さて、7月のAWも終了しましたし何か更新しましょう。

 

帝政ローマ 138-161年 アントニヌス・ピウス帝

デナリウス銀貨

NGC Ch AU Strike5/5 Surface4/5

 

ピウス(慈悲深い)という呼び名は、元老院と対立していた前代のハドリアヌス帝の死後の神格化の説得に奔走したり、晩年に気難しくなったハドリアヌス帝により罪に問われていた人々を許した事などからだそうです。

 

裏面は豊作の神アノナ。

穀物供給の象徴ともされてローマ都市の貧困層への穀物無料配給制度はアノナ制度とも言いますね。

 

彼の治世はローマ史でも稀な平和の時代として語られ、大規模な軍事行動を必要とせずに首都ローマから広大なローマ領を治めるというパクス・ロマーナの理想が実現した時代だったとも言われますね。

しかし、平和すぎて歴史記録に乏しいアントニヌス帝の治世ですが、次代のマルクス・アウレリウス帝時代の混乱や苦労はこの時に経験を積む事が出来なかったせいという批判もされるそうです。

 

特筆する事が無い方とあって私もあまりこだわりが無くて、前の二人のコインよりもすんなり入手してしまったのが今回の物なのですが出来は悪くないと思います。

アントニヌス帝のコインは出来の良い物が多い印象なのですよね。目を瞑って選んでも良いのが来る感じ(笑)

 

戦争は極力行わなかったアントニヌス帝ですが、ブリタニアはハドリアヌスの長城からちょっとだけ領土拡大してアントニヌスの長城を作っていたりします。

 

あとは愛妻家であったそうで、奥さんのファウスティナが亡くなった後に建てたアントニヌス・ファウスティナ神殿が現代まで残っています。

 

ではこんな所で。

 

五賢帝コインの続きです。

 

帝政ローマ 117-138年 ハドリアヌス帝

デナリウス銀貨

NGC Ch AU Strike5/5 Surface3/5 Fine Style

 

前回のトラヤヌス帝の後継者として次代皇帝となったハドリアヌス帝。

五賢帝は後継者を優秀な者から養子にする形で選び、血縁に頼らなかったとも言われるみたいですが、これは実子がいなかった偶然による所が大きいらしく最後のマルクス・アウレリウス帝は実子のコンモドゥスを後継者としてたりしますね。

 

領土拡大志向のトラヤヌス帝に代わって、ハドリアヌス帝はメソポタミアといった属州の切り捨てを行い増大したローマ領の再編や、各属州を巡行して有名なブリタニアのハドリアヌス城壁の建設を筆頭に領土防衛へと方針転換を行った皇帝となります。

 

帝国の各地へ足を運んだ巡行以外にも、この方はギリシア都市への援助や現代のローマに残るパンテオンの再建などの芸術と文化にも造詣深い方で私は結構好きな皇帝ですね。

しかし、治世の初めに粛清を行った為に元老院とはギスギスしたり、こういう方にありがちというか結構気難しい方だったらしくて健康を崩した最後は晩節を汚してしまったようです。

 

裏面は幸運の女神フェリキタス。

 

それでもハドリアヌス帝が帝国を再整備したお陰で次代のアントニヌス・ピウス帝の平和な時代へと続いたと考えると賢帝としての資格はあったと言っていいのではないでしょうか。

 

ハドリアヌス帝による再編後のローマ領。

 

と言う事で入手したハドリアヌス帝の銀貨ですが、これ3人目なのです。

最初のは記念すべき一番初めに手にしたローマコインだったのですがこれは洗浄評価だったので兄の所に行ってもらい、次に入手したのはXFのFine StyleだったのですがAUグレードが欲しくなってこれも出品。最後に入手したのがこちらとなります。

 

ハドリアヌス帝は良い物が欲しいのでFine Styleのノルマは満たしてるものの、もしかしたらまた入れ替えするかもしれません。

 

ハドリアヌス帝と言えばローマのパンテオン。

 

ではこんな所で。

 

 

ようやく五賢帝のコインを紹介してみたいかと思います。

ネルウァ帝は入手していないのでまずはトラヤヌス帝から。

 

帝政ローマ 98-117年 トラヤヌス帝

デナリウス銀貨

NGC AU Strike5/5 Surface5/5

 

ドミティアヌス帝暗殺後の混乱を収めた五賢帝最初のネルウァ帝の後継者として、属州出身としては初の皇帝となったのがトラヤヌス帝となります。

 

彼の功績はなんと言ってもダキアやメソポタミヤといった属州獲得によってローマ領を最大にさせたことですかね。メソポタミヤ属州は早々に放棄されてしまいましたが、ダキア属州は3世紀の危機の時代まで維持されました。

軍事面の功績以外にも元老院とは協調路線を取ったりと、軍・政共にバランスの取れた”最良の皇帝”と呼ばれた文句なしの賢帝ですね。

 

裏面は希望の神スペス。手で摘まんでいるのは花だそうです。

 

トラヤヌス帝による領土拡大後のローマ領

 

さて、五賢帝時代は帝政ローマの最盛期としてパクスロマーナ(ローマによる平和)や”人類が最も幸福であった時代”とも言われます(実際は諸説あるようでイタリア半島産業の空洞化や異民族の攻勢の活発化と後の衰退の兆しが見え始める時代でもあります。)

一般の方々がローマ帝国と言って思い浮かぶイメージがこの五賢帝時代辺りではないでしょうか。

 

トラヤヌス帝のデナリウス銀貨は以前にも1枚入手していて紹介していたのですが、ちょっと打ち出しが不鮮明な所があったり幾つか納得できない箇所がありまして出品してしまい、2回目の正直という事で入手したのが今回の物となります。

平金に大きく打たれた図柄の打ち出しもなかなか奇麗で良い感じだったのでこちらに決めてみたのでした。

 

最後はダキア戦争を彫った彫刻で飾られたトラヤヌスの円柱

 

ではこんな所で。