前回のエクセル・フォーマットで履歴書を作成する際のレイアウティングのワンポイント・アドバイスに続いて、今回は自筆手書きの履歴書のレイアウティングについて書いてみたいと思います。
最近ではエクセル・フォーマットでの履歴書が主流なのは確かですが、企業や団体によってはまだまだ手書きの履歴書の提出を求められる場面も多々あります。
用紙はコンビニ等で市販されているもので十分ですが、B5版(B4の折り)の用紙とA4版(A3の折り)の用紙が売っています。特段指定がなければどちらを使用しても構いませんが、官庁様式が全てA4統一に伴い、各企業・団体でもA4用紙があらゆる資料で今は主流ですので、履歴書もA4版にしておくと無難でしょう。
データではなく手書きの履歴書を希望される企業さまにはもちろんそれなりの理由があります。
①自筆押印であることで確かに本人が自己を証明するために作成した書面であることを証するため
官庁系や公的な機関・団体では求められるケースが多いです。エクセルデータでは自分が作成したという証明はないわけで、記名捺印を要する手書き履歴書の最も優れた点と言えるでしょう。
②字の文筆や構成力を知るため
手書き履歴書を希望する企業の一番の目的はやはりこの部分だと思います。今や事務職といえばPCを使ってのお仕事があたりまえの時代ですが、お仕事内容によってはまだまだ手書きを要する場面もあります。企業の中にはお得意様への郵便物の宛名は1通づつ手書きで書くことを徹底している企業もありますし、日々の業務の中では何から何までPCで良いかというとそうでもありません。字は人柄を表すと言われますが、人柄までは分からなくても字が綺麗かどうかの判断基準を見るために自筆の履歴書を希望する人事担当者は多いです。(代筆をお願いするのだけは絶対にしないようにしてください。字に自信が無くても丁寧に書くことが大切です。)
また、履歴書の枠内に綺麗に文章を納めているか、文量と字の大きさを考えて筆を取っているか等の書類作成の構成力・レイアウト力を見ることもできます。
履歴書を開いて人事担当者が第一印象としてまず目につくのは、実は学歴や職歴ではないのです。自己PRや志望動機欄がしっかり書かれているかどうかで熱意が伝わってくるものなのです。志望動機やPR記入欄に小さい字でビッシリと書く必要はありませんが、あまりに余白が目立つスカスカな履歴書はパッと見で熱意が伝わりにくくイメージが良くありません。その企業に応募したと言うことは何かしらの動機があったので応募したと思いますので、それを思いのままに綴ってみてはいかがでしょうか。
③ビジネスマナーをみるため
ビジネスマナーというのはお仕事においての必須スキルの1つですが、主に手書きの履歴書の場合は郵送になりますので、誰かに書類を郵送するときのマナーを心得ているかどうかを測るために用いられます。封筒にただ履歴書だけを封入して送るのではなく、必ず送付状を1枚付けるように心がけましょう。開封した人にしても、開けたら履歴書が1枚入っていたというよりも、「貴社の○○のお仕事に応募したいので履歴書を送ります」と1枚付いているだけで印象はかわります。その他に宛名はしっかり書かれているか、裏面に自分の住所を明記しているか等、メール時代ではついつい忘れそうな郵送の際のマナーは守っていきましょう。(意外かもしれませんが、切手の張り忘れや料金不足、宛先住所の記入忘れといった初歩的なミスも多いのでご注意ください)
④丁寧さや熱意をみるため
手書きの履歴書はエクセルと違い10通送るためには10枚書かなくてはなりません。時間も労力もかかりますが丁寧にしっかり記入する姿勢は熱意として読んだ人に伝わるものです。また写真はしっかりとスーツ姿で撮ったものを張りましょう。写メールをカラープリンターで出力したものを張るのは正直イメージダウンは否めません。
⑤個人情報の徹底化のため企業組織としてメールでの個人情報のやりとりができない
個人情報の管理徹底を行っている企業ではメールでの履歴書のやりとりを敬遠するケースが多いです。審査後に履歴書が返却される場合もありますが、オフィスタではお見送りになった際に返却される履歴書の使い回しは縁起が良くないのでお薦めしていませんが、この辺はご判断でよろしいかと思います(但し、あまりに汚い状態になっている履歴書は破棄しましょう)。
このように手書きの履歴書の場合はエクセル履歴書と違い、熱意や潜在的なビジネスマナーが現れることを念頭に丁寧に作成してください。熱意のこもった手書きの履歴書はやはりデータ履歴書よりも訴える部分もありますので、データ主流の現在ですがまだまだアピール効果は充分なものだと思います。
オフィスタ・ホームページでJIS規格エクセル・フォーマットを無料ダウンロードできますが、プリントアウトして手書きでもご利用できますので、ご自由にお使いください)
http://www.offista.com/coffee/database/database.htm
オフィスタ人事管理部では登録スタッフのみなさまへ履歴書の無料診断アドバイスを行っておりますので、もし履歴書作成で何かございましたらお気軽にお問い合わせください。