地方創生の真骨頂は地域を支える人財の育成だ!! | 小田春人オフィシャルブログ「先人に学ぶ 産業と教育の復活」

地方創生の真骨頂は地域を支える人財の育成だ!!

 今月12日の山陽新聞一面のコラム「滴一滴」の文章をまず紹介します。


 「目標もなく、何となく過ごしていた高校生活。それを変えたのは、体験学習で訪れていた小学校で児童から言われた一言だった。「先生」-

▼こんな自分でも頼りにされている。責任を感じ、逃げずに向き合う気持ちが芽生えた。学校教育に貢献する夢を抱き、この春から学校事務職員として働くことが決まった。岡山県立矢掛高校3年の藤岡愛羅さん(18)の体験談である。先月、矢掛町内で開かれた「やかげ学」の発表会で語った

▼やかげ学は、2010年度に始まった同校の独自教科だ。普通科総合コースの2、3年が毎週木曜日の午後に行う。町の歴史や文化などを学んだ後、小学校や保育園、福祉施設、図書館など町の各施設に分かれて赴き、仕事を手伝い社会経験を積む

▼長期の体験学習で、コミュニケーション力や問題解決力が上がり仕事観も形成される。

さらに注目すべきは地域の人らと接して地元への愛着が育まれることだ

▼実際、都市部に進学した後、Uターン志向が高まっているという。生徒が地元の課題について自ら考え、解決策を提案するようにもなった

▼これこそ地方創生だ、と言いたくなる。岡山県内では林野高校の「みまさか学」、和気閑谷高校の「閑谷學」など、地元密着のカリキュラムが広がってきた。地域を切り開く担い手の誕生に期待がかかる。」


 これを書いたのは、山陽新聞論説委員の岡山一郎さんです。岡山県の社会教育委員を務めており、「やかげ学」の発表会にわざわざ出席されたそうです。(川上公一矢掛高等学校校長の話し)


 「これこそ地方創生だ、と言いたくなる」という岡山さんの意見には全面的に同感です。

地方創生は、人口減少対策など長期的な課題です。

100年の大計は教育といわれるように長期的な計画やビジョンにはバックボーンに教育が不可欠です。

 まず、国の地方創生戦略にこの視点が不十分(控え目に言っても)だと私は思っています。

 「おかやま創生総合戦略」では、教育施策にも触れていますが、実施に当たっては、更に意を用いて充実して貰いたい。

 その点、矢掛町の「しごと・ひと・まち創生戦略」はさすがです。(まち・ひと・しごとではなく、しごと・ひと・まちとしているところに明確な問題意識があります)

 基本目標の中に、教育の充実と地域を支える人材の育成を謳われています。