ドラゴンスクリューに悶絶し、足4の字固めはあまりの感触に武藤も技を解いてしまう程酷い状況だ。それでも孤軍奮闘する小川が窮地に陥る度に足を引きずりながら懸命にカットに入る橋本。ところが自軍コーナーに戻るだけでも精一杯の有り様である。
再び訪れた対川田。
アァァー!
張り手を浴びながら言葉にならない叫びをあげる。そして、ほとんど体重がのらず手打ちだが体全体で張り手を繰り出していく。
もういいだろう橋本。
片膝をつき、それでも少しずつ前進して、前のめりに胸を突き出して堂々と川田の強烈なミドルキックを耐える。耐え続ける。眼だけが一層光を宿しているかの様な…
ボンッ!フルスイングのミドルキックを浴びて鈍い音が鳴ったその時、両手を天に広げて声を上げる橋本。
もはや技とは言えない。おそらく立っているのもやっとの状態、というか立っていられないのか?
終わった!
誰もがそう確信したその時、二発目を袈裟斬りチョップで撃ち落としてみせた橋本!その手があったか!
予想だにしなかった反撃に古傷を痛めた川田。唯一、いや最後のチャンスが訪れた橋本は一心不乱に膝めがけてエルボーを振り下ろす。だが橋本の様子もおかしい…!?
予想だにしなかった反撃に古傷を痛めた川田。唯一、いや最後のチャンスが訪れた橋本は一心不乱に膝めがけてエルボーを振り下ろす。だが橋本の様子もおかしい…!?
続く