ザ・モンスター井上尚弥、転級わずか2戦でSバンタム4団体統一。ただ、何か“異変”があったかも… | オレンジの園に

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2014年3月、某局で放送された
『55スペシャル』で
“モーニング娘。”に目覚める。
基本的に特定メンバーを
偏愛しないと心に決めているが、
“オレンジ”系には目がない。
2015年9月にライブ初参戦。
このブログは
娘。ライフの備忘録である…

 

今年7月の転級初戦で

2団体王者フルトンを8回TKOで撃破。

そして今日、残った2団体のベルトを持つタパレスと対戦。

見事10回KOでSバンタム4団体統一を達成。

去年暮れにバンタムで4団体統一を成し遂げてからわずか1年。

通算10本目のチャンピオンベルトは

ボクシング史に残る大偉業の“証”となった。

 

正直言って4回にダウンを奪ったときに

そう長くかからないと思っていたんだけど。

それが案外な10回KO。

(案外ってのは失礼な話だけど)

 

タパレスはとにかくボディにいいのをもらわないように

重心を後ろ目にして頭を遠ざけて

ボディをキッチリガードする作戦。

それでも機を見て攻勢に転ずるのは

ここですべてを手にする覚悟の表れ。

 

井上チャンピオンの最大の“欠点”は

ちょっともらった時にむきになって反撃するところ。

まだまだ気持ちが“好戦的”なんだろう。

あんまり面白くはないんだろうが

基本通りに左を当てて崩したところに右ってのを徹底すれば

そう苦戦する相手とは思えなかったんだけどね。

それをつい“大きい”ので決めに行くのが。

(普段はそれで決め切っちゃうんだけど)

 

たぶん、初回の攻防で

お互いに“戦力差”は自覚したと思うんだよなぁ。

それこそ面白くないボクシングをすれば

苦戦する理由はまったくなかったはず。

 

ただ、今の井上はただ勝つだけが許されない立場。

世界中が期待してるわけだし。

 

それでも最後はさすがの一言。

気を張って立ってたタパレスでも

テンプル(ガードしてたのに)にもらったらガックリ来ちゃったみたいで。

 

勝ったこと、それもKOだから

文句のつけようもないんだけどね。

気になるのは試合後の手の震えや尋常じゃない汗。

何かしらのトラブルを抱えていた可能性は大いにある。

(“リカバリー”のミスかもしれない)

 

今までは減量苦や強過ぎるパンチでトラブってたけど、

今度は逆にSバンタムの“フレーム”を作り上げるうえでの問題が

あるいはあるのかもしれないね。

 

実際、画面越しに見てても

あの背中の筋肉、ものすごいもんなぁ。

身体全体の“厚み”がね。

1階級上げるためにどこまで努力したのか。

単に筋肉が増えればいいってもんじゃない。

パワーもスピードも上がるための筋肉。

 

こういうの見ちゃうんと

軽々に“フェザー”ってのは言えないよね。

今の身体を完璧にするには

もう少し時間がかかりそうな気がする。

(本人もこの階級で1~2年って言ってるし)

 

ま、そんなことを言っても、

階級最強なのもまた事実。

この階級で対戦相手を見つけるのも難しい。

 

一応、候補は約2人いるにはいるけど、

そう面白くなる予感はしない。

 

相手にしてみれば金と名誉(どっちも“特大”)が

セットでついてくる

勝敗以外はノーリスクの王者が井上だからね。

(ファイトマネーは勝敗に関係ないし、負けても評価が上がるし)

 

来年は次の階級へ向けた“調整”になりそうだ。

問題はモチベーションが保てるかどうか。

当分は“手ぶら”の相手ばっかり。

なのに井上は団体から意に沿わない“指名挑戦者”をあてがわれるわけで。

 

もはやベルトなんてどうでもいいのかな。

他の階級の王者と

“中間”の契約体重でやるメガマッチ。

そんなのがいいのかもしれないね。

 

純粋に“どっちが強い?”って思える相手、

世間が求める相手でいいと思うんだけど。

 

なにはともあれ

お疲れさまでした。

ゆっくり休んで、

次もまたいい試合をぜひ…。