『バウの修理(その118 ステム裏層の表側の補強 終了編)』http://ameblo.jp/oceansailor/entry-12158426703.html からの続き。。。
2016年4月9日、土曜日。
キールの修理前に問い合わせをしていたにも関わらず、修理する艇のオーナーがほとんど来ず、結局ほとんど僕がやっていたので正式発注が遅れていたコア材のナビセル。。。
確か、Kオーナーからいただいたのは、、、やっぱり茶色。。。
発注間違えたかな???
今回発注したのは『NQ80』、、、そもそも前回のと今回のグレードが違うなんて思わなかった。。。
以前Kオーナーからいただいたのは『Q80』、、、『NQ』と『Q』の違いってなんだ
グレードの違いって密度の違いだけだと思ってた。。。
余り細かく考えずに問い合わせると、外洋に行く艇のコアには『80kg/m^3』を使うというアドバイスを受けていたので、そのメールにあった『NQ80(80kg/m^3』を発注しちゃったんだけど。。。
ということで問い合わせてみた、、、
『Q80』は旧タイプで鉛成分が含まれているようです。
鉛は環境負荷物質なのでこれを取り除いた『脱鉛処方』のナビセルが『NQ80』だそうです。
まあ、コアとして使う分には関係ないと思うけど。。。
ただ、気になるのは固さなどの物性、、、これも問い合わせると、『Qシリーズと同等またはそれ以上の物性を持っておりますので、安心してご利用いただけましたら幸いです。』という返答を戴きました。
前回Kオーナーから戴いたのは『両面スリット加工』のピッチが20mmだったけど、無指定だと35mmピッチのものが届きました。
バウの修理やデッキの修理などRのきつくない場所であれば35mmでも大丈夫だけど、もしRのきつい場所の修理をするなら20mmピッチの物を頼んだほうがよさそうです。
日々勉強
ちなみに『ナビセル』の『NQ60』は1220×2440×75が最大サイズで、『NQ80』は1220×2440×70が最大サイズだそうです。
これらのサイズから必要な厚みにスライスしてもらったりスリット加工をしてもらったりして手元に届きます。。。
で、送料は大きさによって当然変わるけど、まず自宅で1220×2440の大きなものを扱うのはバーチ合板を手配した時に懲りたので、半分のサイズで今回は発注しました。
今回発注したのは、
ハル用の19mm厚を2枚、1枚5780円
デッキ用の15mm厚を2枚、1枚4760円
船内バウバース周辺の改造用の10mmを2枚、1枚3490円
それに送料が5500円で合計49577円の買い物でした。
ナビセル自体は想像の1/3程度の価格で助かった~
個人販売は当然先払いだけど、丁寧に対応していただきました。
ということで必要な方はこちら↓をチェック
『ナビセル』の詳細はこちら→http://www.jfc-inc.jp/product.html
『ナビセル』の加工詳細はこちら→http://www.jfc-inc.jp/pdf/psv1409sd002.pdf
2016年4月15日、金曜日。
この届いたナビセルはスリット加工をした時の切粉がたっぷり、、、倒れたので起こしたらスリットの形に切粉が床に散乱してしまいました。。。
なので、『バウの修理(その116 ステム裏層の表側の補強 後編。)』http://ameblo.jp/oceansailor/entry-12151996376.html でダブルバイアスのEグラスを鳩の形に切り出す前に19mm厚のナビセルを必要量だけ切りだしておきました。。。ガラス繊維を切っている時にまた倒れてきて繊維に切粉が付くのが嫌だもんね。。。
ガラス繊維が切れたら、ナビセルにテーパー加工をするための下書きをします。。。
なんだかとてもややこしい。。。
2016年4月22日、金曜日。
積層を失敗した僕は引きこもり(『バウの修理(その117 ぐ、グレテやる! ステム裏層の表側の補強 特別編。)』http://ameblo.jp/oceansailor/entry-12153945366.html )。。。
気分転換に、コアを加工するためのブースをダンボールで倉庫の中に作り、トリマーで端材を試しに削ってみました、、、上手く削れそうです
トリマーで削った切粉が舞い飛ばないよう3方向に開いているベースの穴の2方向をテープでふさぎ、残りの1か所から覗きこみつつ、掃除機で吸いつつテーパー状にコアを削っていきます。。。
