Ebenbichler副社長の発言を検証してみました。
その前にドイツのエンジン製造ラインともっと分かり易いEGRユニットの説明CGを! 邪魔なら飛ばしてください。
EGRクーラとバルブの水の流れが解るのCGが有ったのでまず貼っておきます。
丸型バイパス有り
角型バイパス無し
1. 「2016年から吸気多岐管に穴が空くという報告が入り始めた」としつつも「正確な原因を把握したのは今年6月」と主張した。
2017年初めからBMWKoreaは、全国整備センターで収集されたEGR(排気ガス再循環装置)関連の多数の危険な報告書をドイツの本社に数回伝えた。
輸入車業界によると、BMWコリアが2017年から「520d」など多数のディーゼル車モデルでEGRからの排ガスで吸気マニホールドの加熱により穴が空いた問題をドイツの本社に数回報告した。
報告書はこの過程で冷却装置が本来の役割をまともにできず、発生した熱が吸気、多機関に送られながら穴が発生した多数の事例を記した。BMWコリアもエンジンで発生した高温の排気ガスが冷却されないまま、吸気、多機関に流入し、穴が空いており、このパイプの上に装着されたエンジンカバーなどに火がついて車両火災に広がったものと推定すると明らかにしている。
不具合部品に対するの品質情報で流しただけなのか? 特別対応をお願いする不具合をまとめた報告書として出したのか不明ですが? 本来は部品が溶けて火災を起こしているので何らかのアクションが無いと変ですね?情報収集の為品証の人間が飛ぶべき案件です。最低限ビデオ会議で状況を把握と対策会議を行うところです。
それとも米国の火災問題でそれどころでは無かったのかもしれません?ただ初動を間違えましたね! 多分米国が解決すれば韓国も解決すると思っていた?
それに、本社の3倍もでかい中国工場の立ち上げで品証の人材不足が考えられます?
2. 「排気ガスの再循環装置(EGR)モジュールの異常でEGRクーラーからのクーラントの漏れとシステム内の堆積したデポジットが、火災の根本原因であると推察した。
完全な原因は掴めてなさそうですね?
不凍液に使われているクーラントの引火点と発火点は、
エチレングリコール:引火点 111℃、発火点 398℃
プロピレングリコール: 引火点 99℃、発火点 371℃
ジエチレングリコール: 引火点 124℃、発火点 358℃ です。
いずれにせよ、火種が有ると100度程度ですね。
ここから仮説です。
・排ガスのNox基準が厳しくなりかつ排ガス不正の影響でEGRをフルに使った。
・想定よりEGR各部にデポジットが大量に付着した。
・時間経過とともに、デポジットが堆積し熱効率が落ちた。
・EGRバルブにデポジットがたまり完全に閉まらなくなった。
・隙間から高温のデポジットが吸気マニホールドに流れ込んだ。
・炭火の様なもので滞積量が一定量超えると中の火種が大きくなり吸気マニホールドを溶かした。
・溶けた樹脂がエンジンたれたり、孔から高温排気が耐熱温低い樹脂を溶かし火災に至った。
水漏れしていたらラジエターの水も減るので警告が出ると思います?
吸気マニホールドが穴あきの状態で、EGRクーラーのことに触れてないので水漏れしてなかったのでは?
エンジンに水が入れば、何らかの異常が有ると思う?ノッキングとか?
EGRバルブのデポジット掃除の様子
3. ドイツの自動車会社が故障した部品を韓国に輸出された車両に搭載したとの見通しについて、BMWは世界中で販売されているすべての自動車に同じEGRシステムを使用していると語った。
これは、仕様で違うものは有ると思いますが、変な分け方はしないと思います。
特に韓国だけとかは絶対無い販売台数が少なくて管理費の方が高くなる。
8/17修正:中国工場のエンジン工場の製造ビデオが有ったので貼り付けておきます?
近代的な工場ですね! 日本の方は中国を少し舐めてますよ?
日本の工場は、設備投資を殆んどしてないので相対的に古くなっています。
あと少しで、人では対応できなくなると思っています。残された時間は少ないですよ?
元品証として断言できます、日本は決して優れていません。日本は人で世界は設備で対応している感じです。とはいえ日本製の方が品質は良いのですがね!(責任感の違いかな?)
中国のエンジン工場
BMW 520DのEGRユニット
UKの中古品一番下は16年12月なのでEU対策品?
後記:
BMWでは、軽油やデポジットの成分も調べていると思いますが、韓国の軽油はどうなんでしょう? 日本でもよく灯油を入れられたりしますが?
EGRバルブやクーラーは、定期的な掃除が必要ですが、きちんと行っていたのでしょうか? 記録は?果たしてあるのか・・・?
韓国だけに発生しているなら何かの特殊要因が有ると思いますが?
本社から調べに来たのか・・・?
8/13追記:排気ガス対策で修正したソフトによりデポジットが付きやすくなってしまったのではないか?これにK国特有の粗悪な軽油とメンテナンス不備が重なった?
目的の為なら嘘は・・・ですから?燃えた車両では部品も熱で原因が解らないので燃えなかった車両を十分調べることが重要かと思います。日本の研究者の報告(EGR クーラのすす堆積による伝熱性能劣化と 劣化回復策)で低温時(エンジンが冷えている時)にデポジットがクリーン化されるとのこと!でもこれは低温時バイパスさせているようですね?どこでクリーン化するのでしょうか?ソフトで一瞬でも流しておけば機能するのですが・・・なってないですよね多分?
副社長さんは、根本原因が見つかってないのに早まってしまった様な気がします。
報道用資料も配らなかったのか? 記事に、まともなものが無い!
不十分な解析結果は言わない方が良い。ここは耐えるべきでした。それも仕事です。
BMWは2010年以降急激に生産台数を増やしています。
BMWに限らずどこの会社も生産を増やすと品質が低下します。
但し、ベンツなどと違うのは使用部品の差かも知れません?
以上です。
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