中学受験で成功したと喜んでいたのは最初だけ。

第一志望に受かったとはいえ、最難関校は周りの出来が半端ないです。

 

親としては中1の4月から鉄緑会に行かせたかったのですが、長男から『そもそも塾には行きたくない』と言われ断念。

 

中学受験の時は親管理が100%だったので、中学からは自主性を重んじることに。

ですが、その判断が過ちだったと気づくのに時間はかかりませんでした。

 

入学後も毎日ゲーム&スマホ三昧の長男。

それでも中1の中間テストでは上位20番くらいの成績でした。

ところが期末になると数学以外はさっぱり。

 

迎えた夏休みも部活&旅行&ゲームで宿題も放置。

そして2学期の中間テストでは代数だけは上位キープも全体では下位2割のグループに転落。

特に英語に関しては最下位に近い点数でした。

期末も似たような成績で成績表も惨憺たる結果でした。

いわゆる『深海魚』になった長男でしたが、このときはまだヘラヘラ笑ってました。

でも私達親の方は「深海魚のまま抜け出せなくなるのでは?」「最難関校を目指させたのは背伸びのし過ぎで、失敗だったのでは?」という考えで頭がいっぱいでした。

 

年が明けて少し過ぎたころ長男と話をしました。

「このまま塾無し&ノー勉でずっとやっていくつもりなのか?」と。

すると堰を切ったように泣きながら長男が吐露。

「ずっと悔しい気持ちはあったけど、どうしていいのかがわからない。」

「学校の授業もどんどん先に進めて丁寧には教えてくれない。」

 

それを聞いた私は「コツコツ努力する以外に解決策なんてない」と伝えました。

そして英検5級の勉強をするように勧め、一緒に参考書も買いに行きました。

5級と言えば基礎の基礎、おそらく長男の通う学校で5級から始める生徒は1人もいないと思います。

 

その日から1日1~2時間ほどですが家でコツコツ勉強をするようになった長男。

あれから4ヶ月。

先日、長男は英検3級(1次)を受けました。

本人は「ほぼ満点」だと言ってました。

 

また、先週の中間テストでも数学以外は英語を含め平均点より上の成績でした。

数学は特に何かをやっているわけではないのですが何故か上位成績をキープできています。

本人曰く「数学だけは授業が面白い」のだそうです。

 

せっかく頑張って入った最難関校。

でもそこは努力をしないと周りについていくのが簡単ではない厳しい環境でした。

長男の様に最初は成績上位でも気を抜けばあっという間に深海魚になります。

 

今、中学受験を目指されているご家庭には「受かったあとの方が大事だと」強くお伝えたいしたいです。我が家の様にならないように。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今週末はいよいよ本番を迎える中学受験(首都圏2/1~)。

昨年のことを思い返してみると最後まで悩んだのが午後受験の事。

 

2/1午前は本命校を受けることにしていた長男ですが、2/1午後をどこにするかを1週間前になっても決め兼ねていました。

 

順当に考えれば偏差値的には「広尾➁」か「巣鴨(算数)」を選択すべきだったのですが、安全を見て「都市大付属➁」か「広尾小石川➁」を受けさせるかなどを悶々と悩んでいました。

 

ですが、最終的に我が家が出した答えは「午後受験はしない」という選択でした。

 

日能研にそのことを伝えると、長男は算数小僧(平均偏差値70超)だったこともあってか、巣鴨(算数)を受けるよう強く再考を促されました。

 

にも関わらず、受けないと決めたのには理由があります。

それは期せずして連戦となった前受け(埼玉ラウンド)での疲労度を見ての判断でした。

長男は前受けで失敗し連戦を強いられました。

日程的には間隔は空いていましたが、その連戦による疲労度は半端なく、父子ともに受験当日にかかる心身的な負担を身をもって知ったのです。

 

その経験から長男にとっては2/1・2/2・2/3の3日間、どの学校も気が抜けないチャレンジが続く中、初日の午後に抑え校を受けている余裕はないと判断し、敢えて午後は受けないという戦略を取ったのです。(午後は翌日の対策をする方が良いだろうという判断も少しありました。)

 

結果的にはこれは正しい選択でした。

と言うのも、2/1の受験前日夜から緊張するあまり、長男はほとんど眠れなかったのです。

試験会場に向かう途中で心配して様子を聞くと「今日は午前中だけだから頑張れる。俺、午後受験を選択してなくてマジで良かったわ」と長男。

試験が終わって家に帰るとそこから夜20時まで死んだように眠っていました。

迎えた翌日2/2は体調も絶好調で試験に臨むことができました。

 

