ダブルネーム
手に入れた古い二本のサイラフレックス・クランキンパワーを、はじめ7フィート、次に6フィートという順に改造してきた。後者はオフセットグリップを着脱できるようにしただけだが。
このシリーズには6'6"もあって、何度か店頭で見かけたり、ヤマト屋さんの私物を触らせていただいたりしていたのだが、多分いちばんバランスがいい。
先日その6'6"を見つけ、もうロッドはいらないと思いながらも買ってしまった。この病気もすっかり治まったと思いきや、忘れた頃にぶり返す。P129652というポーのモデルだ。ダブルネームどころか、ブローニング/サイラフレックス/デビッド・フリッツ/ポーと四つも名前が入っている。
品番の末尾、2はMHを表す。ピュアグラスなのでもちろんグラファイトのそれとは異なるが、粘り腰で結構パワフルだ。7'を、山中湖でのマッドペッパーマグナム専用機としているのだが、それも十分こなせそうな感じである。
とりあえずはこのままの状態で使ってみようと考えたのだが、6番のガイドリングだけザリザリに溝が入っている。ここだけ直すのならガイド全部を巻きなおそうか。ハンドルも古いながらフジのパイプシートがついているが、どうせなら好きなTCSに替えて、グリップも他と共通のEVAにして・・・
7'でやったように塗装をはがして、かつバランサーを使わずに軽量感を出せるだろうか。リール位置を少し前に出して。でもブランクの有効長が短くなるから、流行りのフロントグリップレスは無理だな。
ガイド数はニューコンセプトの標準より少し減らして口径も大きめに・・・いや、それともMさんに教わった秘密のスパイラルセッティング・レシピを試してみようか、などなど。
こんなふうに改造の方向を考えている段階が楽しくて、出来上がってみたら案外ほったらかしなのは目に見えているのだが・・・さて、夏休みの工作となるかどうか。
このシリーズには6'6"もあって、何度か店頭で見かけたり、ヤマト屋さんの私物を触らせていただいたりしていたのだが、多分いちばんバランスがいい。
先日その6'6"を見つけ、もうロッドはいらないと思いながらも買ってしまった。この病気もすっかり治まったと思いきや、忘れた頃にぶり返す。P129652というポーのモデルだ。ダブルネームどころか、ブローニング/サイラフレックス/デビッド・フリッツ/ポーと四つも名前が入っている。
品番の末尾、2はMHを表す。ピュアグラスなのでもちろんグラファイトのそれとは異なるが、粘り腰で結構パワフルだ。7'を、山中湖でのマッドペッパーマグナム専用機としているのだが、それも十分こなせそうな感じである。
とりあえずはこのままの状態で使ってみようと考えたのだが、6番のガイドリングだけザリザリに溝が入っている。ここだけ直すのならガイド全部を巻きなおそうか。ハンドルも古いながらフジのパイプシートがついているが、どうせなら好きなTCSに替えて、グリップも他と共通のEVAにして・・・
7'でやったように塗装をはがして、かつバランサーを使わずに軽量感を出せるだろうか。リール位置を少し前に出して。でもブランクの有効長が短くなるから、流行りのフロントグリップレスは無理だな。
ガイド数はニューコンセプトの標準より少し減らして口径も大きめに・・・いや、それともMさんに教わった秘密のスパイラルセッティング・レシピを試してみようか、などなど。
こんなふうに改造の方向を考えている段階が楽しくて、出来上がってみたら案外ほったらかしなのは目に見えているのだが・・・さて、夏休みの工作となるかどうか。
ロードランナー遍歴
以下は、僕が使ってきたロードランナーの簡単なインプレッションである。
なにぶん釣りの幅が狭いので偏っているし、廃盤品も少なくない。さらには人気品番の630LBや6100Hを所有したことがないという中途半端さだが、例えばもし中古店で見かけて興味を持たれた際、素人インプレなりにお役に立てたらと思う。
オリジナル
560STB SD系の中ではレギュラー寄りの曲がり方をする。FLR-8のような小型ジャークベイトを繊細に扱うのに最適。3/8ozのスピナーベイトも十分背負える。おそらく最もレアなモデルだが、これでなければダメということもない。
600SDM ベリー~バットにあまりパワーがないという珍しいテーパーデザインがなされた竿。それでいてごく普通に使うことができる。3/8oz以下のワイヤーベイトやジャークベイトに向く。ハードベイトスペシャル600LBに似た使用感と、遜色のないキャスト精度を持つ。
600SDH SDMよりパワーランクが上がったことで特異なスローテーパーがさらに際立つ不思議な竿。1/2ozのスピナーベイトにいいかといえば、長さの問題で引き負けするからそうでもなく、3/8ozまでが快適。ジャーク抵抗が大きめなミノーを楽に操作することができる。
