随分前の話ですけど。

ある日の昼下がり平日にもかかわらず
店は賑わっていた。。。

いつものように棚に商品を並べていると
スタッフが僕を呼びに来た。
「すいません、クレームのお客様が・・・・。」
まだ新人さんだった為クレーム処理できずに
僕を呼びに来たのだろう。店長なんてそんな時
しか用ないの・・・・。

で、「わかった」と僕はレジに戻った。
そのレジ前には一人のオッサンと誰かの
人影がある。。。「2人かよ」と少しげんなりする僕。
でも近づくにつれ様子がおかしい事に気づく。

「2人じゃない・・・」

オッサンの横に支えられる様に立っていた?のは
空気で膨らますタイプのダッチワイフだった・・・・。

話を聞くと膨らましたら空気が十分に入らずすぐに萎んでしまうらしい。

その説明を鼻息荒げにダッチワイフを抱えながら話すおっさん

・・・・・・他のお客もチラチラと見てるし。

ダッチワイフは口をポカンと開けたまま何も語らない。
確かにすでに軽く萎んでいて肌にハリはなかった。
とりあえず預かって良品と交換することで納得。。

おっさんが帰った後スタッフで空気漏れの箇所を
調べたところ股間のあの場所だった。。。。



おっさん激しすぎたんじゃねーの?
そんな空気をスタッフ同士感じた事は言うまでも無い。

愛しすぎるのも難しい

僕の店ではAVを売っている。

さまざまな客が居る中でたまに居るのが
「俺が見るんじゃねーんだけどよ・・・頼まれてよ~~」
と、聞いてもないのにアピールしてくる客。
どうせ見るんだろ・・・と思いつつ「そうですか」と
相槌うつのにも慣れました。

その場合は誰であろうと見るわけだからAVとしての
任務は達成できるわけである。。。おかずとしての。

しかし、先日ちょっと変った客が来た。

同じタイトルの商品をレジに持ってきて
「この娘が出てる作品他にはないの?」と、聞いてきた。
検索するも昔の女優の為に当店に在庫はなかった。
「この復刻番だけですね」と伝えると、そうですかと納得。
これ下さいと同じタイトルのDVDを2本買うという。
「同じですけど」と言うと「いいんです」と間違えではない様子。

すると客が勝手に語り出した・・・・。

「この娘は随分前に引退していて作品事体廃盤になっていて
なかなか置いてないんだよね。偶然入ったここにあったから
買うんだよ。ネットでも取引されているんだけど見つけたら買う
事にしているんだ・・・・・」

僕のリアクションは「ふーん」その程度だ。でも、次の発言に驚いた

「でも、見ないんだけどね。たまったら廃棄したりしてるの」

見ないの??何で??捨てるの??見てないのに??
ちょっと話に食いついた僕は聞いてみた。「せっかくなんだから
見たらいいじゃないですか」でも客は「見ない見ない。ハハハ」
何の笑いだ・・・何も面白くはないぞ・・・。「じゃ、何で?」
と素朴な疑問をぶつけてみた。そして・・・

僕のリアクションは「あぁーあ」って程度。客の発言にちょっと引いた



「誰かに見られるくらいなら。。。。全部俺が所持していたいんだよ。」



おそらく彼女は不特定多数の男に見られる為にAVを撮った
だが客は俺だけのアイドルでいて欲しいと願った。
側に居る事は叶わないけれど、せめて君の裸は俺だけの
ものにしたいんだ。って事なのか?

まさに「天城越えシンドローム」
誰かに盗られるくらいなら あなたを殺していいですか


ちょっと立て続けの更新

無償の愛は相手の見返りを求めない
あなたが笑ってくれたらそれでいい・・・・

感動的かつ刹那的な思いだ

しかし、

これが営業の場合は死活問題だと思う。


昨日の夕方、ピンポンと家のチャイムが鳴る
「はい」と玄関に行ったらすでに男は玄関に
立っていた。。。「ゲヘヘ」と下品な笑顔で・・・

何が面白い?・・・。

「なんですか?」と言うか言わないかの間に
男はネジ巻きフルスロットルのブリキ人形の如く
カタカタと捲くし立てて来た。

「朝日新聞なんですが(ゲヘヘ)新聞は朝日じゃないですよね(ゲヘヘ)
所長にこれ持ってけと言われて(ゲヘヘ)こちらの方上げますよ(ゲヘ」
と言いながら、サランラップをくれた。
「これ全部配らないと帰れないんですよ~(ゲヘヘ~)これもあげます」
と言いながら、アルムホイルをくれた。
「所長がうるさい人なもんでね(ゲヘヘ)これも上げますから(ゲヘ~)」
と言いながら、洗剤をくれそうになったが、さすがに貰いすぎだろ
と思い「それはいいです」と断ると「ゲヘヘ~良いんですか?」と言い
洗剤の箱を玄関に落とす男

「断られて動揺で(ゲヘヘ~~~)」あたふたしてる男
「じゃ、これ全部配らないと帰れないんで(ゲヘヘへヘ~~)」

そう言い残し、男は隣の家に向かった・・・・。

何だったんだ?おそらく、と言うか確実に彼のミッションは新規契約の
営業だ。サランラップもアルミホイルも洗剤もその為の「エサ」のはず。
でも彼は契約の話は一切せずに「エサ」だけくれた。。。。

【お前は新手のネズミ小僧か・・・】

「エサ」を抱えて玄関に置き去りの僕はポツンとつぶやいた・・・。