12回~それから~ | ラストレター

12回~それから~

#41 月日は流れる

    卒業式。蒼天の空 桜がまっている

雅彦チラッと美樹を見る

   声「僕は、大学には行かなかった…」

    「僕は、人に笑顔を提供できる仕事につきたいと

心からおもっていた」

    「彼女は、東京の大学に合格したそうだ…。」

「僕は…。あれから彼女とは話せてない…。」


#42 カラオケ屋

    そして10ヶ月後。冬。

    バイト中の雅彦…。

    吉田「雅彦!今日、バイト終わったら

合コンいくか!?」

    雅彦「俺、いいっすわ!」

    吉田「お前。女おるんか?」

    雅彦「いないっすよ。女だめなんすよ!」

    吉田「お前。ホモか?」    

    雅彦「そうなんです。

男しか好きになれません って!!」

(寒~い空気がピーンと張り詰める)

    吉田「ごめんなさい、ひいてしまいました!」


    雅彦「いいです。」

    吉田「おまえさぁおれが言うのも何やけど

そこそこの顔してんねんから、もてるやろ!

テキトーにあそんだほうがええで!」

    雅彦「あそんでますよ。ちょっとはね。」

    (グラスに氷を入れてソフトドリンクをいれている)

    吉田「お前、バイトばっかりしてへんか?」

    雅彦「朝からパチンコ屋でバイトして

       夜はここくらいですよ」

       (部屋にソフトドリンクを持っていく)


声「彼女に対する気持ちに変わりなく歳月が流ていた…。」



#43 雅彦バイトの帰り

  雅彦「そう、あれから彼女が出来なかったわけじゃない」


#44 回想

  女性A「自分、うちのことみてないわ!」

#45 回想

  女性B「どこにいるん?あんたは!?」

#46 回想

  女性C「ほんまに私のこと好き?」


#47

 雅彦の部屋

   雅彦「・・・」無言で天井を見上げる

   ラジオから「Over」が聞こえてくる

   高校時代の美樹との楽しい思い出セピアでフラッシュ

   雅彦 涙がうっすら・・・。

   雅彦「まだ好きやな…。」

   いつのまにか眠りに入る