インド亜大陸旅行記 -40ページ目

インド24日目 カニャークマリ

『朝日と共に』



朝の5時半、ものすごい勢いで部屋のドアを叩かれる音で起床する。
何事かと聞いてみると、「日の出の時間だ。早く外へ出ろ。」と言われた。

誰も起こしてくれなんて頼んでもいないのに。

迷惑以外の何物でもない。

おかげで、すっかり目が覚めてしまったので、日の出を見に行くことに。
最南端にあるコモリン岬の海岸へと足を運ぶと、そこには既にたくさんのインド人観光客が押し寄せていた。
思わず「インド人もビックリ!」なんて、お寒いことでも言いたくなるほどの人数である。

群集にまぎれて日の出を待つこと1時間、燦然と輝く朝日を見ることができた。
日本で日の出と言えば、元日に見る初日の出くらいの事で、いつも寒さと戦いながら見るものであったが、暖かい気候の中、余裕を持って見るのもなかなか“おつ”なものである。

日の出の儀式も終わり、コーヒーを飲んで一服する。
日の出と共に早起きは、なかなかすがすがしくて気持ちの良いものである。
朝、起こしてくれたオッサンに感謝しなくてはいけない。

宿へと帰り、日本の親戚、友人に年賀状を書く。
毎年、パソコンで済ませてしまうので、手書きで送るのは、かなり恥ずかしい。

年賀状書きを済ませた後、宿屋のフロントへ行き、長期滞在するからディスカウントしてくれとオッサンと交渉する。
いろいろ条件を出して30分ほど交渉したが、1日あたり10Rsしかディスカウントしてもらえず。

なかなか頑固なオッサンであった。

その後、年賀状を出しに郵便局へ行く。
若林豪にそっくりのオッサンが、ものすごい笑顔で対応してくれたので、うれしくなり、書く宛てがないのだが、切手を買ってしまった。
無事日本へと手紙が届きますようにと祈りながら郵便局を後にし、散歩に出かけた。

ここカニャークマリは、全てのものが2キロ四方に収まってしまう感じの小さな所で、北インドのバラナシのような喧騒も見られない、ゆっくりとした時間が流れている町である。
海岸沿いを歩いていると、観光客、商売人、暇な人…いろんな人達に呼びとめられて、片言の英語や、ジェスチャーなどでコミュニケーションをし、楽しい一時を過ごす。
他人に無関心な日本というコミュニティーにいては、こんな生活を体験できそうにもない。

夕方まで町をブラブラとし、日の沈む頃には、他のみんながそうしているように、コモリン岬へ。
子ども達が楽しそうに遊んでいたので、写真を撮ってあげた。
デジカメなので、その場で撮った写真を見せてあげると、みんな喜んでくれた。
フィルムのカメラも良いが、デジカメも文化交流に一役買いそうである。

いい買い物をした。

日も暮れたので、宿へ帰り、部屋で休んでいると、当然のように停電。
町自体が慢性的な電力不足のようで、大きなホテルには自家発電機が備え付けられている。
しかし、俺の泊まっている『Jothi Lodge』は小さなボロ宿なので、高価な発電機など有るはずがない。
持参のローソクに火を灯し、夜を過ごす。
当たり前のように電気が使えると言う概念をインドでは捨てなければならないようである。