チェリッシュを歌いながら帰る | オゲレツ365日

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ウクレレ歌手・ツリーのブログ。







6月5日(水)



バイトの帰り道、住宅街の向こう側になぜか風車が見えた。



今日はあっち、明日はこっちと、日雇いのアルバイトをしているが、世の中には色んな仕事があるなと思う。



今日は印刷物をまとめて封入する仕事をした。

単純でラクそうと思ったけど、とんでもなかった。すごい重労働だった。


流れ作業の機械レーンがあり、他の人はそこに立って延々と印刷物を入れていく。

すべて機械が仕分けして、大きな封筒にまで入れてくれる。

なんや、ただ紙を入れるだけかい、と思ったが、僕が配置されたのはレーンの最終地点で、大量の封筒を箱詰めする係だった。


ものすごいスピードで溜まっていく封筒をひたすら箱に詰める訳だが、それだけではナイ。

作業しながら、同時に段ボール箱も組み立てて、たくさんの空き箱を準備しておかなきゃナラナイ。

封筒はアッという間に溜まるので、段ボールを作るヒマがない。モタモタしてると封筒が溜まって怒鳴られる。段ボールも足りなくなる。

アタフタの半狂乱。

梱包が終わったらテープで止めて送り状を貼り、フォークリフトで運ぶためのパレットまで運ぶ。

それがいっぱいになったら新しいパレットをセットして、また段ボールを積んでゆく。意識が朦朧としてくる。

「ううっ、コレひとりでやる作業かよ!」

みんな淡々とレーンに紙を置いてるだけ。まるで貴族遊びのような作業なのに、俺だけひとり狂乱状態になっている。まるでブコウスキーの本みたいだ。

「なんでいつも貧乏クジばかり引くんだ!」

思わずうめきたくなるが、うめいてるヒマはない。

ちょっと気を抜くとアッと言う間に封筒は山積みになり、レーンが止まる。
周囲の俺に対する舌打ちはまるで交響曲のように響き渡る。

この無間地獄が一日じゅう続いた。






戦いすんで日が暮れて、とりあえずビールを飲みながら歩く。そしたら風車を見た。

ビールがうまい。ホッとひと息。

生きてくのホントに下手ダナと笑った。




乗換駅のホームでいきなりチェリッシュの看板が目に飛び込んでキタ。懐かしのてんとう虫のサンビスタ!


チェリッシュといえば、僕にはアソシエーションのヒット曲の「チェリッシュ」の方が馴染みが深い。大好きな曲なんデス☆





アソシエーションは最も好きなグループで、今でもしょっちゅう聴いている。

地下鉄の中で聴いた「チェリッシュ」は、またしても僕の心を溶かしてくれた。

なんていい曲なんだろ。


演奏が上手いって、音楽によっては大切だけど、生きてくのに上手い下手ってあんのかな、とも思った。






今日が終わって、心が溶けそうになって、デタラメな英語でチェリッシュを歌ったら、無事に日が暮れていた。


毎日、早いなぁ。

早くていいのだ。