう訳ですね。
座敷で相手と対面する場合は大小を腰から抜き、右手間前に置きます。この場所に置くと抜きざまに切りかかる事ができない事から、それが相手に対し敵意の無い証であり、礼儀でもある訳です。
このように型を重んじるのが武道ですので、帯刀している体で、そんきょから構えに入るまでは竹刀は左手で持ちます。構えでは右利きが野球のバットを握るのと同じになります(手の間は開きます)
調べたところ、この構えは逆でも良いらしい。つまり左利きの人は逆に構えても良いのですね。
しかしその場合、竹刀を一度持ち替える事になります。さらに型から入る練習では、最初に従来の形で教えますので、途中から左利きの形に変える人は滅多にいないのでしょう。あえて左利きを通すと言うのは、よほど意志が強いか、柔軟な指導者に恵まれないと難しいのでしょうね。私は子どもの頃剣道を習っていましたが、左利きの人と対戦した事は一度もありませんでした。
仮に左利きの構えと対戦したら混乱するでしょうね。小手と胴の位置が逆だから、普段稽古していない打ち込みになりますし、いなし方なども従来と違ってくるはずです。
余談ですが、かの宮本武蔵は左利きだったと言う説があります。
また新選組の斎藤一も、左利きだったと言われ、小説ではそのような描写もあります。もしかしたら彼らが強かったのは左利きだったからかもしれませんね。