慌ただしい年末も過ぎて、あっという間に2022年に突入です。毎年感じることですが改めて振り返ってみると昨年も色々ありました。職員から1年を振り返っての感想や意見を収集し具体的に紐解き考察してオフィスタからの視点でみた2021年の振返りと、そこから毎年恒例の2022年の雇用関連の予測をしてみたいと思います。
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【2021年に感じたこと】
①昨年予想したのは、『2021年注目キーワードは「現状維持・平常」です。「更なる飛躍」とか「右肩上がり」とかといった前向きな台詞ではないかもしれませんが、労働・雇用に関する重要な位置を占めると思われます。』と書きました。
2021年は夏頃を境にワクチン接種による精神的安らぎが得られたのか、徐々に企業側にも採用の兆しが見え始めてきました。しかしながら年間を通してみれば同じくコロナ禍だった2020年と良くも悪くも大きく変わったという印象はさほど受けないのではないでしょうか。オフィスタで勤務中のスタッフさんは冷静に平常に現状維持に努められた方が多かったように思います。オフィスタでは”現職の人は今ある仕事は決して手放さないように”と常に提唱していたため大きな混乱を招くスタッフさんはいなかったはずなのでコロナ禍は終わらずとも平常・安定は確保されましたのでそこはオフィスタ職員一同安堵で1年の幕を下ろせてよかったです。
②扶養内ではたらける求人募集が市場から一気に姿を消した。
2021年に印象的だった一番大きな点だと思います。統計や裏付けがあってのことではありませんが、オフィスタの人事担当者が市場を見ていて感じ取った情勢の感想です。昨年オフィスタに登録された方やお仕事相談などでお会いした方々の口から最も多く聞かれた言葉は、「扶養範囲内でのワークスタイルを希望しているが求人誌はフルタイム案件ばかりで週2~3日の案件が見つからない」という声でした。
確かに時代は女性活躍の名目のもとフルタイム勤務で男性と同様の働き方が求められる時代背景です。その時代変化が女性のフルタイム化へ移行するという形で明確になった1年だったような印象がしました。独身女性ならまだしも、フルタイムではたらくことがきない方も世の中には大勢いるはずですので、特に育児中女性にとっては逆風となったことでしょう。
そういうご苦労をして、「たまたまオフィスタの存在を知り駆け込んできました」という女性求職者とお会いする機会が圧倒的に増えたことは嬉しいことで、週2~3日のお仕事が激減の中でも、ママさんにスポットを当てて専門性を有する“オフィスタ”は一貫してワークライフバランス重視でサービスを1年間ずっと提供し続けさせていただきました。週2~3日のお仕事、扶養範囲内のお仕事、はたらく女性に理解のある職場…こういった求人を年間通して提供できる独自ルートやバックボーンがオフィスタにはあります。育児者支援にご協力できたり良いご縁ができたり、その点ではオフィスタ人事管理部として満足できた1年ではありました。一方でフルタイム案件が少なかったので、月~金フルタイムでしっかりはたらきたい方には力不足を感じ反省の1年だったと思っています。
③ワークライフバランスいわゆる働き方に変化が見られた一年だったように思いました。テレワークや副業の求人募集が年齢を問わず全世代の求職者に人気がありました。市場から消えたとはいえ、オフィスタなら週2~3日の扶養内勤務やパート勤務といったお仕事はありますので、育児中女性などワークスタイルを変えたくないママさん・主婦層に依然大人気でした。が、フルタイム化に変える女性、またははたらくこと自体を諦める女性も増え変化の兆しが見られました。
扶養内を諦める原因として、先にも書いたように週2~3日勤務や時短のお仕事が市場に出てこなくなったことが挙げられます。オフィスタならありますといくら言ったところでオフィスタの存在を知らない人にしてみれば、求めている仕事が減少し見つからない、仕方がなくフルタイム勤務を余儀なくされ、しかしながらいざやってみると継続がままならない、フルタイム勤務はそもそもできないのでもう働くこと諦める(またはテレワークなどを選択せざるを得ない)、そういった苦悩を抱える育児中女性の存在が様々なところで目につきました。
確かに時代は女性活躍の名のもとフルタイム勤務で男性と同様の働き方が求められる時代背景です。従来は独身女性の領域でしたが、現代ではそれが育児中の女性にも求められ始める傾向があり悩まれる方または行き詰ってしまった女性が増えたはずです。
2021年は経済もそうですが、雇用も労働も明るい兆しはあまり見られない一年でした。まさにこれ以上悪くならないように「現状維持」が精一杯だったと感じる人が多かったのではないでしょうか。雇用主である企業側もそのような感じの一年でした。そして女性のフルタイム化の波がきて、週2~3日の扶養内ではたらきたいママさん・主婦が理想とする働き場所が失われ始めた。つまり扶養内勤務の需要がなくなりつつあり、ワークスタイルの強制変化を求められている、徐々に静かに…でも将来振り返ったときにそんな大きな転換期だったと実感できるような1年ではなかったのかというのが昨年を振り返って感じたことでした。
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