小野不由美さんの作品シリーズ2冊目ですねー
だいぶ前に読み終わっていたのですが
ブログを書く気が起きず
時間があるとゲームをしていたこの頃…
9月中には書き終えようと思っていたのに
11月も半ばだね
早いね
さて、今回も無駄に長文ですよー
目次
芙蓉忌
関守
まつとし聞かば
魂やどりて
水の声
まさくに
芙蓉忌
主人公は中高年の貴樹。
古い町並みの中にある古い町屋。
鰻の寝床で日の当たらない暗い実家で
怪奇現象は起こります。
実家に出戻った 貴樹は
唯一窓がある2階の部屋
(かつて貴樹の弟が高校生の頃に自ら首を
かき切って自殺した)
を書斎として使うことに。
部屋を片付けていると壁の隙間から
後ろ向きの女性が居るのを見つけます。
見てはいけないと思いつつ、いつしか覗くのが
日課にまでなった貴樹。犯罪やん。
そして覗くだけでは飽き足らず、隣家に女性の
存在を確かめに行くと、そんな女性もおらず、
隙間すらなかったんですねー
話は変わりますが。
タイトルにもなっていますが、
話中に芙蓉の花の描写が出てくるんです。
で、芙蓉の花を知らなかったので調べました。
ハイビスカスっぽいですねー
これが芙蓉なんですねー
因みに
しとやかで美しい女性の例えに用いられ、
花言葉は「繊細な美」「しとやかな恋人」
だそうです。
良いですね
君は芙蓉のようだっ!
なんてメンズから言われたら
いやんてなるね。
いや、ならんか。
言われた本人が意味知らなかったら
はぁ?
ってなるもんね
てか、今時そんなん言うメンズいないか
………
でね、この花言葉を知って改めて
隙間から見える女性と掛けてるのかっ⁉️
なるほどっ
と妙に納得したしだいです。
注意私個人の解釈です
話の最後。
貴樹がどー対処するのか気になります。
関守
信号を渡る時に流れる
『通りゃんせ』が嫌いな主婦の佐代。
主婦友との歌詞の内容の解釈の違いから
幼少時代の神社での恐怖体験を徐々に
思い出して、事実かどうか旦那と一緒に現地の
神社に向かいます。
その神社で営繕屋の尾端さんと出会い、
話してる内に実は守られていたんだと知って
結果オーライなお話でしたー
この話では協力的な旦那や尾端さんとの
出会いもあって克服してるけどさー
自ら蓋してる事に気づいて向き合うのって
凄く勇気のいる事じゃん?
まず気づかないだろうし。
そこには蓋するぐらいの恐怖はもちろん
羞恥だったり自責の念だったり、
色んな感情を隠して見ないように
してるんだもの。
でも、
その蓋を開けて、自分とちゃんと向き合って
受け止めて、受け入れて、大事にしてあげたら
とっても癒しになるんだろうな〜って。
自分の心を癒せるのは最終的に自分だけ。
旦那も友も居ない私はそう信じたい…
まつとし聞かば
離婚して実家に戻ったシングルファザー俊弘の
周りで起こった出来事?
息子が可愛がっていた飼い猫の事故死
くも膜下出血で倒れた母親
出て行った妻の事故死等。
小学生の息子の航にはどれも本当の事を
言えずにいる俊弘の心の内が読んでて苦しい…
というのも、私の両親も秘密主義だったなと。
今思えば子供らを心配や不安にさせない為の
親なりの配慮だったとわかるけども。
てか、そう思いたい。
でも、死や病気を理解できない年齢でも
ちゃんと伝えて欲しかったなーとも思う。
まぁ、親と言えども1人の人間ではあるからね
色々あっただろうなぁ…
この話の恐怖ポイントは
死んだはずの飼い猫小春が夜、帰ってきて
一緒に寝てる。
と小春が死んだ事を知らない息子が
無邪気に話してるとこですかね。
俊弘が布団を確認すると汚れて異臭を放ってる
っていう…
黒です…
魂やどりて
三件続きの古い長屋に住むDIY女子の育。
お隣に住むのは6歳下の真穂。
こちらもDIY女子。
反対隣に住むのは老女の光子。
光子は60オーバーだけど、元気いっぱい
アクティブ老女。
真穂の家は引っ越してくる前に工務店に
水回り等直してもらってから入居。
それに対して育は自分で全部やるのを
醍醐味とし、真穂のやり方を邪道だと思いつつ
古物店から掘り出し物を見つけては
本来の用途とは違う使い方をしてDIYを
楽しんではいるものの使い勝手の悪い住まい。
光子はそんな育のDIYを見てよく小言を
言ってくるので育は光子を疎ましく感じている。
で、育がさ、古物をバラしたりなんだり
するもんで古物店の店主にも嫌われるし
変にプライドが高くて性格悪いし、
結果呪われるてる訳。古物に宿った霊?に。
呪われて弱ったところで両隣の2人に助けられ
営繕屋の尾端さんも出てきて霊障は収まり、
最後は育も反省し心を入れ替えるっていう…
でねー、育の物の扱いが読んでてムカつくのよ
だって古物店の店に並ぶ前の未処理の仏壇を
無理矢理売らせて、
自宅の台所で調味料棚とかにしちゃう
デリカシーの無さなのよ。
ちょっと違うでしょ?
そら呪われるわな。
恐怖よりも腹立たしさが先にくる話でした。
水の声
怖いんだけど悲し〜お話でした。
事実がわかれば怖がる事ではなくて、むしろ
もっと早くに気がついていれば……
なんて思う話なんですけども。
その心霊現象は弘也の実家で起きます。
時折り臭ってくる水の腐った臭い。
それと共に小学生時代に川で溺死した友達が
鏡や窓ガラスに映り込んでくる。
で、その友達が溺死したときに弘也含め
何人も友達が居合わせたんだけど、
誰も助けなかったもんで
罪悪感や後悔や恐怖もあったりして。
大人になってからも実家に現れる友達に
後ろめたさのデバフがかかり
自分はまだ許してもらえず呪われてるんだと。
そーだよねー
私が同じ立場でもそうなるなー
でもー、幸いレイカーンは全くないから
気づかなさそー
最後は尾端さん登場で解決ですっ‼️
なんですが。
最後、心霊現象として出てきてた友達が実は…
まさくに
この話が私的に1番怖かったー
この話も現象の理由がわかれば、
そうだっんだと感謝の
気持ちも出てくるんだけどねー
ヤツの出てき方とお知らせ方法の
癖が強すぎなんだよー
こえーよ
なんだよー
ってなる話でした。
今回も最後は雑。
全体を通して…
怖い話なので内容も重々しかったりするんだけど
営繕屋の尾端さんが登場する事でフッと
軽くなるような、目に見えない世界から現実に
戻してくれて、心の枷が取れていくような
そんなところが好きです
尾端さんに会ってみたいなー