そして、2/2校は当日夜発表で見事合格でした。
その夜「2/1は手応えがあったし、絶対合格してる。もう疲れたから行きたくない」と言い張る長男。

親としては非常に心配でしたが、ダメなら2/2校に行くから問題無いと本人に言われては反論の余地もなく、2月3日校の受験はキャンセルすることに。

そうやって我が家の中学受験は2/2で終わりました。

 

その時に思ったのが2/1の午後受験を回避する選択をしておいて本当に良かったなという事。

もしあそこで受ける選択をしていたら、2/1の朝は眠れなかったプレッシャーが倍になり、午前はもちろん午後の抑え校も疲労度MAXで上手くいかず、そのまま2/2も上手く行かず、2/3も負の連鎖で失敗、全落ちしてた可能性も十分ありました。

 

なるべく早い段階で合格を勝ち取りたいという気持ちも十分に理解できますが、午後受験は諸刃の剣であることも知っておいてもらえたらと思います。

明日は1/10。

いよいよ埼玉ラウンド(首都圏の中学受験)が始まります。

 

今日はこの埼玉ラウンド=前受けでまさかの不合格になった時にどうすべきか?というお話をしたいと思います。

 

まず、同じ埼玉ラウンドでも、それがチャレンジ校や本命校の場合は仮にNGであっても、ある程度は想定をしていると思われるので『次を頑張るだけ』と割り切れるのだと思います。

 

問題は「鉄板校」とか「お守り校」がNGだった時です。

絶対に落ちないと思っているからこその「お守り」なのに、ここがダメだと本当に精神的にきつくなります。

 

ですが、その経験は子供を強くするきっかけになります。

我が家では鉄板と思っていた学校で2連敗してようやくお尻に火が着いた感じでした。

そこからの長男は人が変わったように本命校の過去問対策も必死に取り組んでいました。

本当の意味で受験生になったのは長男の場合は2週間前だったという事です。

失敗しても本番に繋がるのであれば有意義な失敗だったと思って前を向くのが正解だと思います。

 

そしてそれは2/1本命校でも同じです。

中学受験の目的を考えれば合格することだけが成功ではないです。

失敗を通じて子供が成長するなら、それは全て成功だと思います。

なので、どんな結果であっても前を向いて堂々と胸を張って進んで欲しいと思います。

全ての受験生に幸あれです。

長男は早稲アカのNNそっくりテストゼミ5本勝負、通称『NNそっくりテスト』を受講しました。

1月1日の元旦からハチマキを頭に巻いてやる例のやつです。

長男は直前のNN模試で成績が奮わず、そっくりテストはNN2組での参加でした。

(7月や9月のNN模試ではNN1組の成績でした。)

 

「NNそっくりテスト」は日能研生のお宅でも受けさせるかどうかと迷われてる方が多いと思いますが、外部生が受ける場合には注意点があります。

 

まず、知っておいて欲しいのは内部生(NN受講生)の方が有利なテストであること。

そして、その結果に『翻弄されてはいけない』ということ。

 

これは長男から聞いた話ですが、解説授業のときにNN受講生だと出来て当然みたいな説明をされる問題が結構出ているようです。(過去問そっくりに似せて作ってあるので仕方ないのですが・・・)

「これまでのNNでも解説してきた問題だから皆できたよね?」みたい感じで説明をされるのですが、長男は初見の問題ばかりで出来なかったそうです。

 

そして、これがテストの成績に反映されると各教科1~2問づつだったとしても20~30点くらいのハンデになります。

当然ながら似たような成績帯の子達が受けるテストなので-20~30点だと順位的には酷い結果になります。(長男は2本目の回から最下位の組での参加になってしまいました。)

 

テスト結果は1月1日の当日の夕方には分かるのですが、当時何も知らなかった私はその酷い結果に激しく動揺してしまったのです。

 

そして絶対にやってはいけない決断を下します。

「前受校の対策なんてやってる場合じゃない」

そうなんです、実は1月2日~9日までは前受校対策を中心に時間を割く予定だったのを急遽取りやめて、受ける予定もなかった2本目のそっくりテスト1月8日を受けることにしたのです。

