ラストレター -4ページ目

15回目

#56   当日 大阪城公園駅改札

     駅の時計は17時20分


    雅彦「あと10分あるな~さぶ~」(缶コーヒー握っている)

    ちらっとまわりを見渡し・・・

    雅彦「うわー女おおいな~。ちょっとおれ張り切りすぎか?

10分前にくるなんて!はずかしぃ。」

    美樹「雅彦!!久々!!」

    雅彦「おう!」

      ちょっと大人な感じになっている美樹をみてちょっと戸惑う

雅彦「元気やった?」

    美樹「うん!雅彦!かっこよくなったな!」

    雅彦「そんなことないよ!美樹はふけたな!」

    美樹「はぁ?ふざけんな!!」

       たたこうとする美樹から逃げて

    雅彦「はははっ いこうーぜ!」

    美樹「うん」    


#57 コンサート

    コンサートが始まる

    美樹の横顔だけみている

    ライトの色が変わるたびにいろんな表情に変わる

    

#58 帰り道(高校の時の思い出の道を帰る)

    

    美樹「ありがとうね!」

    雅彦「おう!」

    美樹「雅彦!どうなん?夢のほうは?」

    雅彦「今は…。フリーターみたいなもんかな。

美樹は東京どうなん?」

    美樹「私、東京で親戚の家に居候で すごいいややねん」

    雅彦「そうなん?一人ぐらしせぇへんの?」

    美樹「まだ無理かな。親が許さないからお父さんが

       事故にあったし」

    雅彦「・・・。」


    美樹「そういえば。家に来たよね」

    雅彦「なんか。美樹。大丈夫かなっておもったから」

    美樹「ありがとう! 東京いくのいややなぁ~。

       大阪にいたいなぁ」

    雅彦「まだ、こっちにいるんやろ?」

    美樹「春休みやしね。4月のあたまには東京いくけど」

    雅彦「それまで一緒のあそうぼうぜ!

       俺、カラオケ屋でバイトしてるからカラオケ

       ただになるし」

    美樹「マジで!あそぶ~!!」

   

#59 美樹の家前

    美樹「ありがとう」

    雅彦「じゃな!また連絡するわ!バイバイ!!」

    美樹がすっと雅彦に近寄る

    キスする

    美樹「じゃな!私からも連絡するわ!」

    雅彦「おう!」

    美樹笑顔で家の中にはいる


#60 美樹と一緒に

    ドライブ。お酒を飲む。ダーツしてる。

ビリヤードしてる。ボウリングやカラオケしている。

    声「楽しかった。自分に素直になれたきがした…。

14回目

#51 カラオケ屋でバイト。パチンコ屋でバイト

    友広と健一と遊んでる。

    (その都度、ポケベルを気にしてる)

    健一「がんばれよ!」

    雅彦「おう!」


#52 雑景

  それから数日 

   

#53 バイトがえり車の中 深夜1時過ぎ

    ピーピーピー

    雅彦ポケットから取り出し

   「ナンカヨウジダツタ?ミキ」

   「ワタシノポケバンハ〇▲×※⇒■〇→」

   車からおりて公衆電話に駆け込む


#54 美樹の手元

    暗い部屋の中で 

    一人たたずんでいる

    その手元にはポケベルが…

   「コンサートイカヘン?ミスチルノ マサ」

   「オオサカジョウホールヤケド」

   「チナミニ コンドノ11ニチ ヤケド」立て続けに3つ

    美樹受話器をあげ


#55 車

    缶コーヒーを買い、車に戻る

    雅彦「さぶいーーー。」

(声が弾む)

    ピーピーピー

    「イクヨ!タノシミ!」

    車の音楽は「Replay」

    雅彦「・・・。」


    車走りぬける・・・。「よっしゃあーーーーー!」

13回目

#48翌朝 リビング

   母親だけがテレビみている

   時計は10時

二階から駆け下りてくる音

雅彦「おこしてや!バイト、遅刻やんけ!

   今日もさぶいな~!」

  服をヒーターで温めてながら着替えようとしている


母親「私はしらん。コーヒー牛乳のんでくか?」

(新聞をみながら)

雅彦「頂戴!新聞かして!」

(着替えながら 新聞受けとる)


新聞

   「崖からバス転落。会社役員ら2人行方不明。

    残り重軽傷者多数!」

   雅彦「ふーーーん。」

   コーヒーが出てくる

   雅彦のめがとまる 

   記事には美樹の父親の名前が…。


  雅彦「これ!」いっきにコーヒー飲み干して。

  雅彦「いってくるわ!」

   (飛び出し)


#49 車の中

  運転している雅彦  「まじかよ!」


#50美樹の家前

  インターホンを押す

  雅彦「あっ おもわずきてもうたけど…。」

   あたふたしてる

   すると。おばあさんが出てきた

  おばあさん「どちらさまですか?」

  雅彦「美樹さんの友達なんですけど・・美樹さんは?」

 おばあちゃん「今ね。おとうさんが事故にあったから今、

        現場のほうにいってるわ。なんか伝えておこうか?」

  雅彦「じゃすいませんがこれ。

       俺のポケベルの番号なんで渡してもらえますか?」

   おばあさんは笑顔でうけとる。

11回~別れ。そして~

#38 帰り道(夕方)