SD系全般に飛ぶ竿ではないので、飛距離を必要とする岸釣りに使う必要性は見当たらない。
またソフトベイトへの適合がうたわれるが、僕はこのシリーズ、ハードベイトスペシャルの始祖だと思っている。
630M ライトテキサス・クランクベイトというサブネームだが、意外にティップ~ベリーの張りが強く、クランクにはどうかと思う。
一番しっくりきたのは3.5~5gのライトラバージグ。カバー周りでも問題なくやりとりできる。
630MH ボートから3/8~1/2ozラバージグ、5~7gテキサスを撃っていく釣りなら、ラインさえ太くしておけば、かなりのカバーでも不安を感じない。葦に真上から落とすような釣りでなければ取り回しが良く、扱いやすい長さだ。
岸から遠投して底を取るような釣りには不向き。そもそも飛ばない。
650M ほぼ1/2ozスピナーベイト専用として使っていた。個人的にはハードベイトSP630MBよりこちらの方がしっくりくる。
ロングキャストスペシャルというサブネームだが、とくべつ飛ぶ感じはしない。今の気分で岸からの一本を選ぶとしたらこの竿。
650MH 僕が初めて購入したロードランナー。当時はバーサタイルを意識して選んだ。岸からのスピナーベイティングには重宝したが、ボートロッドとしては用途を見出すことができなかった。
ソフトベイトメインで巻き物も時々投げる、というスタイルの岸釣りアングラーには少し物足りないかもしれない。
660H コンバットスティックを使っていた頃、友人に借りて初めて触れたロードランナー。ヘビーアクションとは思えない有機的でムチのようなキャストフィールに驚いた。
手に入れてからは重めのジグ用に使っていたが、間もなく630MHに取って代わられた。
760JH フリッピングそのものを消化し切れなかったためあまり多くは語れないが、正直なところ少し重いと感じた。
Pグラス
560V この短さこそがピュアグラスのデメリットを全て帳消しにし、美点を余すところなく引き出している。唯一無二であり、今後も出てこないであろう優れたコンセプトの竿。
580V 幅広いウエイトのクランクベイトを快適に扱えるが、ショートロッドの宿命でディープダイバーは引き負けする。より特化した560Vに手が伸びるが、入手しやすいのはこちら。
660V ウィードがない水域でのディープクランキンが本来の用途だと思うが、シャローでは扱いにくい。メンディングのできるロング・シャロークランキンロッドをイメージして最終的にはリアグリップのショート化まで試みたが、間違った改造だった。難しい竿。
ハードベイトスペシャル
600LB 釣れ頃サイズのハードベイト(1/4~3/8oz)全般に対応する。どちらかと言うと操作系に秀でるが巻物も高次元。グラスはどうも…という方にもオススメ。さんざん語られている通り狙ったところに投げやすく、キャストが上達したと思わせてくれる。
600MB 大きめのジャークベイト用といった印象。ロッドパワーはあるが、その分軽いプラグには合わないし、抵抗のある巻物には長さ・バランスの面で不向き。やや用途が限定される竿。
630MB 1/2ozを中心としたスピナーベイトに最も向くが、プラグには若干オーバーパワー。また明確な振動伝達や飛距離を求める人には不向きかも。600MBもそうだが、ミディアムになると低弾性カーボンのメリットが見えにくくなる。
全モデルとも初期型・Nシステム・アウトバックのインプレとなる。
僕はVOICEを使い込んだことがないので現行ロードランナーに関しては分からないが、張りが強くなったというユーザーさんの声をよく聞く。
オリジナル、ハードベイトSPともにロング化を果たしたのがVOICEの構成とも言える。より現代的な釣りに対応して進化し続けているのだろうが、基本を大きく変えずに二十年作り続けられているというのは本当にすごいことだと思う。
売り文句はカタログに載っているので、あえてネガティブな面も記した。愛用されている方のお気に障った部分もあるかもしれないが、ご容赦願えれば幸いに思う。また、それはこうなんだよとご教授いただければ有難い事この上ない。
最後に。
旧シス、Nシスのウィークポイントは、やはりゴールドサーメットリングだ。僕の600LBはナイロンラインのみの使用で新品購入後、5、6年目でトップガイドに溝が入った。中古を買う場合はボールペンの先端などでリング内径をなぞり、溝の有無を確認したい。このチェック方法は店側も承知しているので、申し出れば快く応じてくれるだろう。
クランクベイト遍歴
霞水系で岸釣りをしていた頃はあまりクランクベイトを投げなかった。根掛かりの問題もあるし、遠投の利くバイブレーションで泳層を調整する方が効率的だった。沖の杭のさらに向こうに投げて、杭を通過する瞬間に二、三発しゃくってドン!みたいなのが楽しかったけど、今も効くのかな…?
