時を愉しみ、時を育てる。 |  ソラいろのタネ ソラ〜宇宙〜のアトリエ

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ソラ〜宇宙〜のアトリエ 主宰
SPACE・SOLA〜宇宙〜 プロデューサー 
繪と写真と言葉という表現を通して、
誰もが幸せを感じて生きるための気づきやきっかけを届けています。
豊かな世界を共に創るためのスペースをプロデュース。

日に一日(いちじつ)を慎み

時に一時を競う


  ( 空海 三教指帰より )











「その日その日を慎み、その時その時を惜しむこと。」



急ぎたくなることも多いのが、人生です。

焦ることも、迷うこともきっとたくさんある。


だって、世界も社会も、世の中はハイスピードで流れていく。

その中で取り残されそうになったり、心細くなったり。

 
でも、空海・・弘法大師の言葉は、

「人生は急いではいけません」

そう、諭してくれます。


その日その日をたいせつに。


だって、もうみんな知ってる。

「今」が、今この一瞬が、明日へ繋がり、未来を創っているんだってことを。


でも、そうは言っても焦っちゃう。

誰もが。


その度にこの言葉を思い出す。


そして、続けた人だけが、

ゆっくりと、積み重ねてきた人だけが見える世界がある。

それは確かに必ずやってくる。


だから、

時を愉しみ、時を育てる。


日に一日(いちじつ)を慎み

時に一時を競う












三十年ほど使っている硯箱。

知らないうちについた小さなキズも愛しくて。

箱の中には四十年来の筆もあったり。


書はいつも傍にあって、一生懸命練習した時もあれば、

な〜んにもしなかった時も。

でも、いつもそばにあった。

道具たち一つ一つが、愛着の品です。











年始に博多人形師の方にお会いする機会がありました。

博多人形のお話を伺いしながら、以前お会いした輪島塗の職人さんや、

日田の竹細工や、奈良の和紙職人さんのお話を思い出しました。


伝統工芸に目を向けたり、高いお金を払って購入してくれるのは、

日本人よりもむしろ外国の方なのだそう。



伝統工芸の世界はどの分野も変わらず、衰えが顕著なのだそうです。

正確に言えば、和の文化を継承する人材の衰えは、

日本人の和の文化への理解が希薄になってきていることや

伝統文化を生活に生かす意識の薄れでもあるということ。


なんでもそうなのだけど、

日本人の目には、海外文化や外国の文化は眩く映るようだけど、

自国のものは取るに足らない・・大したものがないと思いやすいようです。

だから、日本の文化でも一度海外に出たり、海外で注目されて、価値に気づいたりする。


本当は、いつだって、すでに「内」にあるのに。











モノや文化や精神性や心・・形あるもの形ないものに関わらず、

内にあるものを、(すでに持っているもの触れているものを)

丁寧に育てていけるのは、自分しかいない。


自分と、時。

なのです。











2020年

令和二年というこの年にのはじまりに、

古くて新しい何かが、あなたの周りには見えないでしょうか。

ずっとあたためていたものや、置き去りにしていたものたち。


ここから、春分の日まで。

そこに意識をあててみてください。

意識の光をあてて、丁寧に感じてみてください。










そして、「和」は、この令和の時代を貫くテーマです。

「和」を思い起こして、掘り起こして、みてください。


あなたにとっての「和」はなんでしょうか。


生活の中に取り入れられる「和」のスタイル。

毎日の中に生かせる「和」の心。


「和」の意識が確かに導いてくれるでしょう。











時を愉しみ、時を育てる。


日に一日(いちじつ)を慎み

時に一時を競う


時を大切に。