みなさんこんにちは
明日、5日よりクリニックの診療を開始いたします。
本年も皆様の生活、人生をすこしでも明るくできるようにしたいと思っております。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
2024年は新年早々に能登半島で大地震が発生し、羽田空港での事故など悲しい出来事が重なりました。
被災された方々や、そのご家族に何ができるだろうか。
もし自分が当事者であったら、どうなっていただろうか。
そういうことを考えさせられる、お正月になりました。
私達の住む関東でも南海トラフ巨大地震の確率が高まっている(2050年までに発生確率70-80%)ことは周知の事実ですが
物価高や国民負担増による生活苦、繰り返し露わになる腐敗しすぎた日本の統治構造への怒りに、つい災害の事を忘れそうになってしまいます。
しかし、関東にも必ず大地震が来ます。
仮に大地震が襲ってきても大丈夫なように普段の備えをなさってください。
私事ですが
母校、富山大学医学部剣道部の後輩夫婦(小浦友行先生、小浦詩先生)が輪島の河井町で「ごちゃまるクリニック」という総合診療と在宅医療のクリニックを開業しています。
そうです。地震のあった輪島です。
彼らの安否が気になったのですが、こちらから問い合わせることは、間違いなく負担になります。
剣道有段者である二人の判断力と精神力を信じて、じっと待ちました。
航空写真で見る限り、「ごちゃまるクリニック」は火災に巻き込まれてはいないようでしたが、激しい揺れでクリニックやご自宅の中は滅茶苦茶になっているだろうと想像しました。
まさか、亡くなったりはしていないだろうと祈っていましたが
1月3日にX(旧ツイッター)に投稿があり、二人が無事であることがわかりました。
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夫婦はともに医師なので、それぞれ別々の地域健康センターと避難所に出向いて、行政の職員と医療福祉系の対策本部立ち上げに奮闘していると記載がありました。
被災3日目になり、食べ物の不足が深刻であると伝えてきています。
私はとりあえず無事でよかったと安堵しました。
輪島は小浦先生の故郷です。
地域の人たちのために奮闘する彼らを尊敬するとともに、同じ剣道部員として誇りに思います。
できれば、1日だけでもヘルプに駆け付けたいのですが日帰りでは邪魔しに行くようなものです。
おそらく、富山から剣道部のメンバーがチームを組んでヘルプに行ってくれるでしょう。
神奈川の私はお金と物資を富山に送ることで協力しようと思います。
一方で私は悪い想像もしていました。
もし小浦夫妻が負傷していたら・・・・・。
火災や建物の倒壊に巻き込まれて亡くなっていたら・・・・・。
「見ているだけで何もできない」
「無力感」
「喪失感」
「無念」
「後悔」
で苛まれるところでしたが
幸い彼らは生き残ってくれたので
結果的に私や仲間たちを無力感や喪失感から救ってくれました。
一般的に、ご親族や知人が被災され、亡くなられた方々はひどいうつ状態になられます。
震災においては、そういう方の悲しみや苦しみを癒して差し上げることも、また大切なことなのですが、その道のりは果てしなく長く、非常に困難なことがほとんどです。
身近な人の突然の死を納得して、受け入れるということは、月に行って帰ってくるぐらい難しいことなんです。
だから、私はみなさんに生き抜いて頂きたいと思うのです。
残された人を泥沼のような這い上がれないほどの喪失感に落とし込まないために、みなさんお一人お一人が、ご自分を大切にし、守り、生き続けることが結果的に周りの人を幸せにしていることに気が付いて欲しいのです。
そのためには何が必要か。
避難グッズや備蓄食料も大事ですが
第一に健康であることです。
・自力で逃げることができる健康
・避難所でも生き残れる健康
・水や食料が数日不足しても生き残れる健康
ご自身が健康であることが生死を分けます。
それだけでなく、被災した地域に健康で活動できる人(小浦夫妻のように)が多ければ、地域住民が協力して救助活動や復興活動を迅速に開始できます。
もし、健康な人が多ければ、限られた医薬品を緊急性の高い負傷者や重病人に十分に提供することができます。
ご自分が健康であることが、そのまま地域の人助けにもなっているのです。
もし普段の健康管理が不十分だったらどうでしょう。
