星がきれいですね。 その5 | 珈琲にハチミツ

珈琲にハチミツ

プロレスの話などをつらつら綴るブログです。

感想やご意見気軽にどうぞ★

プロレスラーはピエロなのか?

2003年の大晦日、この日プロレスの権威は地に落ちた。日テレ、TBS、フジの3局が同時に格闘技を生中継するという前代未聞の大舞台でお茶の間に印象付けられたのは、無残にもリングに散っていくレスラーの姿だった。それも新日本のトップどころが…
TBSのK-1dynamiteでは最年少IWGPチャンピオンの中邑真輔がイグナショフの膝蹴りでレフリーストップ負けを喫する。中邑は数日後の1.4東京ドームメインが決まっているにも関わらず、だ。
続く日テレのイノキノンバイエでは村上和成がたけり狂った野獣の如くステファンレコに襲いかかるが絵に描いたような返り討ちに。
同じくボンバイエ、永田裕志が皇帝ヒョードルに秒殺負け。また永田も中邑と同じくすでに1.4のカードが決まっていた。(WJを退団した健介戦だ。)

前年のミルコ戦続いて大晦日に受難を背負った永田に対して無責任なファン目線で語らせてもらえれば、こんな事になるなら(なると分かっているのなら)初めから出場しなければいいのに!というのが本音であった。が、後日大晦日興行戦争のゴタゴタが明るみになった時になって、ようやくヒョードル戦に駆り出されてしまった永田がいかに勇気ある決断を下していたのか知ることができた。※高田の台詞じゃないけど、永田こそ男の中の男?ではないか。。

しかしながら、観る側(プロレス村のファン、マスコミ)も反省すべき点は多い。それは97年の高田ヒクソン戦の教訓が全く活きていないことに起因する。「ノコノコ出ていったレスラーが不甲斐ないだけでプロレスが負けた訳ではない。」多大なリスクをとり己の犠牲を顧みず出撃していった選手をこき下ろすことで懸命にジャンルを守ろうとする行為をまたもや繰り返してしまったのだから。お茶の間生中継の落し穴とも言うべきか。

…とにかく次から次へと突きつけられる悲しい現実にもう天を仰ぐしかなかった。唯一溜飲を下げることができた瞬間が、突然フジのPRIDEに爆勝宣言が流れOH砲が登場したシーンだけというのがさらに心を重くした。なぜならそこに繰り広げられたのは、未だ実体の見えないハッスルの予告編だったからだ。
完全に場違いと言える。挑発に乗る格好で高田に詰め寄るOH砲に対して1.4のハッスル1で小川と対戦する事が決定的なゴールドバーグがやってきた。PRIDEのリングで乱闘を繰り広げるOH砲!まぁこれはこれで痛快な光景ではあるのだが…そもそもWCWがすでに崩壊している現在、そこまでゴールドバーグに固執する意味も見出させないのが正直なところだ。
「時は来たぞこの野郎!宣戦布告じゃ高田‼︎」
…こうしてOH砲の2003年は本当によくわからない感じで終わりを告げた。12月31日、生まれ故郷と言っていい新日本が一気に瓦落していった同じ日に、橋本はハッスル始動を満天下に示した。いや示すことができたのかも怪しいが……ハッスル1。その舞台は2004年の1月4日、奇しくも新日本の大一番と同日開催である。

いよいよハッスルの全貌が明らかになる…のか??



続く