中学受験、12月に入りいよいよ前受け本番まで残り1ヵ月。

今年の受験生宅にとってはここからが本当の山です。

 

これまでの模試で味わっていたような不安と期待が入り混じる甘い感覚は一切なくなり、絶望と焦りが交互にやってくる感覚に押しつぶされそうになります。

 

でも、その先には感動的な時間が待っています。

結果は〇でも×でも後から思い起こせばドラマティックで一生忘れらない宝物のような時間。

それは苦労したら苦労した分だけ強くなります。

 

受験生といってもまだ小学生。

是非、これからの2ヶ月間を大切に無事乗り切らせてあげてください。

陰ながら日能研生の活躍を応援したいと思います。

最難関を目指す子達にとって一番重要な模試、それが『学校別サピックスOP』です。

それも11月に行われる回は最重要です。

 

この11月実施回(一部12月に実施)は、これまでのように「お試し」で受ける子は皆無で、ほとんどの受験者が実際にその学校を熱望している志願者になります。

 

昨年、我が家の長男も受けました。

結果の方は算数だけは偏差値70台と非常に良かったのですが全体としては奮わず・・・。

合格判定の方も『合格率70%』という微妙な結果でした。

 

ただ、そのあとに日能研の教室長さんと面談する機会があり、その際に言われた話ですが、学校別サピックスOPで『合格率50~70%』だった子でも、例年多くの子が合格しているので、あまり判定の方は気にしなくて良いとの話がありました。

最難関の受験者しかいない模試なので、そこで合格率80%以上を取ってくる子と言うのは『圧倒的に出来る子』であって、それ以外の受験者は「団子状態」というのが実態なのだそうです。

重要なのは順位の方で『合格者数×80%以内』に入っていれば、まずは合格圏内と見ていいと言われました。

 

例えば合格者数の定員300人だとしたら、240番以内かどうかという感じです。

そして多くの学校がその240番付近が受験者のボリュームゾーンになっているので、その上にいるようなら実力的には十分であり、あとは当日の出題問題との相性とか体調面の勝負になるという説明でした。

(逆に言えばこの時期に240番を大きく下回っている場合は相当厳しい状況にあるということかと。)

 

後日詳しく書きますが、その説明を受けた私は「こりゃあ、もう受かったも同然だな。」と謎に慢心してしまうのです。

そしてその緩んだ空気は長男にも伝わり、ここから地獄のような苦しい日々が始まったのでした。

 

 

 

長かった夏も終わり、2月の受験本番まで残り4ヶ月。

この時期に悩んだのが公開模試の扱い。

 

過去問対策や苦手単元の克服など個別で必要な対策を重視すべきとわかっていても無視できない公開模試。

参考値ではあると頭では解ってはいるのに、曲がりなりにも「合格判定」が出る模試で悲惨な結果だったらと考えると、どうしても意識してしまうと思います。

 

ですが、はっきりいいます。

難関校を受ける子にとって、日能研の公開模試は正直関係ないです。

難関志望なら模試はサピックス学校別OPやNN模試など他塾のものを重視するといいでしょう。

 

受験を終えた今だから言えることですが、そもそも集団で受ける授業は日特を含めて無駄が多いです。

集中力がある子なら自宅で過去問(過去30年分など)をひたすら解いていた方が合格に近づくこと間違いなしです。(※日特会場が近いならまだしも、移動に1時間以上かかるなら受けない選択もアリだと思います。)

過去問は本命校だけでなく併願校や前受校もそれぞれ10年分を取り組むくらいでちょうどいいです。

但し、前受で栄東を考えている場合はその年の出題範囲(単元など)を入試説明会で開示されるので、そこは対象の単元だけを効率良くやった方がいいと思います。

 

とにかく、残りの3ヵ月は実際に受ける学校の問題形式に慣れることの方が重要です。

知識の穴も過去問で埋めた方がいいです。

どうしてもこれまでの流れで日能研に通わせてしまうのですが、新しい単元はもう出てきませんし、個別で課題が全然違うのに長時間にわたって同じ授業を受けるのは時間のロスだと思います。

時事問題とか心配されるかも知れませんが、難関校の場合そこまで重要ではないので自分で教材を使って対策すればOKです。

 

よく『家では遊んで集中しないので塾に行かせた方がマシ』という意見をみかけますが、難関校はそんな子は最初から受かりません。

最後の3ヶ月間は真剣モードで必死で追い込めるくらいの集中力が無い子なら難関校は諦めさせた方がいいと思います。(ライバル達は必死で追い込んでいます。)

 

とは言え、自宅でずっと集中するのも難しいと思うので、たまには日能研で本科を受けたり、気分転換に公開模試を受けるのも手かも知れません。

我が家は決断が遅れたので、そんな『本気モード』になったのは1月に入ってからでした。
その点は1年経った今でも本当に後悔しています。

 

日能研生にとって意外とハードルが低いのが「早稲田中」だと思っています。

 

日能研R4→早稲田①66

四谷偏差値→早稲田①66

 

上記の偏差値だけみると一緒では?と思われるかも知れませんが似たような偏差値帯である2/2本郷②で比較すると見えてきます。

日能研R4→本郷②65

四谷偏差値→本郷②63

 

他の学校も概ね日能研R4の方が1~2程高い値(四谷の方が低い)が出るのが普通です。

ですが、早稲田中だけは同じ偏差値なのです。

 

本郷の例に習うなら、日能研R4における本来の早稲田①は68でないと変なのです。

ですが、そうはなっていません。

何故でしょうか?

