『身代わり御曹司のしつけ方』

あさぎり夕先生のBL小説。

モデルの旭は、とあるオーディションに合格する。しかしそれは有名百貨店の高峯グループの御曹司を演じるという仕事だった…。という話。

私はBLとかラノベをよむたびに思うけど、物語にフォーマットがある、そしてその通りに物語りが進んでいく、というのが新鮮で、今それがめっちゃ楽しいんですよね。私が好きで読んできた純文学なんて、物語の類型なんてぶち壊してナンボ、みたいなジャンルだったから。

さあそこで今回の作品は、身代わりモノ、です。私でも知ってる、とある貴族か金持ちか、下にも置かない立場の人が、病気か失踪かなんかして、身代わりを立てなければならなくなり、そこへちょうどいい感じに激似の主人公がスカウトされ、身代わりを頼まれる的な話でしょう！　そして、はは～ん、コイツの正体はアレだな！？　さてはコイツとくっつくのだな！？　という予想をまったく裏切らない展開！！

現在進行形のBL小説は、「想定内」を超えてきそうな気配がムンムンして（笑）、怖くてちょっとまだ手を出せてないんですけど、ちょっと昔の、こういう古き良き少女マンガのお約束を踏襲したような話に癒やされる気分は、まだまだ続きそうです。