自動車の電動化(HEV&EV)コア技術 モータ編 6.エナメル線 | 電気なんか嫌いだのブログ

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機械技術者の方は、電機は見えなくて好きじゃない方が多いいと思います。私も機械屋でしたので良く解ります。嫌いでも必要なので少しわかるようにしませんか?式や計算は無視して絵や図で感じを掴んで下さい。

6.エナメル線

エナメル線(皮膜絶縁)は「、マグネットワイヤの一種です。

 

1) グネットワイヤとは?

 電気機器の巻線用電線を一般にマグネットワイヤと呼ぶ、“電気エネルギーと磁気エネルギーとを、互に交換するために用いる電線”です。マグネットワイヤ の種類を大別すれば、エナメル線(皮膜絶縁)、横巻線(繊維質・フィルム絶縁)およびこれら を組み合わせた構造の電線とに分かれます。 HEV&EVは耐熱の高いものを使用します。

 

u マグネットワイヤとして重視される点

  絶縁厚さが薄く均一であること。

  絶縁破壊電圧や絶縁抵抗等電気特性が良いこと。

  皮膜が強く、曲げ、伸び、擦れなど外力に耐えること。

  耐熱性があること。

  各種の溶剤、薬品、ワニスに侵されないこと。

  加水分解しないこと。

  各種絶縁材料との組み合わせに安定であること。

  耐水、耐湿性であること。

 

2)エナメル線
現在は、エナメル被服導線は殆ど生産されていません。
今の主流は、ホルマール線、ヒタウレタン線、ヒタエステル線、アロメスター線、アイメック線、
イメージ
などに分類される。

 

ホルマール線PVF

ポリビニルホルマール樹脂を主体とし、これにフェノール樹脂を添加し焼付処理

特徴:機械的な強度が優れ、過酷な巻線に適している。対薬品・対溶剤性にも優れている。クレージング現象が発生しるが、100℃~13015分間加熱で回復する。温度指数:105

用途:油入トランス、汎用モータ、変成器、携帯発電器

 

ヒタウレタン線UEW

ポリウレタンをイソシアネートで、架橋反応させたポリウレタン樹脂を焼付

特徴:半田付・着色性等が優れており、作業能率が良く種類も多い。高周波の誘電特性が優れている。市場で最も多く使用されている汎用ポリウレタン導線。ノークレージングタイプ。
温度指数:130

用途:通信機器用コイル、小型モータ、小型トランス

 

ヒタエステル線PEW

テレフタル酸と多価アルコールとの重縮合で得られるポリエステル樹脂を焼付

特徴:耐熱性はホルマール銅線、ポリウレタン銅線よりも優れ熱寿命試験ではF種に匹敵。対溶剤性、対薬品性(アルカリは除く)に優れている。対加水分解性に劣るので密封機器へは注意を要します。温度指数:155

用途:B種の工業用汎用モータ、携帯用発電機、各種トランス、ソレノイドコイル

 

アロメスター線EIW

イソシアヌル酸系のポリエステルイミド樹脂を焼付

特徴:電気的、科学的、機械的特性の全てに優れ、特性のバランスがよくとれている。耐熱指標はH種であり、耐熱性を要求する各種電気機に使用されている。温度指数:200

用途:耐熱汎用モータ、電装品、トランス

 

アイメック線AIW

ポリアミドイミド樹脂を主体としたワニスを焼付

特徴:皮膜が機械的に強い。耐熱性が良好。過負荷特性が良い。皮膜の可とう性がPEWより若干劣っている。温度指数:220

用途:耐熱機器用トランス.電動工具用モータ.ハーメチックモータ.電装用モータ

 

イメージ線IMW

ポリイミド (original Pyre-ML®)樹脂を主体としたワニスを焼付

特徴:皮膜が機械的に幾 弱い。耐熱性がエナメル線類中最も良い。過負荷特性が優れている。耐薬品溶剤性が良好。温度指数:240

用途:耐熱機器用モータ、航空機用機器、軍事宇宙用

 

高耐熱エナメル線

ポリアミドイミド樹脂を主体とした特殊ワニスを焼付

特徴:皮膜が機械的に幾 弱い。有機・無機材料の複合。化皮膜により耐熱性がIMWより優れている。その他IMWと同様の特長をもっている。温度指数:280

用途:.電装用モータ、特殊ポンプ用モータ、誘導加熱コイル

 

※間違っても耐熱性の悪いものは使わない。

 

3) EV/HEV駆動モータ用エナメル線

  日立電線は、巻線を製造するグループ会社の日立マグネットワイヤが世界で初めて絶縁皮膜に耐サージ性と耐熱性に優れたワニスを採用した次世代自動車向け耐インバーターサージ性平角ポリアミドイミドエナメル線を開発した。5月から本格量産を開始する。このエナメル線は、導体を耐サージ性ポリアミドイミドの絶縁皮膜で被覆した平角のエナメル線。絶縁皮膜は、耐熱性に優れたポリアミドイミドエナメルワニスにシリカのナノ粒子をナノコンポジットさせており、ポリアミドイミドエナメル線の優れた特性を保持しながら部分放電に対する耐サージ性を強化する。

 

  

7.高効率化 (損出低減方法)

 

 

以上です。

今回でモータ編は終わりです。次回のHEV&EVシリーズはレゾルバ編となります。2回程度の予定です。