先日、久しぶりにおめかしして一人で出かけました。
行き先は、NHKホールでのコンサート。
歌い手は、シャルル・アズナブール。
御年94歳です。
私は、エルヴィス・コステロの「She」という曲が大好きで
この曲を作ったのが彼。
名前を知っているくらいだったのが
たまたまフェイスブックで東京のお友達が彼のコンサートに行ってきた、と。
ふと見ると大阪は明日ではないか!
ソッコー調べると、この公演は5月の振替公演なのだそうで
(シャルルが腕を骨折して延期になったんだそうな)
まだ当日券はある、と!
いえ〜い♪
で、当日券を求める・・・
窓口のお姉さん
「S席とVIP指定席があります。
S席は16800円、特別席は25000円です」と。
うーん。
どっちにしたって高いな(笑
でも、どうせ高いなら、思い切り楽しめる方がいいね、と
即決でVIP指定席に決めて、どこらへんの席がありますかねー、と聞いたら
なんと三列目の真ん中があるって。
(振替で都合がつかずキャンセルとかがあったかららしい)
チケット買って、席に向かう・・・
ちょうど会場の後ろから入る格好になったのだけれど
「ここから前はVIP指定席」の看板があって、
おー、なんかVIP!って気分なるわー(笑
席を確認した後まだ時間があったので
会場の脇にあるバーでちょっと一杯♪
気分盛り上がるわー♪
自分の席から見るとこんな感じ。
なるほど、オーケストラピットのところにブロックがあったのね。
でも、見やすくていい席。
いよいよ開演で、シャルルの歌を聴くんだけど、
いやね。
正直、音もちょっと外れたり、声が伸びなかったりはあるんです。
いや、でも94歳だったよね・・・(なんかおかしい笑
なんか錯覚するわけですよ。
見た感じ80代くらいだしねー・・・
で、コンサートが進むうちに、
コーラスの女性とデュエットのコーナーがあって。
その時、あーーー、って思いました。
そのコーラスの女性、すっごい歌うまいんですよ。
よく声も伸びるし、表現力だってある。
でも・・・
シャルルとの間には歴然とした差があって。
それは、なんというのかな、人生の経験値の差、
って感じだったんです。
声が伸びなくたって、音が狂ったって、
このおじいちゃんは全く気にしちゃいない。
ただただ、この人はこの瞬間を楽しんでるだけなんだ・・・
それが感じられたのです。
そうか、これが彼が聴かせてくれているものなんだ・・・
だんだんとコンサートは盛り上がって、
最後はみんな手拍子したり、立ち上がったり。
(この赤いサスペンダーしてた)←プログラムより
なんていうのかな、シャルルの空気に乗って
みんなが包まれて楽しませてもらっている感じだったんです。
これは、技術とかうまさとかそんな表面のことではないなー、って感じました。
一昨年、プラシド・ドミンゴのコンサートに行った時にも
似たようなことを感じたんですけど、
その時にはよくわからなくって。
今回、確信が持てました。
彼らは、私たちの魂と一緒に歌ってる。
なんかうまく表せないんですけど、そんな感じだったんです。
私もライブやって歌を歌うけど、
自分の歌がね、あまりうまくないことがコンプレックスだったんです。
人にいくらいいって言われても、
そこがずっとぬぐいきれなかったんだよね。
すごい声量でヴィブラートをきかせて・・・みたいな歌い方じゃないから。
でも、今回シャルルのコンサートに行って、
「ああ、これでいいんだな」って思えたのです。
自分は、自分の届けたいものをまっすぐに届ければいいんだ。
それがよくわかったコンサートでした。
25000円以上の価値があったよー!
終わった後、夫と待ち合わせてクラフトビールと餃子のお店に。
めっちゃ美味しいお酒になりました。
シャルル、ありがとう!来年もコンサート行くからまたきてね。