名人戦か復興支援か? | 自分軸で生きるー経営・起業・人生の羅針盤ー 

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仕事・起業・経営・人生、あなたは「他人軸」で生きていませんか?誰かがこう思うから、ではなく、自分軸を育てて、人生の羅針盤を作りましょう。京セラの稲盛和夫氏のフィロソフィ、合気道・華道等の日本文化、私の海外経験から情報発信をしていきます。

こんにちは、あなたの心に寄り添う自分軸アドバイザー、ユキーナ ・サントスこと富塚祐子です。

 

沖縄は、今、梅雨真っ盛り?何か変な感じですが、

毎日、毎日、よく雨が降っています。

まぁ、今年は冬の間に雨が少なかったです。

ですので、3月、4月は水不足といわれ、

節水していました。

ですので、この雨はありがたいですね。

例年、うっとうしいなぁ、

と思っている梅雨の雨ですが、

今年はありがたく、見ています。

6月3週目くらいで梅雨があけると、

6月末、7月はほとんど雨がふりません。

毎日、暑くて、これぞ沖縄!!

という天気になります。



それまでの間に、

何とか十分な水が確保できればと思います。

 

さて、復興支援シリーズ、

あともう少しお話をさせてください。

 

今回の支援作業は、予想以上に過酷でした。

5時半か6時におきて、自分の本業の仕事をし、

朝食をたべて、朝7時に出発、

40分くらい車を運転して、

珠洲市の復興作業本部に向かいます。

 

ちなみに、私は、普段朝食を食べないのですが、

今回は、お昼を食べそびれることもあるので、

しっかり食べました。

 

全国から、復興支援の呼びかけに応じた不動産鑑定士が、

いつも10-20人くらい本部に集まります。

そして、2-3人くらいが一つの班になって行動します。

そして、8時半からの朝礼のあと、

図面を準備して、役所の方といっしょに、

被害状況を査定するお宅に車で伺います。

私たちがこうして、グループを作り、

査定する家(物件)のところまで行きます。

そしてその建物調査を始めるわけです。



建物の部分は大きく分けて、次のように分けられます。

基礎、屋根、外壁 (外装)

柱、天井、床、壁、建具(襖や窓など)  (内装)

 

この一つ一つについて、すべての部屋の、

すべての箇所について、可能な限り見ていきます。

例えば、8畳間の和室に入ったら、

そこに6本あるいは8本ある柱はどうなっているか?

ヒビが入っていないか、

壁や天井、床との間に隙間がないか?

などを細かく見て、損害の程度を判定します。

これを家の中の、全部の柱についてやっていくわけです。

1人の鑑定士では、やり切れないので、

2人から3人の班を組んでやるわけです。

 

しっかりと現場を確認し、被害の状況を見て、

内閣府から出されているガイドラインと照らし合わせながら、

細かく内容をチェックして、損害の程度を判定していきます。

これを一つ一つ、しっかりやっていきます。

柱が終わると、次は天井、床、家壁、建具を

チェックすることとなりますが、

1つの家の調査をするのに

大体1時間半から2時間半位かかります。

被災者の住戸は、家具が倒れ、ものが散乱し、

ガラスが割れ、本当に文字通り、

足の踏み場がないのです。そんな家もあります。



そこを一生懸命、建物の状況を確認するために、

ものを押し分けて調査を進めます。

怪我をしないように、自分の体制を確保しながら、

全神経を集中して、被害状況を見ていきます。

漫画の「鬼滅の刃」ではないですが、

まさに「全集中」です!

そして、これを午前中に2件分ぐらいやるわけです。

 

12時半ぐらいに一旦、本部に戻り、

おにぎりをかじりながら、

午前中に見た内容を計算用紙に記録していきます。

そして1時半ごろから、

また午後の対象物件を2時間ぐらいかけて調査します。

時々、母屋だけではなくて、

離れや倉庫、納屋なども調査することがあり、

実質的な件数が増える場合もあります。

そして、夕方4時、遅いときには5時ごろ

本部に戻って、その後、計算作業に入ります。

 

内閣府のHPには、こうした計算方法が、

全て開示されています。

かなり細かい作業ですが、我々鑑定士は、

屋根、外壁、基礎、柱、壁など

細かく見ている内容を合算して計算していきます。

ここも、とても神経を使い、集中して計算するところです。

みんなで手分けして、計算した内容を集計し、

さらに、図面等の資料を作りこんだりします。



物件の調査で、すでに体力と集中力を使っていますが、

ここでも最後の力を振り絞って、

一生懸命計算し、損害の程度の査定をやっていきます。

頭が朦朧(もうろう)としていますが、

その日のうちに終わらなければいけないことなので、

最後の気力をふりしぼって、計算表を仕上げます。

 

夕方からスタートしてますから、

査定作業は、夜になります。

8時か9時、場合によっては10時ごろ終わり、

そしてまた、40分近く、夜のデコボコの山道を運転し、

ヘロヘロになって、宿舎に辿り着きます。

やっとこさお風呂に入って、

ベッドに入ってすぐに眠らないと、翌朝が持ちません。

こんな生活を、四日間させていただきました。

 

将棋や囲碁の対局では、

特に何時間にも及ぶ名人戦のようなものでは、

棋士は体力を使いはたして、

1回の対局で4キロ近く痩せると聞いたことがあります。

これはおそらく、思考にものすごい勢いで、

エネルギーを使っているからだと思います。

鑑定士も、これに近いようなエネルギーを、

この復興支援作業のために使っています。



四日間終えて、家に戻ってきて、

体重を測ってみると、それほどは落ちていないですが、

わずかに500グラム位でしょうか?

体重が減っているような気がしました。

毎日毎日、ご飯は食べていたのですが、

やっぱり思った以上に、

気力と体力の消耗が激しかったのだと思います。

ダイエットしたい方には、こうした復興支援作業は、

一番効果があるかもしれません。

 

私はこの不動産の評価、査定という仕事を

35年ぐらいやっています。

これまで何度も、泣きそうになるような査定もありました。

ですが今回の査定は、

名人戦並みにエネルギーを消耗する、

という意味で、とても貴重な体験でした。

仕事の合間を縫っての参加でしたが、

参加させていただいて、

支援作業させてもらって良かったと思います。

 

 

今日も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

 

 

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