6月8日(土)
先日アルバイトに行った現場があまりにドリームすぎて、すっかり魅了された。
指示書を見て商品をピッキングするだけなのだが、その商品が薄い書類とか軽いモノばかり。
「ウソだろ?今まで冷蔵庫とか担いできたんだ。こんな夢のような現場が!」
夢のようなドリーム・ビジネスだった。
終日カートをゴロゴロ転がしながら、お手紙のたぐいを軽くつまんでピッキングし、スマートに仕事した。
「チワワを散歩させてるみたいな仕事だぜ!」
この超楽チンなチワワ現場は俺のモンだ!鼻息荒く吠えた。ついに天職が見つかった☆
天罰が下ったのだろうか…。
今日また同じ現場に派遣されるコトになった。
意気揚々と向かったはイイが、チワワ現場とは別のセクションに回された。
「チワワと違うとしても、せいぜい手乗りインコくらいの現場ダロ?」
そうタカをくくっていたが、連れて行かれた先は僕の想像をはるかに超えていた。
「ううっ!なんなんだよ、これは!」
こんな顔になった。
ビールケースがピラミッドのようにうず高く積まれており、そのケースをひとつずつ段ボールに入れていけと言われた。
「段ボール箱を作る人」、「そこにビールケースを詰めていく人」、「テープを貼る人」の三つのセクションに分かれて作業するのだが、どう考えても真ん中の「ビールケースを詰める人」は割に合わない。
仕事量の不公平さ、地獄さは誰の目にも明らかだった。
そして現場監督は言った。
「じゃツノモリさんはビールケースを詰める係でお願いします!」
その場でクソを漏らして気が狂ったフリをしようかと思った。
50のオッサンに何をさせるつもりだ!絶対無理ダヨ、こんなの。
グズグズ迷ってるうちに、非情にもベルトコンベアーは動き出した。作業が始まった。ものすごい嵐に巻き込まれた。ホントに狂ったような1日だった。
気がついたら終業時間になっていた。
自分の前世はピラミッド建設の奴隷だったのかも知れない。
そうでなければツジツマの合わない1日だった。
脱水症状で気を失いそうになるなんて、初めての経験だったヨ!
帰り道、公園のベンチに座ってビールを飲んでいたら、こんな建物があった。
文言を読んだら頭の中にジョンレノンの「イマジン」が流れてきた。
ここでYouTubeで「イマジン」を貼り付けダロ!と思ったけど、この曲の方が好きなのでこっち貼っちゃった。
この建物を眺めながら考えていた。
過去の例からして、俺は賢く生きるのは無理だ。
どうなってもイイから、未来に向かって進むしかナイ。
夢を抱いて大阪に来たのだから、そこへ向かって進むのだ。
それ以前に、未来の夢にしか、この世に居場所などナイと思い定めるべきだ、と。