2024年の『麻布』は日能研からの合格者が前年から大幅に増えました。

ですが、これは前年2023が大幅に減少(失敗)したのが原因であって、2024年はむしろ平年並みに戻っただけという見方もあります。

以下に過去5年間の合格者数をまとめてみました。

 

■麻布 日能研合格実績(日能研の受験者数)

2020 65人

2021 53人

2022 69人

2023 32人(115人)

2024 59人(105人)

 

こうやってみると2023年が異常値だったことがわかります。

因み2023年の減少原因については様々な憶測がありましたが、その中の1つに「日特講師の交代が原因なのではないか?」という噂がありました。

どうやら何年も麻布を担当していた日特講師が2023年に開成担当に配置換えになっていたそうです。

そして、その開成の方はと言うと2022年は36人に対して2023年は48人と大幅に合格実績が伸びたのも事実です。

 

とは言え、1人の講師の力量がここまで結果に影響するとは思えず、他の要素も多分に占められてはいるのだと思います。

それよりも「麻布の試験問題が日能研生に有利な年とそうでない年が交互に来ている」という都市伝説の方がまだ信憑性がありそうです。

 

あと、2024年の麻布ですが「実質倍率が2.0を下回っていたのでは?」という言う噂も・・・。

初めてその噂を聞いた時は衝撃的でした。

麻布と言えば、言わずと知れた名門御三家の超人気校です。

その麻布に受験者の2人に1人が受かるなど、にわかに信じ難い話です。

 

でも実際に日能研の「志望校人数推移」をみると、2024年は偏差値60-64の子でも3人に1人が合格していました。

そして偏差値60未満の層からも合格者が出ていました。

 

また、偏差値65以上の合格率は73%と非常に高い結果でした。

因みに『開成』の偏差値65以上だと合格率40%、もう一つの御三家『武蔵』の偏差値65以上の合格率でも48%しかありません。

参考までに2/3海城➁で72%、同じく2/3早稲田➁では59%という厳しい結果で、安全志向が強いと言われる2/1駒場東邦でも76%という具合。

 

この結果を見て上位層の子(偏差値65以上の子)を持つご家庭の中には「73%も合格するなら麻布にチャレンジさせておけば良かった」と後悔された親御さんも一定数いるのではないかと思います。(私もそのうちの1人です。)

そのくらい73%は高い数値だと思います。

 

ただ、麻布の現状については気になる数値もあります。

それは東大合格者数(出口)です。

 

2024年の東大合格者数ですが麻布は55人(前年比▲24人)という結果でした。

開成149人(前年比+1人)、武蔵26人(前年比+5人)と、他が大きく変わっていない中で麻布の落ち込みは大きく目立って見えます。

 

果たして2025年の麻布は人気回復で難度が上昇するのか、それとも更に易化してしまうのか・・・。