AWは毎回盛況のようで凄いですね。

古代関係はもうちょっと良い物が出ないかなあとも思っていましたが、落札金額は毎回うーむ、と唸ってしまいます。

というか古代好きな人もいますよね!あまり高額な物を不特定多数の方に紹介するのはリスクがあるのでしょうが、古代コインの紹介ブログ増えないかなあと思う今日この頃。(もちろん他の方のコインブログも楽しく拝見させて頂かせておりますよ。)

 

さて、世間は何かと忙しそうですが、私はお祭り事には距離を置いて見る方ですので、せっかくの休日はコインの紹介でも。今回も近代貨の話です。

 

イギリス 1887年 ヴイクトリア女王

クラウン銀貨

NGC PF60

 

以前にゴチッククラウンを紹介しましたが、若いヴィクトリア女王からこちらはお年を召されてお婆ちゃんになられた女王の姿で、ジュビリーヘッドと呼ばれるタイプですね。発行枚数的にも一番目にする頻度が高いのではないでしょうか。

 

ゴチックを入手したので他のクラウンも欲しいなーと、以前から思っていたのですが、なかなか入手の機会が無い状態を続けてやっぱり次はジュビリーだよね、どうせならプルーフを狙ってみるかなと考えていると突然出品が!

私のゴチックは58ですので60ならまあグレード的にも並べて違和感が無さそうですし、これ良いじゃないですか!と正直あまり予算に余裕は無かったのですが、無事落札して入手となりました。(ちなみにヤ〇オクですよ。)

 

通常貨を見ないでプルーフの入手となり比較できないのですが、強く打ち出された肖像の刻印は流石プルーフといった所なのですかね?ちょっと濃いめのトーンですがこのくらいなら図柄が引き立って好きな感じです。

 

裏面はイギリスのコインではよく使われる聖ジョージの竜退治の図柄。

以前にソブリン金貨で見ていた図柄ですが大型銀貨は迫力抜群ですね。

というかかなり立体的な刻印で、メダル的な表現に最初見た時はちょっとびっくりしました。ピストルッチの名デザインは素晴らしいです。

 

と、これを見ているとジョージ3世のクラウンも欲しくなってくるのですが、いや、当分は我慢ですね。

 

さて、これでヴィクトリア女王のクラウンは2枚になりましたが、やはり次はヤングヘッド

ですかね。プルーフ…はとても手が出ないでしょうから58~60くらいでトーンの雰囲気が良い物があれば入手を頑張ってみたいかと。

 

あっ。後、ヴィクトリア女王に関してはコイン以外の話もちょっと時間が出来たら書いてみたいのですよね。なるべく夏の内に書けたらいいのですが。

 

ではこんな所で。

 

あらら、東京はまた緊急事態ですか。

スラブの入れ替えや鑑定に出しに行きたいコインがあるのですが、どうした物やら。

郵送で送っちゃおうかしら。

 

さて、ローマコインは一段落付いたので幾つかある近代関係の紹介でもしてみましょうか。

という事で最初はナポレオン!いや、メダルですけどね。

古代コイン好きの私としては立体的なメダルの方にも惹かれるのです。しかし、メダルは詳細が良く分からない物が多いので、もう目について気に入った物を買っちゃいましょう!という事で入手したのがこちら。

 

フランス 1807年 ナポレオン1世

鍍金銅メダル

PCGS SP62

 

ナポレオンと言えば知らない方はいないでしょう。今年でちょうど没後200年という事でフランスでの式典や他のブログでも記念コインを紹介している方もいますね。

 

私としては共和国としてのヴェネツィアの終焉やマルタ騎士団が領土を失う原因として登場する方ですのでちょっと評価を考えてしまうのですが、歴史上の影響としては随一ですよね。

と言ってもナポレオンの詳しい生涯とか私良く知らないのです(汗)詳しい本は沢山出ているので一冊でも読めばいいのですが、近代ヨーロッパ史と共に後回しにしておりまして…。

(いやほらあれでしょ、大陸軍は世界最強!とか覇道進撃!とかでしょ。)

 

という訳でデザインで選んで詳細は良く分からないこちらのメダルですが、ショップページの解説によるとナポレオンが自らの業績の記念として制作を命じたメダルシリーズの中の一枚となり、制作を担当したのは、エジプト遠征に随行し、初代ルーブル美術館の館長も務めたヴィヴァン・ドゥノン男爵の元、有名彫刻家達の手によってパリの造幣局で作られた物だそうです。

 

一緒に出品されていた他のメダルも同じデザインで銅貨は良く目にしますが、こちらはもう少し特別な贈答用での制作のようでPCGSの鑑定もこれ1枚だけですので枚数は少なそうですね。(ナポレオンの棺返還の記念メダルは何枚か出品を見ますが、あれは何枚くらいなんでしょうかね。特大スラブですので私は入手をちょっと躊躇してしまいますけど。)

 

こちらは鍍金銅メダルとの事ですが、当時の金メッキはオルモルやブロンズ・ドレと呼ばれる真鍮や銅に水銀を使った方法で行われ、水銀に金を混ぜた金アマルガムを熱する工程で危険な水銀蒸気が発生する為、現在は禁止されているそうです。

まあ水銀と聞いただけで危険な感じがしますよね。

家具の装飾品などにも広く使われた方法だそうですので、19世紀以前のメッキ製品をお持ちの方はおそらくこの製法で作られているのでしょうかね。(そーいえば奈良の大仏とかも原理は一緒ですかね。)

 

