で、『神様2011』である。
昨日紹介した川上弘美さんの『神様』を、3.11後にセルフリメイクした、変わった企画の本。
くまと散歩にでかけた、何ということもないけれど悪くない1日。
柳美里さんの本屋さんを訪ねて、南相馬市小高区に行ったとき、のどかな駅前に放射能計測器がしれっと設置されていて、あんまりしれっとしているから通り過ぎそうになって、「あれっ?オイオイなんじゃこりゃあ!!」と衝撃をうけたことを思い出した。
なんということもない当たり前のような日常は、ほんとは当たり前ではなくて、ひとふきでがらりと変わってしまうこともあって、それで、そんな当たり前のような毎日に異物感満載で打ち込まれてくる放射能計測器にも、人間って最終的には慣れてしまうような気がして、うすら怖い。
この小説は、あとがきまでふくめてひとつの短編。たまに読み返して、忘れないようにしたい。
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●文庫出ました