最初は積層の1層分の0,8mm厚を削り取ります、、、順調順調だと思っていたらだんだんとトリマーが熱くなってもうこれ以上は無理
もう熱くて持てないし、トリマーも冷却が必要みたい
この日は遅いので近所迷惑になる前に作業終了
2016年5月2日、月曜日。
最終は11層で8.8mmの深さまで削るからコアの裏側全面に養生テープをしっかりと貼っておく。
そうしないと両面スリット加工なので片面分を削り取ってしまうとコアがバラバラになってしまうから。。。
次に積層2層分の1.6mm厚を削り取ります、、、順調順調
3層分の積層は2.4mm厚、やっぱりだんだんとトリマーは熱くなり、、、3層分が終わったところで休憩〰
僕にとってもちょうどいいタイミング、、、屈んで右手にトリマー、左手に掃除機なので腰が
1時間ほど休憩してから作業再開
4層分の積層は3.2mm厚、順調順調
なんだかベースの積層と追加の積層部分がごちゃごちゃになってきたので、次に削り取る部分を先にマジックで塗りつぶしておく。。。
5層分の積層は4mm厚、やっぱりだんだんとトリマーは熱くなり、、、
5層分が終わったところで休憩〰
また、1時間ほど休憩してから、、、
6層分、4.8mm厚を削り取る。。。
7層目、5.6mmを削り取りまたまた休憩
休憩してから8層目6.4mmを削り取る~。。。
とりあえずこの日は9層目7.2mm厚を削り取って終了〰
2016年5月3日、火曜日。
10層目8mmを削る。だんだんと削る面積は小さくなってきたものの削る場所は複雑。。。
11層目は8.8mm、必要な面積よりさらに50mm大きく削りだす。。。
50mmほど大きく削っておかないと、反対側から削るときのトリマーベースを固定する部分がなくなってしまって空中で自分で厚みを調整しないといけないから。。。そんなの無理だし
よし!これで片側のコアのトリマーによるテーパー加工は終わったぞ
って、まだ仕上げないといけないけど。。。
にしてもここって、『棚田』や『パムッカレ』、『黄龍風景区』みたい。
スリットが邪魔だけど『棚田』や『パムッカレ』、『黄竜風景区』みたいな山や丘などの模型を作るときにもPVCフォームは便利そう。発泡スチロールはポロポロ壊れて切粉は静電気でまとわりつくし。。。
この日はパートナーが来るので終了〰
ちょっとGWはのんびりしよ。。。
2016年5月6日、金曜日。
何とか7,8の土日にコアを貼りつけるべく奮闘
もう一枚の11層分8.8mmを削りだし、これで両方ハルに付ける部分のトリマー加工は終了
パムッカレでいう『畦』や『堤』の部分をカッターナイフである程度切り取り、、、
軍手がない、、、指が削れる〰指が燃えるように熱くなる〰
軍手を用意する間も惜しんでサンディングして、テーパー状に加工できました。
上↑とこの部分ではテーパー率が違う。でも1:40~徐々に1:20になっている程度だから問題はなし
これで上手く貼りつけれそう
計算上はこれでほぼぴったりと合うはず。。。
部分的には0.8mmの高さの誤差はあると思うけど、、、分厚くなるより低くなるように削っておいたので誤差の部分は貼りつける時のマイクロバルーンエポキシパテで問題なく埋まるだろう。。。
まあ、トリマーの削る深さは1mm以下は単なる目分量だし、積層も計画通りに1層あたり0.8mmになっているとは限らないけどね
まあ、たぶん全体的には低くなると思うので問題はなし
低くなった分は積層やパテで成形する。
海外の大手プロダクションビルダーはこの僕がトリマーで苦労していたのを3DNC加工で行っているみたい。。。
なので綺麗な製品が早く正確に作れるんだろうけど、人件費が減った分は設備費として戻ってくるんだろうな~。。。
国内ではヤマハが12m×5m×3mのNC加工機を持っているみたい。→http://www.yamaha-motor.co.jp/nc/
僕は兎に角、時間を使ってでも自分で努力して仕上げのクウォリティーはヤマハを見習うぞ
いつになることやら〰
コアの段取りができたら圧着のための合板にコアの形を描いて、、、
なるべく均一にコアを圧着できるようにコアと合板の間に挟みこむための発泡スチロールも切り出しておきます。
よし!たぶんこれで治具を作ったら問題なくコアの接着ができるぞ
『バウの修理(その120 コアの接着。)』へ続く。。。