イプシロンロケット6号機位置上げ失敗原因調査(第45回)報告書で、2段RCSタンクのダイアフラムが原因と特定したようです。
燃料のヒドラジンをガス圧で送り出すタンクの機構をプラダ方式からダイアフラム方式に替えていた用です。
パイロ弁については、点火系2点の内どちらかが点火すればパイロ弁は開通すると結論付けたようです。
【故障シナリオ】
配管経路での変更点は、パイロ弁と推進薬供給タンクのようで、故障要因を検討した結果。
パイロ弁の場合
・仕切り板を完全に打ち抜けず、燃焼ガス又は推進薬がわずかに流れ込んだ時。
推進薬供給タンクの場合
・ダイヤフラムが液ポートに引き込まれ閉塞した、閉塞までの間推進薬が流れ込んだ場合
が考えられるとのこと。
【検討結果】
パイロ弁の動作不良の場合
仕切り板が完全に打ち抜けず、わずかに漏れ出た場合、フライトデータと一致しないため発生の可能性は無いと判断したようです。
※齧りは考慮して無いみたいです。???
NASAは、作動不良が有った為同時発火は駄目で2ms以上離して点火するよう推奨していますが、1秒(1000ms)も離して点火するイニシエータの冗長構成とは考えていないと思います。(前回の記事参照方)
JAXAの組織を見ると品質保証部が有りません。
不具合は、関係者でない第三者が解明しないと甘くなり再発しますので民間企業では不具合は品質保証部が受け持つようになっています。
JAXAは、今回もきっと“NASAは点火を2ms以上離せ”と言っているので1000msは間違いではないと判断していると思います。でもNASAは同時ではまずいけどほんのチョトずらしてほぼ同時に点火してね?だと思います。
推進薬供給配管の閉塞
ダイアフラムが液ポート近接した状態では、閉塞することが確認されフライトデータとも整合したようでダイアフラム異常に絞ったようです。
【ダイアフラムによる閉塞】
1.ダイアフラムの脱落
上図の様にダイアフラムのリブを固定リング(溶接)で固定している様です。
但し直接溶接状態を検査できずテストピースを用いた工程保証で済ましている。
2.ダイアフラムシール部からの漏洩
組込み・溶接が正常なら漏れは無くダイアフラムに傷バリ等有っても漏れは無いとのこと
今後の進め方は、
① ダイアフラムが飛行中液ポートに接近する可能性があるか。
② ダイアフラム異常で漏洩破断が有るか。
さて
私は、宇宙開発は機体が宇宙にに行ってしまう為使用基準がとても厳しく不具合がった場合は使用しないと聞いていたのですが?。 違ったのでしょうか?
何故なら・・・ダイアフラムはH-ⅡA14号機で漏洩事故を起こしているからです。
ダイアフラムのリブ形状が違うので改良型かもしれませんが、どうなんでしょう?
ところでN-Ⅰ・N-Ⅱ・N-ⅡA/B・H3全てRCSはIHIが担当しています。
従ってN-ⅡAの不具合は、IHI製ですが報告書は三菱がまとめているので知っているはず。
イプシロンのRCSは、三菱で新規開発の様です。(IHIは3段目のPBSを担当)
慣れている所に任せればよいのにと思うのですが?
H-ⅡA14号機で漏洩事故を起こした影響ですかねぇ~。
素人目に見ても、プラダ方式(風船タイプ)の方が信頼性が有ると思います。
試験機ではプラダ方式だったの戻しませんか?
その方が早いと思います。
プラダ方式は、高いのかなぁ~ でもプラダ方式にしましょう。
一考
技術は作らなければ衰退します。
ロケットや防衛産業は、数が圧倒的に足りません。
これでは、技術は伸びませんし新たな開発も出来ません。
新規開発は、金がかかります。
日本政府は、技術に金を使いませんので良いものが出来るわけが無いのです。
くだらない所(特にコロナ)に贅沢な予算を付け箸にも棒にも成らない援助なんかやめればよい。
そもそも日本の援助は国防に金を使わない分援助をしていたのでは無かったのですか?
国防に金を使う分は下げてもよいはずです。
以上です。
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