橋本VS川田 | 珈琲にハチミツ

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依然立ち上がれない橋本、その間武藤は川田と交代。

いよいよ橋本と川田の初対決である。ゆっくり近寄る川田、しかしこの男の橋本へ対するベクトルは先の対小川とは全く異質のものであった。不可抗力とはいえ、三冠戦やこの大一番をご破算にされた怒り、ではなく憤りといっていい。

何だその様は、ふざけんな!

そんな思いを想像させる川田の手厳しい攻めが続く。立ってこい、攻めてこいよ。橋本の背中に放たれたサッカーボールキックが二発、三発と音を立て炸裂した時、橋本の怒りの導火線に火がついた!
…スクッと立ち上がった橋本。

舐めんなコラ!

ある意味逆ギレとも言っていい、己の不甲斐なさへか、川田の執拗な蹴りに対してなのか。ふつふつと煮え滾る感情が橋本を奮い立たせた。
鬼の形相で打ち返す橋本。
来い!

川田も吠える。袈裟斬りチョップと張り手の打ち合いを経てしばらくすると橋本の手が止まった。いや、手を出さなくなった。
張り手の連打を浴びてなお川田を睨みつけ続ける。やり返せない訳ではない。眼で返す。

ここから本物の視殺戦が展開される。
どうしたコラ?そんな橋本の声が聞こえてくるようだ。視線を外さずグイグイ圧力をかけていく。
あまりの気迫に根負けしたか?思わず後退してしまった川田。
………

一切音のないリング上、実況アナすら声を失う。ただただ両国の歓声だけが聞こえてくる。

およそ8秒間、まるで時間が止まったかのような錯覚に捉われてしまった。皮肉にも橋本が以前標榜していた「魂を込めたプロレス」は、今この時完成をみたのかもしれない。


…試合は続く!

川田の左ミドルをキャッチした橋本は膝裏にエルボーを落とすと、ここでようやく小川と交代。狙いを右膝に定めローを打ち込んでいく。しかし武藤に交代を許すと手痛いドラゴンスクリューの餌食になってしまう。
さらに十八番、足四の字固めがガッチリ決まり悶絶する小川。
二発目は下から迎撃してなんとかクリアー。
大きく弧を描くバックドロップ。なんとかして武藤の動きを止めたい小川。

先の橋本の踏ん張りもあって試合が膠着してきたが、依然OH砲が不利と言わざる負えない。突破口を開くことはできるのか?


続く。