 

その答えを言う前に少し長男が通っていた校舎のお話をします。

長男が通っていた日能研の校舎からも早稲田中合格者が毎年2名づつ出ています。

しかも、長男の年の合格者2名はMクラスでも真ん中くらいの実力だったそうです。

なので平均偏差値で言うと2人とも63~64くらいだと思います。

 

早稲田中の場合は国語に関してはパターン問題というか選択問題の演習を大量に取り組んでいる子が有利になる印象です。(パターン問題=文章の読解力よりも『問題自体の読解力・分析力』が試される問題)

そうやって国語のパターン問題がクリアできれば算数は捨て問を選択して合格最低点を効率よく確保し、残りの暗記科目(理社)でひたすら頑張れば何とか攻略できる気がします。

 

前述の2名が御三家で合格しようとすると天性の地頭勝負になって厳しかったと思うのですが、早稲田であれば努力次第では受かるという証明でもあります。

 

で、話は戻りますが何故日能研では早稲田中の偏差値が低く出るのでしょうか?

その答えは四谷系(早稲アカなど)早稲田中の地位が『盛られている』からだと思います。

 

特に早稲アカでは早稲田中は御三家並みに扱われます。

そうすると本来は御三家を目指すような優秀な子が早稲田志望に流れてしまい、結果的に偏差値が高めにでるという好循環になっているんだと思います。

 

逆に言うと本来は早稲田中に受かる実力の子でも事前に受けた内部模試(NN模試など)の判定で心が折れてしまい敬遠している(足切りにあっている)可能性が高いということでもあります。

 

つまり、日能研の子達の方がそういうバイアスがかかっていないので早稲田中にチャレンジしやすい環境になっていて、結果的に上手くチャレンジに成功しているという仮説です。

 

受験の合否は偏差値だけでは計れません。

特に日能研の公開模試と早稲田中の試験問題には乖離(特に国語)がありますので国語が苦手な男子でも対策できます。
算数が苦手でも早稲田中の問題は難易度が高い問題は正解率が低いため偏差値70とかは不要です。(60以上は必須)

なので日能研生で理社が得意な子は最後まで諦めずにチャレンジしてみてもいいのでは?と思います。

日能研の6年夏休み専用のテキスト、通称「428」。

 

今年も既に配布済みだと思いますが、昨年我が家ではどういう感じで取り組んだのか参考までにお話したいと思います。

 

まず最初にやったのは「インデックスシール」の貼り付け。

教科やセクションごとに色分け&問題番号(10問づつで1枚)を書いて貼っただけですが、これだけでも目的のページが開きやすくなりますのでお勧めです。

 

ただ取り組み自体は特に工夫はしませんでした。

算数は1周目で間違えた問題は2周目、2周目も間違えた問題は3周目で潰すという方法を採用しましたが、他教科は日能研の指示通りに1周だけして、間違えた問題は解説を読んで終了しました。

 

因みに長男の算数の不正解率は1周目が約10%でした。

2周目はそのうちの20%(全体では2%弱)、そして3周目の不正解は0でした。

(※短期間で3周目を行うのは答えを覚えてしまっているので意味が無いようです。)

 

スケジュール的には1日40問を目標に取り組み、3周目までに15日間をかけました。

 

ただ、長男は算数だけは公開模試でも偏差値が70台という典型的な「算数大好き男子」でして、教室で「1番に終わらせたい」という本人の希望もあって、15日間で取り組んでしまいましたが、普通は夏休みが終わるまでに1周目が終わっていれば問題無いかと思います。

 

で、ここからが大事なお話なのですが、算数の場合「428」で一番重要なのは2周目で間違えた問題にあります。

 

要はその問題がその子の「穴」なのです。

実際10月頃にもう一度2周目の問題(1周目でミスした問題)をやらせてみましたが、同じ間違えが数問ありました。

ここで間違えた問題は基礎の段階で何かが抜けている可能性があると判断したので、我が家では本科テキストや四谷大塚の「予習シリーズ」などから類題を探して徹底的に穴を潰す取り組みをしました。

 

そして直後11月の公開模試では久々の20番以内をGET。

 

この結果には長男も喜んでいました。

が、今思えばこの時が長男のピークだったのです・・・その話は別の機会に。