
デビューアルバムの前作「PURPLE SKIES」が、とんでもなく素晴らしかったミッシェル・シャプロウ。その3年半ぶりとなる2nd「EARTH ONE」は、ポップソングの小品集といった印象の前作とは打って変わって、壮大なスケールのコンセプト・アルバムだ。
オープニングを飾る①「EARTH ONE」は、なんと前のアルバムのエンディング曲「PURPLE SKIES」からはじまる意表を突いた展開。宇宙からオンエアされる架空のラジオ番組「EARTH ONE」というのが本作の設定なのだが、リスナーとDJの交信ボイスがファンタジックなムードを盛り上げる。
③「LOST IN THE STARS」は、今作最大の収穫のひとつ。しっとりとしたメロディーが魅力の楽曲だ。また、ドラムンベースを取り入れた④「FLY TO YOU」は、アルバム前半のハイライトともいえる1曲であり、ドラマティックな展開にイマジネーションが掻き立てられる。続く⑤「HONG KONG」は、ミディアムテンポの高揚感あふれるナンバーで、コーラスが耳に心地良い。
本アルバムでは、随所にストリングス・アレンジが施されているのだが、⑩「LITTLE BIRD」を筆頭に、ミニー・リパートンのロータリーコネクションやアース・ウインド・アンド・ファイアー、テリー・キャリアー、マリーナ・ショウなどのアレンジャーとして知られるチャールズ・ステップニーを連想させる楽曲も少なくない。ミッシェルのヴォーカルも、どことなくミニー・リパートンを思わせる。続く⑪「RAIN MOVEMENT ONE」は、ピアノが主体の美しいトラック。⑬「LOVE WILL COME AGAIN」は、デニース・ウィリアムスを思い出させる涼しげで透明感のある歌声が印象的だ。
柔らかく軽やかな歌声を持つミッシェルだが、⑭「LOST IN THE STARS SWEET SWEET」では、カーリン・クローグさながらに、ジャジーで大人っぽいヴォーカルを聴かせてくれる。
じつに繊細で表情豊かなアルバムであり、まったくもって非の打ち所がない作品といえるのだが、唯一難点をあげるとすれば前作の「ALWAYS BELONG TO YOU」を凌ぐキャッチーなナンバーが存在しないことだ。しかし、コンセプト・アルバムということを考えれば、それも致し方ないのだろう。細部まで丁寧に作り込まれた一つひとつのサウンドからは、聴き込めば聴き込むほど、ふくよかな相貌が立ち上がってくる。
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前作より