さて、私が入手したこちらはシリーズの中で”フリートラントの戦い”を題材にした物だとの事です。

Wikipediaによると、1807年6月14日におこなわれた、ナポレオン戦争の主要な戦闘の1つ。東プロイセン東部のフリートラント(現ロシア連邦カリーニングラード州プラヴディンスク)周辺地域で、皇帝ナポレオン1世率いるフランス軍が、ベニグセン率いるロシア軍を破った。とあり、フランスのヨーロッパ支配を決定付けた戦いだそうです。

 

メダルなので表のナポレオンも迫力抜群で立体感な彫刻的魅力がありますが、裏面のデザインもコリント式の兜を被った戦士が、戦いを終えて剣を収めているといった姿からも重要な戦いを終えたに相応しいといった感じですね。逆さにされたトーチやオリーブ?の木も意味があるのでしょうが想像での解説はこのくらいで。

 

人物の肖像メダルとしては初めて入手しましたが、金メッキメダルも見た目は金ですので悪くないですし、何よりお値段がリーズナブルですから何だかメダル中心で集めたい気持ちもしてきちゃいます。

ナポレオンは他にも銀と銅メダルも目に付いたら一通り集めてみたいですね。

 

という事でしばらくは近代コインとメダルを紹介していきたいと思います。

ではこんな所で。

 

あわわ、地球がぐるぐる回っているうちに気が付いたら6月ですね。

別段忙しい訳でもないのですが放置気味で申し訳ないです。

 

さて、今回はディオクレティアヌス帝のアルジェンテウス銀貨の話です。

 

帝政ローマ ディオクレティアヌス帝 284-305

アルジェンテウス銀貨

Ch MS Strike5/5 Surface4/5

 

いよいよ混迷の3世紀の危機の時代を終わらせたディオクレティアヌス帝の銀貨の紹介です。見ての通り銀の輝きも美しく、前に紹介した軍人皇帝時代の銀貨と比べると作りの良さが感じられるのですが(スラブの傷はご勘弁を。)それもそのはず、こちらは最悪時には5%以下に低下していた銀の含有量を帝政初期と同じ90%以上にして作った高純度の銀貨なのです。

名前のアルジェンテウスもラテン語で”銀”を意味する言葉の通り発行した皇帝の自信が伺えますね。

 

こちらはスラブの傷もあって結構安く買えたのですが、ショップ価格でこのグレードだと1,000ドルは越えそうですかね。高評価ですが古いラベルですし、新しく鑑定したら裏面の打刻で減点されるかもしれませんね。

 

発行したディオクレティアヌス帝はというと、ローマ皇帝達の鬼門のようになっているペルシア遠征に向かったカルス帝が落雷によって死亡(!)して、後継者の息子も変死した後に帝位に就くことになりました。

 

キリスト教徒からすると大迫害と言われるキリスト教弾圧を行った人ですので評価は微妙なのかもしれませんが短命の皇帝が続き、一時は蛮族に国境を破られイタリア半島にまで侵入されていた危機の時代から見ると、20年近くに渡り国境の防衛に成功した人物なので私は結構評価したい皇帝なのですよね。

 

もちろん防衛体制として四頭制(テトラルキア)と呼ばれる軍の同僚であったマクシミアヌスを西方の正帝に任命し、東西正帝とその下の副帝、四人よって防衛担当地域を決めた分割統治制度を作り、ローマ軍も以前の約30万人から倍の60万にまで増員した結果としての平和なので、専制君主的な統治を行った非ローマ的な皇帝と呼ばれるのも仕方がないですね。

実際に彼を境にローマも国としての在り方が大きく変わっていく事になります。

 

裏面は四頭政を象徴する4人の皇帝の図柄

 

東方のオリエント的な官僚制を採用したり、強権によって軍人皇帝時代から進んでいた元老院からの軍事主導権の分離を完全な物として、政治も皇帝による勅令によって決める事で元老院を過去のものとしてしまい、後のビザンチン帝国や中世国家の道筋を付けた人とも言われるそうです。

コインも厳めしい顔つきでちょっとこれは異論とかを挟めない雰囲気の人ですね。

 

四頭政時代の各皇帝の担当地域(赤丸は各皇帝達の担当地域の首都)

 

しかし、劣悪貨対策で発行したアルジェンテウスは流通に乗ることなく退蔵されて姿を消し、インフレの改善もされずに最終的に価格統制という強引な手段に進む結果に。

ローマ復興の象徴になるはだった銀貨も、その後の歴史はコンスタンティヌス帝による通貨改革でアルジェンテウスは主流にならずに姿を消すことになってしまいました。

現代で残っているアルジェンテウスを見ても私くらいでもCh MSグレードが手に入り、比較的状態の良い物を多く見かけるので、未使用で貯め込まれた物がこうして古代コインの販売ルートに乗っているのでしょうね。

 

その後、インフレの改善もキリスト教対策の解決も見ないまま、ディオクレティアヌス帝は権力を第二次四頭政に移行して西方正帝マクシミアヌス帝と共に生前退位をしてしまいます。

皇帝の隠居した生まれ故郷のスプリトの宮殿は現在も遺跡として見る事が出来ます。

 

Wikipediaより、スプリトのディオクレティアヌス宮殿の復元図

 

軍の増員やそれに伴う増税、職業の固定など強引とも言える改革で何とか防衛に成功したといった状態のローマ帝国。それでも3世紀の危機の時代が終わりローマも新しい時代に入るのですが、コインの紹介はひとまずここら辺で一休みします。(というかこの先の時代のコインは私持っていません!)

主流が金貨となるのでなかなか手軽に入手できない事とあまり知識が無い物で…。

またある程度集まりましたら紹介したいかと。

 

まあ、ここまで紹介した銀貨もある事ない事書いた気もしますが、興味を持たれた方の参考になればと思っております。

 

ではではこんな所で。