ちいさな
かわいい
きんいろの星
しゅてるん。
きんいろの星・・・といっても金色の厚紙でできた星。
ハサミでチョキチョキって星形に切って
黒いマーカーで書かれた目と、鼻と。
そしてニッコリ笑った口もと。
この、きんいろの星さんがおうちにやってきて
もう10年以上たつかしら。
札幌に住んでいたころ、
西18丁目のあたりに近代美術館があって
そのすぐそばにだいすきなお店があったの。
お店のなまえは『しゅてるん』
ドイツ語でお星さまって意味。
ある時お買いものをしたら、
店主さんお手製の、このきんいろの紙製のお星さまを
ラッピングにつけてくれて。
おうちに帰ってガサガサとラッピングを開けたけれど。
どうしてもこのかわいいお星さまが捨てられなくて。
それからずぅっとおうちにいるの。
いつもインターフォンのそばにいて。
おうちにやってくる人の、こんにちは~の声を聞きながら
ニッコリとうれしそうに笑ってるの。
お引っ越しするときもいちばん最後までおうちを照らしていてくれて。
そして新しいおうちでいちばん最初に明かりを灯してくれるの。
きんいろの小さな星の輝きを。
ちょとずつ年をとってきたせいか、
ほんのすこしだけ腰が曲がってきているような気がするけど(笑)
きっと。
ずっと。
ここにいるね。
きんいろの小さな星の輝きよ。
しゅてるん。