例えば
インフルワクチン、コロナワクチン、肺炎ワクチン、帯状庖疹ワクチン接種をすませていたおかげで、避難所でも感染、発症せず、なんとか生き残ることができた人
逆に
ワクチンを接種していなかったために感染、発症してしまい、満足な治療が受けられずに悲しい結末を迎えてしまった人
例えば
ピロリ菌を除菌していたので、避難所のストレス下でも胃潰瘍が発症せず、吐血することなく生き残ることができた人
反対に
ピロリ菌を除菌していなかったので、避難所のストレス下で胃潰瘍を発症し、吐血してしまうが輸血が間に合わず無念な結末を迎えてしまった人
例えば
40代から高血圧の治療をしてきたので、寒く固い避難所の床で寝ていても血圧上昇は140ぐらいまでに抑えられ脳卒中を発症することなく生き残ることができた人
一方で
高血圧の治療を先延ばしにしたため、普段から血圧が150ぐらいあったところに、寒く固い避難所の床で寝ることによって強烈なストレスがかかり、血圧200オーバーから脳卒中を発症、運悪く道路が陥没して救急搬送できず、残念な結末を迎えてしまった人
例えば
定期的に大腸内視鏡検査をうけて、普段から大腸に異常がないことを確認していたので避難所でトイレが自由に使えなくても安心していられた人
逆に
定期的に大腸内視鏡検査を受けていなかったので、避難所でトイレが自由に使えないなかで便秘から腸閉塞となり、大腸がんの疑いがあるのに適切な検査や治療を受けられず悲しい結末を迎えてしまった人
このように普段の心掛けが、震災という非常事態で吉と出るか凶と出るか、明暗をわけるのであろうと私は考えます。
したがって、皆様にお願いしたいのは
・普段からご自身の健康状態をよく把握しておくこと。
・健診をこまめに受けて病気は早期発見すること。
・要精査と言われたら、いいタイミングだと思って検査を早めに受けること。
・持病は主治医から褒められるぐらい、できるだけ良い状態に治療しておくこと。
・お薬は常に1週間分ぐらいは余分にもっておくこと。
このように心がけていただくと、震災の時に生き残れる可能性が高くなり、家族を悲しませることが少なくなります。
避難グッズや備蓄食料については専門家が詳しく解説されているので、そちらをご覧いたくと良いと思います。
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/foodstock/attach/pdf/guidebook-3.pdf
今回の震災で小浦夫妻の投稿によると食糧不足が深刻だとありました。
実は私の場合も元旦に妻が38度発熱しました。
もし神奈川で震災がおきたら、発熱している妻をつれて避難所へはいけませんから、在宅避難生活をするしかないと考えました。
我が家では家族3人が7日間すごせる、水と食料を備蓄しています。
年に2回、3月と9月に避難グッズや備蓄食料の点検をし、水と食料品の入れ替えをしています。
1階のキッチン周辺には普段から使用する食糧品を備蓄品兼用として置いていますが、2階の寝室にも災害用の備蓄食料と水を分散して保管しています。
1階が浸水したり、地震で潰れてしまったときに備えてのことです。
停電にそなえて、ポータブルバッテリーとソーラーパネルも用意しています。
燃料は木炭とキャンプ用のカセットボンベを備蓄しています。
庭には不要になったペットボトル30本に水を入れて飲料用以外(トイレの水を流す、掃除用)に使用するための水をストックしています。
しかし、在宅避難生活を2週間も3週間も続けることは困難です。
動ける方は道路が通行できるようになったら、余震が収まり次第、安全な地域に移動して避難生活をおくり、生活できるようにインフラが復旧してから戻ってくるというのが一番良いのではないかと思います。
現地での避難所生活は一時的なものとし、できるだけ早く安全な後方地域での避難生活に移行するという概念も必要かと思います。
分かりやすく言えば疎開です。
おそらく来るであろう関東の大地震にいまから備えておきましょう。
まず各自の健康管理です。
裏金で支配された自民党、増税しか興味がない財務省、自分の会社の利益とイメージしか考えていない経団連は頼りになりません。
自力でみなさんと一緒に生き残りたいと思います。
そして、誰も悲しまないようにしたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。