- 経済危機のルーツ ―モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのか/野口 悠紀雄
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何気に野口さんの本って、ちゃんと読んだ事、無かったかも・・・・・
と思い、改めて読みましたが、非常に分かりやすいですね。
この本は、日本経済の現状を分析するにあたって、戦後からの世界経済を振り返りながら、根本となる原因を探って説明してます。
日本経済の今の停滞は、脱工業化ができてないからと結論づけております。
要するに、昔はアメリカもイギリスも製造業として強かったのですが、戦後日本やドイツ等の躍進により、その立場を追われる事になりました。
日本やドイツが、躍進できた背景には、技術力もあるかもしれませんが、アメリカやイギリスに比べて、労働力が安かったというのが要因だと思われます。
アメリカやイギリスは、80年代は上記理由により非常に不景気でした。。。
しかし、金融やIT等による脱工業化で、90年代から目覚ましい発展を遂げる事になります。。。
一方日本は・・・・
80年代まではジャパンアズナンバーワンという形で、この世の春を謳歌しますが・・・
中国が共産主義ながらも、市場経済に参入し始めたところから、かつての米国・英国のように立場を追われる事になってきます。
製造業であれば、やはり安い人件費がコスト競争力で一番重要になってきます。
もちろん、技術力は大事ですし、今でも日本にしか作れない物はいっぱいあると思います。
ただ、大量に生産して、販売するメイン企業は、日本で無くても良くなってるのです。
本来であれば、日本も脱工業化するべきでしたが、バブル崩壊後、不良債権処理に追われていたのもありますが・・・
金融は、結局昔ながらのビジネスモデルから脱却できず、かつ内向き志向は変わらずですし・・・・
ITに関しては、やはり製造業が一番だという、これまたかつての成功体験からか、積極的に取り組む雰囲気も無く、アップルやアマゾン等のIT企業は日本からは産まれずという事で、脱工業化ができませんでした。。。
それが、日本経済停滞の理由だと述べています。
要するにグローバル社会という国際分業の世界に置いて、日本の求められる役割が変わりつつあるのだから、その変化に対応していこうという事ですね。
脱工業化といっても、製造業全てを辞める訳ではなく・・・・
中国にできるところを、コスト勝負したって勝てない訳ですし、我々が勝てるところで勝負しようという事ですね。
その失われた職務を、金融やITもしくは、違う分野を伸ばしていかないと、この停滞から抜け出せない事だと思います。
という事で、ざっくりと内容を書きましたが、非常に分かりやすくて、面白かったです。
ちょっと野口さんの本を、色々と読んでみたいですね