4回目の公園ランチでやって来たのは「数寄屋橋(すきやばし)公園」。数寄屋橋は江戸城外濠(そとぼり)に架けられた橋であるが、1958年(昭和33年)外濠が埋められ東京高速道路が建設されるのに伴い取り壊された。現在は外濠にほぼ沿う形で外堀通りが通っている。
数寄屋橋の北側のマリオンとルミネには、当時も大きな建物が並んでいるのが分かる。また南側には泰明小学校の校舎の一部が見える。
ここは、晴海通りに面してビルと高速道路の谷間にある約4400平方メートルの中央区立の小公園で、2016年にオープンした隣の東急プラザ銀座と合わせてリニューアルされた。
この日は梅雨の合間で、しかも小さな公園なので昼休みにお弁当を食べてる人は誰もいないかと思っていたら、すでに数人がベンチに座っていた。
ところで“公園ランチ”でここに来た目的は、“紫陽花”。3月の桜に始まり、4月のツツジ、5月のバラと続いたので、6月は“紫陽花を見ながらお弁当をいただきたい”とやって来た。しかしNETで検索しても銀座には紫陽花が咲いている公園が見つからない。それでも必死に探した結果、「この公園内に数株あるカシワバアジサイ(柏葉紫陽花)が、開花し始めています(2018年5月)」とのコメントを見つけた。(写真下)
“カシワバアジサイ”とは初めて聞いた名前だが形が面白い。さて、何処にあるのか? しかし、園内をいくら探しても見当たらない??“あれ~、どうして?”やっと見つけたのは、この白い紫陽花。
これはどう見ても“カシワバアジサイ”では無い。葉の形が全然違う。それでも、この白さは綺麗だ。全体が丸くて形も良い。“カシワバアジサイ”には会えなかったけど、この白い紫陽花で充分満足した。
しかし、そもそも白い紫陽花は何故存在するのか? 以前、横浜の会社に通勤していた頃に、白い紫陽花を毎朝見かけるたびに「今日は色が変わるだろう」と楽しみにしていたが、最後まで白いままだったことがある。紫陽花として生まれたならば“青色や赤色で彩り良く咲きたいはずでは?”と思っていたが、最後まで白いままだったので何だか可哀そうな気がした。しかし、その白さは際立っており逆に感動を覚えたので、「紫陽花は白が好きと、君は小さな声で言いました・・・」との歌を作った。白色の紫陽花の花言葉は「寛容」。真白な紫陽花を見ていると、本当に心が癒やされて「寛容」な気分になれる。
さて、この日持参したのはコンビニで買った“海老とブロッコリーのサラダサンド”。白い紫陽花のすぐ横のベンチに座って美味しくいただきました。食事中に清掃のおじさんがベンチの周りを掃除に来た。良く見るとベンチの周りにタバコの吸い殻が数本落ちている。邪魔にならないように立ち上がって掃除して貰ったが、“大変ですね~”と声を掛けたところ、“喫煙スペースがあるのに、皆この辺で吸ってるんだ”との困り顔の返事。また“ゴミ箱を撤去したんだけど、その前は弁当ゴミが多かった”との話で、この公園ではお弁当を食べる人が元々多かったようだ。
ここには岡本太郎作の「若い時計台」もあり公園のシンボルになっている。大阪万博記念公園の「太陽の塔」(1970年)と似ているが、こちらの方が先の制作(1966年)。
数寄屋橋公園には白い紫陽花が数株だけだったが、外堀通りには色とりどりの紫陽花が植えられており歩行者も季節を感じることができる。
東急プラザ銀座ビル
数寄屋橋交差点の不二家ビル
有楽町交通会館は回転レストランが工事中。(工事後は回転しなくなるそうだ)
昭和通りにも紫陽花がアチコチに・・・。
さて今回の評価だが、紫陽花は期待したほどではなく少しだけだったので“季節感”は(3)、“開放感”は狭い公園なので(3)、“利便性”は駅に近く利用し易いので(5)で、総合評価は(3.6)は残念な“Cランク”でした。しかし、銀座の“ど真中”なので狭いのは仕方ないが、近隣のサラリーマンにとっては“憩いの場”として愛されていることが分かった。