“この世で一番旨い”と言うには理由があって、それは舌で味わっているのではなくなんなら全細胞、DNA が「旨い!」と喜ぶからだ。
バイカの創業は昭和29 年だそうだ。
亡くなった僕の父がまだ高校生の頃、よく通っていて、母親との初デートもバイカだったって話してた。
バイカのある自由が丘から東横線で3駅離れた新丸子という町で生まれ育った僕は、両親に連れられて“お出かけ”となると渋谷か横浜ということになるのだけれど“ちょっとしたお出かけ”は自由が丘の一択。
自由が丘では、両親は“丸井はみんな駅のそば♪”でお馴染みの丸井で月賦のお買い物か、おなじビルにあったブルーチップの交換所へ。
買い物途中で飽きた僕は「おもちゃ屋で待ってる」と両親と離れて商店街のおもちゃ屋へ。
買い物を終えた両親にソフビの怪獣を買って貰い、最後は“バイカ”でラーメンと杏仁豆腐というのが定番黄金コースだった。
初めてバイカに行ったのは。。。なんて覚えてるわけない。
まだ胎内で人の形をしていない時から通っていたわけで、なんなら僕の羊水にはバイカのラーメンのダシが利いていたかもしれない。
僕は今、「さよなら俳優座劇場最終公演 嵐 テンペスト」についていて、先日劇場からの帰途、ちょこっと遠回りしてバイカに寄ったらシャッターが降りていて「当面の間休業します」の張り紙が。
当面の間?
なんか心配になる表現だな。
で、今朝も劇場行き掛けに覗いててみたら閉店のお知らせが。
ショック!
「71年お世話になりました。」って、俳優座劇場と同じ歳だったのか。
バイカもなくなり、俳優座劇場もなくなるんだよなあ。。。
降る雨や
昭和は遠くなりにけり









