竿を置く日
案外、そのときは近いのかもしれない…
いやいやいやいや、もちろん細く長く続けて行きたいに決まっている。
今年も半分が過ぎた。五月に一度釣りに行ったきりだが、水に浮くひとときのかけがえのなさをかみしめている。そんなとき、冒頭のような思いがふと、頭をよぎるのである。
長くバス釣りをやってきた。釣りに行くこと、釣りを考えること、それらは大げさでなく生きてきた中での支えのひとつだった。
このゲームが、これからも日本の中でなんとか調和を保ちながら存続して欲しいと願う。
ただ、個人的事情でバス釣りを終えるようなことにならないとも限らない。そのときに、やり切ったと思えるだろうか。
この十年ほどで、すっかり手数が少なくなった。バスを釣るにはさまざまな方法があり、それらを駆使した戦略性こそが真髄ともいうが、あえて背を向けた形だ。
使い込んだピッチングロッドとロープロのリールを手放したし、あれほど信頼していたワイヤーベイトもストックケースにしまいこんだ。先日は気まぐれにエレキから振動子を取っ払ってみた。旧いホンデックスの出番は、もうないかもしれない。
これから僕は上手くなりたいと意気込むこともないし、新製品を追いかけることもしない。ただ好きなルアーを、使ってみたいルアーを投げて、あわよくばバスに遊んでもらえたら上出来だ。デカければなおいい。デカいのが沢山釣れたら言うことない…などと、結局またボートの上で目を三角にするのだろうけど。
下半期、フィールドに浮かぶことができたらやってみたいことがある。
ひとつは初バスを仕留めるはずだったザラで二本目の魚を。
もうひとつは、フルサイズ・クランクベイトとはなんぞや、というのを自分なりに確かめること。
元祖クランクベイトと言われるフレッド・ヤングのビッグO(もちろん復刻版)、バグリーのバルサB3、バンディット500、もっと大きなものもあるだろうが、手持ちでは、まずこの辺がフルサイズと呼ばれるところだろう。
オールドのB3を買ったのは初めて。深入りすると恐ろしそうな世界なので敬遠していたのだが、意外に安く買えた。土手っ腹に派手なフック穴が空いていたせいだろう。それは補修したが、なんせバラツキが多いと聞くのでまともに泳ぐかどうかの問題もある。
ここまで大きくない1/2ozクラスの物も少々。
上はスーパービーJr。ヤマト屋さんのご推奨で初めてその存在を知った。
C1は、絶賛の声ががあまりに多いのでとうとう買ってしまった。プラ製でこんな値段ないやろ、と実は否定的に見ていたもので…
1/4~3/8ozはさんざん使ってきて釣れることは分かっているから、少し手控えようかなと。そうはいいながらも、いずれまたそこに戻っていくのは目に見えているのだが。
ペンシルベイトとクランクベイトがあれば、今はそれでいいかな。
ブローニング・サイラフレックス#5129602の改造
ぽっかりと時間ができた。
近頃こんなことは滅多にない。では…
先重りのひどいブローニングの6フィート。いや、先重りって別に嫌いじゃないんだけど、イカれた手首には若干リアグリップが短いと感じる。
それに、以前フルリビルドした7フィートもそうだったけど、シート形状が手に優しくないのだ。
フェルール仕様にして、粂田さんに格安で譲ってもらったフジのセミダブルを使えるようにしよう。
続・手動五速
去年デミオがフルモデルチェンジしたとき、半分心は決まっていたような気もする。先代のアテンザあたりから僕はマツダのデザインに心酔していた。CX-5だってもちろん魅力的だったが、次は小さいクルマ、という不文律が家ではすでにでき上がっていた。
仕事で1.3Lクラスのレンタカーを年2万キロほど走らせるが、何度か乗った前モデルのデミオに、僕はとてもいい印象を持っていた。これについては以前記事にもしている。ひとことで言えば運転が楽しいのだ。
いろいろとタイミングが悪く、時間その他の余裕がない中でスムーズに買い替えを進められたのは、これらの下地があったことが大きい。
1.3Lガソリンと1.5Lディーゼルターボの両方を試乗、ディーゼルはエンジンが魅力的だったが主に価格面で却下。この時点で気持ちはマニュアルに傾いており、ガソリンMTの試乗車は用意されていなかったものの、きっと面白いだろうとの直感があった。
小さいクルマをMTで。
以前、釣友のRさんにスイフトスポーツをお借りしたことがある。初対面で釣りに行った帰りにキーを渡されたとき、こんなに粋な友情の示し方ってあるだろうかと、心ひそかに感激したものだ。
国産随一のホットハッチといえるクルマだが、夜の高速ということでそのポテンシャルを堪能するというわけにはいかなかった。それでも車体のすみずみまで神経が行き届くような感覚は、このサイズのMTならでは。
そんな体験も意識に織り込まれていたのは間違いない。
こうして我が家にやってきたデミオ13S、走行距離はまだ1,000キロにも満たない。今のクルマは慣らし不要というものの、徳さんの教えを守って「3,000回転以下で、早め早めにシフトアップしてエンジンに負荷をかける」ことを心掛けている。
とにかく運転が楽しい。ちょっとした勾配も意識してしまうほど非力で、どこといって特筆すべき点もないのだが、面白い。作り込まれた内装も気に入っている。
ミッションは、軽量化のため1速と後退のギアを共用しているとのこと。そのせいなのか、1速の隣にRのゲートが並ぶ変則的な配置で、誤操作を防ぐためシフトノブを下に押し込まないとRに入らないようになっている。今は慣れたが、はじめはかなり戸惑った。
シフトは節度感が小気味よく、もう少しストロークが短かったら、などと欲張ってしまうが、その都度これはあくまで「普通のコンパクトカー」なのだと思い直す。
積載に関しては、必要最小限。先月の釣行で、2座と割り切れば釣り具一式が入ることは確認したが、さてワンピースロッドを積むとどうなるか…
常に空荷にしているが、その代わり我が家の納戸には、ギタースタンドに立てたミンコタとバウデッキがものすごい存在感で鎮座している。
ところでマニュアルの選択には、妻が若干の懸念を示した。あと二年ほどで娘が免許を取ることになる。妻自身は運転をしないだけに心配だったようだ。大丈夫、昔はAT限定免許なんてなかったんだから、と答えておく。
娘の運転するデミオの助手席に乗るのが今から楽しみで仕方ない。