  美樹と一緒に帰る雅彦

  二人おのおの自転車を押している。

  雅彦「ほんでな~あいつがさぁ」

  2人の横を自転車で俊哉が横ぎる

  美樹、思わず見とれてしまう。

  雅彦「美樹さ~。まだ、俊哉のこと好きなん?」

  美樹「そんなことないよ。私、雅彦のことが好きにきまってるやん」

  雅彦「それならええよ。俺、美樹のこと信じてるから」

  美樹「うん。じゃあ私・・・

     今日、用事あるからいくね!またね!!」

  美樹、自転車で駆け抜けてく

  

#39 夜(街中)

  友広「あははっははっ」

  仲居「友君ってたまに口くさいよね!」

  友広「ごめんって!そうならそうといってや!

     俺、なきそうーやん」

  仲居「ごめん。ごめん。」

  友広が前方に何かを見つける

  友広「ちょっと!ちょっと!」

  仲居「どうしたん急に!」

もの影に隠れる2人

  

  俊哉「みーちゃん!やめろや!」

  美樹「俊ちゃん!のアホ!!」

    楽しそうに会話している。2人きりで

    すると、突然キスする2人。

    それを目の当たりのする友広と仲居


  友広「なんでなんやろ?」

  仲居「雅彦~知ってるんかな? 

     いってあげたほうがええんちゃう?」 

  友広「ええっ俺!? 言われへんわ!!」

  

 #40 

夜 雅彦部屋

    電話をしている

    雅彦「あーーそうですか?まだ帰ってないですか?

       じゃいいです」

    電話がすぐなる

    雅彦「ハイ、もしもし。」 

    電話越しに健一

    健一「もしもし、雅彦!?」

    雅彦「なんやねん。ラブコール中に」

    健一「今な実はな。友広からきいたんやけどな。」


カレンダー3月4日美樹誕生日。

       その横にプレゼントがおいてある

    

    ここからOFF 音楽のみ

必死で話す健一

怒り口調の雅彦

電話を切り 再び、受話器をとった


    雅彦「夜分遅くにすいません…。美樹さんは…。」

     『エリーゼのために』が受話器越しに聞こえてくる

    美樹「はいっ!雅彦!どうしたん?」

    雅彦「あんな~聞きたいことあるねんけど」

    ♪ミスチルの「Tomorrow never knows

    美樹「なに?」

    

    雅彦「なんでやねん?」

    

    美樹「・・・。」


    美樹「ごめんなさい」

    雅彦の目には涙が・・・

    

声「君を好きでい続けたい・・・と聞けなった」


    美樹「ごめんなさいとしかいえないよ。雅彦も好きやけど

       どうしても俊哉くんが気になってしかたないよ」

    雅彦「・・・」

    美樹「・・・」

    雅彦「しゃーないな~。分かれたらるわ!

       俊哉と幸せになってや。応援するで………」

    美樹「ごめん・・・。」

    雅彦「ごめん・・・。」

      雅彦泣き崩れる・・・。

その奥には真っ赤な夕焼け、

雅彦の泣き崩れる姿がシルエットに


12回~それから~

#41 月日は流れる

    卒業式。蒼天の空 桜がまっている

雅彦チラッと美樹を見る

   声「僕は、大学には行かなかった…」

    「僕は、人に笑顔を提供できる仕事につきたいと

心からおもっていた」

    「彼女は、東京の大学に合格したそうだ…。」

「僕は…。あれから彼女とは話せてない…。」


#42 カラオケ屋

    そして10ヶ月後。冬。

    バイト中の雅彦…。

    吉田「雅彦!今日、バイト終わったら

合コンいくか!?」

    雅彦「俺、いいっすわ!」

    吉田「お前。女おるんか?」

    雅彦「いないっすよ。女だめなんすよ!」

    吉田「お前。ホモか?」    

    雅彦「そうなんです。

男しか好きになれません って!!」

(寒~い空気がピーンと張り詰める)

    吉田「ごめんなさい、ひいてしまいました!」


    雅彦「いいです。」

    吉田「おまえさぁおれが言うのも何やけど

そこそこの顔してんねんから、もてるやろ!

テキトーにあそんだほうがええで!」

    雅彦「あそんでますよ。ちょっとはね。」

    (グラスに氷を入れてソフトドリンクをいれている)

    吉田「お前、バイトばっかりしてへんか?」

    雅彦「朝からパチンコ屋でバイトして

       夜はここくらいですよ」

       (部屋にソフトドリンクを持っていく)


声「彼女に対する気持ちに変わりなく歳月が流ていた…。」



#43 雅彦バイトの帰り

  雅彦「そう、あれから彼女が出来なかったわけじゃない」


#44 回想

  女性A「自分、うちのことみてないわ!」

#45 回想

  女性B「どこにいるん?あんたは!?」

#46 回想

  女性C「ほんまに私のこと好き?」


#47

 雅彦の部屋

   雅彦「・・・」無言で天井を見上げる

   ラジオから「Over」が聞こえてくる

   高校時代の美樹との楽しい思い出セピアでフラッシュ

   雅彦 涙がうっすら・・・。

   雅彦「まだ好きやな…。」

   いつのまにか眠りに入る