そして1月2日~7日は早稲アカから事前に送られてきていた過去問集の抜粋テキストに着手することにしたのでした。

 

これはやらせてみて分かったのですが、もっと早くから着手すべきでした。

そうすれば1月1日の結果ももう少しできたと思いますし、結果が良ければ2日~9日は予定通り前受校対策の方に時間が割けたのだと思います。

 

この私の判断ミスもあって長男は鉄板とまで言われた前受校を落とす羽目に。

そして、片道2時間以上もかかる前受校を繰り返し受験したことで、今度は逆にNNそっくりテストの方に集中できず、こちらも下位成績を取り続けるという悪循環に陥ったのです。

 

この辺りのことは長くなるので、また別の機会に書きたいと思います。

 

我が家の経験から言えることですが、もし日能研生でNNそっくりテストを受けさせるつもりの方は決して結果に翻弄されないことです。

過去問対策の延長くらいの感覚で十分であり、解き直し段階で理解できれば何も問題ないのです。

これまでの模試とは違い、ここでの成績はあまり参考にならないことを知っておいてください。

(そもそも自宅で受ける子も多く、公平な条件で行われた模試とは違います。)

優先すべきは前受校対策や2/1本番校の過去問対策の方にあります。

その点を踏まえて冷静に『まぁ活用してやるか』『ここでの結果は関係ない』くらいの感覚で取り組んで十分だと思います。

 

 

長男の話です。

2024年1月10日に『栄東』を受けました。

前受候補にはもう1つ『渋幕』も予定していました。

 

日能研のMクラスでもTOPだった長男にとって『渋幕』はともかく『栄東』は前受というよりは模試感覚でした。

難関大合格などは眼中になく、東大クラス合格はもちろんのこと特待組になれるかどうかしか興味がありませんでした。

 

過去問も購入しないで日能研が用意したプリントで前日に対策して臨みました。

それくらい偏差値的には余裕があり、正直ナメていました。

当日の朝も緊張感のかけらもなく、父子で校門で笑いながら記念写真を撮ったりしてました。

ちょっとしたお祭りにでも参加するような気分でした。

長男が緊張しないようにと私も普段以上におどけた態度をとっていました。

 

で、結果はまさかの『不合格』でした。

ずっと最難関を目指してきた長男が前受校で落ちることなど全く想定していませんでした。

 

当然、結果を知った長男は大泣きです。

日能研に長男が電話連絡すると「何やってんだよ!なんでどうした?何があった?」と担当講師も困惑気味。

急遽、受験予定に無かった『栄東B日程』を申し込んだのでした。

そして1月16日当日の朝になって体調が少し悪いということで車で向かうことに。

1時間前に着くように出たはずが残り2kmの地点で大渋滞にはまり、試験開始時間に間に合わず5分程遅れて到着。

結果、B日程も不合格。

もう日能研には連絡もしませんでした。
(B日程は受けること自体を伝えてなかったので。)

 

そして念のためB日程と同時に1月18日の栄東『東大Ⅱ』も事前に申し込みはしていたのでそちらを受けました。この時点で『渋幕』はキャンセルすることを決めました。

長男のプライドはボロボロになり、2月1日校の本命校対策も手が付かず「もっと偏差値の低い学校を受けた方がいいかも」と弱音を吐いていました。

 

そんな状況で迎えた1月18日。

それまでの緩んだ表情は私達父子に一切ありませんでした。

「もう後が無い」最後に握手して別れた長男の手は緊張で震えていました。

 

そして東大Ⅱの結果。

順位で言うと1桁台での『合格』でした。

結果を見た長男の「泣き顔」は今でも鮮明に覚えています。

 

その時に思ったことは「最初から真剣かつ謙虚な気持ちで受けるべきだった」ということ。

前受校こそ全力を出し切る気持ちで受けるべきだったのです。

お試しという安易な気持ちは捨てること。

緊張感はあって当然なのです「緊張しないように」と考えるのは愚かです。
緊張して無いときは実力しか出せません。

受験本番では『実力以上』を出す必要があります。

その為には緊張は絶対に必要です。

 

前受校でつまずくと本命校対策にも支障が出ます。

本人も親も精神的に非常につらく、家庭内はずっと暗いままでお通夜のようでした。

なので絶対にナメないことです。

今年の受験生には我が家と同じ失敗をしてほしくないと思っています。