ただそうやって狙える障害物 ( 昔はこういう物を指してストラクチャーと呼んだ ) は限られているので、護岸沿い、またはゴロタなどをある程度面で探っていくことの方が多かった。そんなときによく使ったのがスミス・ウインドシャッティーだ。
シャッドと分類されるのかもしれないが、僕の中ではこのあとお気に入りになっていくシャッドラップ、バッシンシャッドとともに普通のクランクベイトという認識だった。この辺も羽鳥さんの手によるものなのだろうか、スティッキー、ミスティーなんかも含めて唯一無二の粋な雰囲気が大好きだった。
バッシンシャッドは身が薄く、シェイプにメリハリのあるものが好き。かなり個体差がある。シャッドラップより安定して釣れると感じる。
少し話がそれるが、シャッドというとよく冬にスピニングタックルを用いて使う小型のものを連想してしまう。過去何度か挑戦したが、釣れたためしがないのは相性が悪いからなのか腕が悪いからなのか…
要は、ベイトタックルで投げられるシャッド型のものも、クランクベイトとしてひとくくりにしているという話だ。
さらに限定的だが、ラウンドフォルムのクランクベイトの出番もなくはなかった。ドックでの釣りが禁じられていなかった当時、ラッキークラフトのCBで繋留してある船と船の間を釣るというものである。
ラトルの反響が消えると同時にバスがゴンゴン首を振りだすという、これも実に面白い釣りだった。ムーンサルト・クランクのサブネームで華々しく売り出されたこのルアーを求めて横浜そごうまで足を伸ばしたのが懐かしい。この頃一部デパートでは釣り具も扱っていて、渋谷東急にも怪しげなコーナーがあった。今となってはちょっと不思議な感じすらする。メーカーは後年、CBはバイブレーション的クランクだと言い出したが、その通りだと思う。
やはり本当の意味でカバークランキングを理解するのはボートに乗り始めてからのことだった。
それにしてもこの釣りには魅了されたものだ。ボーマー2Aをいかにミスなく投げ込めるかという一点でタックルを突き詰めながら、ゆうに十年近く遊ばせてもらった。
国産で唯一信頼を寄せるカバークランク、マッドパピー。リップにフックが乗ったり、半分露出させたウエイト周りから浸水したりと厄介な欠点があるが、釣れる。5Fの動きは、これがシャロークランクの一つの理想ですと言われたら、素直にハイそうですねと答えるもの。なのに3Fやバレットヘッドの動きにはさほど感心しない。好みとは不思議なものだ。
他方、その過程でカバークランキングの威力が徐々に落ちていくのも感じていた。苦労してブッシュの奥へ送り込んでも無反応だったり、一等地をこれ以上ないラインでトレースしても喰ってくるのはアベレージサイズだったり。
これを打開する方法として地形 ( ブレイク ) を釣ることも根気よく模索してきたが、どうしても思うような答が返ってこない。一段深い所にいるのかいないのか。いてもクランクには喰ってこないのか…
あれは2013年だったか、とうとう40アップが出ないシーズンがあった。
この年、やたらとバラした釣行があったのだが、喰ってくる状況に共通した特徴があって、ずっと頭に残っていた。
それと前後してトップウォーターに取り組んでいたのだが、( そして正直、今はトップの方が面白いのだが ) レンジが水面のみというこの釣りの特性がヒントとなって、不意に、水深とは無関係の地形とでもいうものが見えてきた。
すると、過去に釣ったあの魚とかあの魚はそうだったのか…と思い当たるフシも出てきて、ますます仮説が補強されるようだった。
そして、これがついに実証されるときが来た。
狙って獲ったと言えるかどうかは微妙。ルアーに導かれたというのが本当のところだろう。
シャロースモーキンシャッド・コフィン、これを投げたくなるシチュエーションがある。クランキングに精通した人はそれをフラットサイド場と呼ぶのかもしれないが、遅まきながら自力でここにたどり着いた。語るにはまだ程遠いが、バスが変化を好むという定説から少し外れたものである。
そしてカバーというピンではなく、ゾーンで捉えて探していくスタイルは、ウインドシャッティーでブラインドの釣りをしていた昔をどこかほうふつとさせる。
こうした釣りには、なぜか薄べったいクランクに手が伸びる。それは、フラットサイドの水押しとか、あとから得た知識とは別の感覚から来るように思える。
ある程度早く巻かないと強く水を掻かないSSSに比べ、SSSコフィンはピッチが早く、中低速向きだ。サーチクランキングでもせいぜい5~10m以内で喰わせる透明度の低い水域では断然こちらがいい。
キモは場所とタイミングなのでバッシンシャッドでも同じことはできるが、SSSコフィンの潜行深度が快適。また一回り小さいSCS ( シャローシダーシャッド ) コフィンは、若干ラウンドクランク寄りながら、近い動きをする。
少し前だったら、これらを目の色変えて集めに走っていたことだろう。この頃はルアーも魚も一期一会という思いが出てきて、なにがなんでもストックが欲しいという気持ちは薄れた。
少し飽きかけていたクランキングに新しい世界を拓いてくれたSSSコフィンと、分けてくれたSさんに感謝…












