オーディブルで聴きました。はこちら。

 

時代物から現代(といっても大正)のいろいろな怪談が22話収録されています。

 

第三集には実話怪談のような楽しさがある作品が二話収録されていました。「提灯」と「妖影」。

 

どちらもおもしろいですけど「妖影」は『日本怪談全集 五』まで聴いてきたなかで、一番実話っぽいこわさ、おもしろさを感じた作品です。青空文庫やkindleで無料で楽しめるので気が向いたらぜひ。

 

「妖影」

田中貢太郎の知人の体験談。というていの創作かもしれませんけど、作品の冗長なことろになんだか実話っぽさを感じます(完全な創作ならもっとすっきりさせたような気がする)。こわい話です。

 

古い知人を何度も見かけるので、見るたびに声をかけようとしたり追いかけてみるが……というようなハナシ。

 

不穏な感じが漂う体験談。これは体験したらかなり気持ちが悪いと思いますよ。

 

幽霊的なモノが物質を残していくんですけど、幽霊が残していったのではなくて体験者が落ちていた物を拾っているんだと思うんですよね……。もちろんわたしの勝手な妄想ですけど。どちらにしてもこういうことが起きるのがこわいです。

 

実話怪談が好きなひとも楽しめる作品だと思います。現代の怪談でこのような現象が語られていてもまったく違和感がないです。

 

この話を聴いていたら自分の不思議体験を思い出しました。ここで続けるのは長くなりそうなので次回に。