石留できる宝石とは? | 宝石★Wonderland

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宝石とジュエリーのこぼれ話や豆知識をお届けします。
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オーダーメイドジュエリーのご注文サイトを開設しました!

こんにちは。



今日も寒かったですね。



いつもおよみいただきありがとうございます。




私は今年になってやっと重い腰を上げて、アトリエのホームページを作りました。
そのことはこちらで何度かお伝えした通りです。

ここをご訪問してくださった方やお客様が、ジュエリーを買ったりオーダーしたりする際に
何かしらのお役に立てることを願って、職人の側からの製作話をいくつかご紹介していきますね。

 

 






 

 

今日は宝石の石留について少しお話しします。

お手持ちの石をジュエリーにお仕立てする場合、石留が難しいものがあります。
それはどういった石でしょうか。

職人が宝石をジュエリーに留め付ける際に最も心配することは、割れたり傷つけたりすることです。
石留の際に割れも傷もあってはならないので、一番の基準になります。
その心配がある石を持って、「難しい」と感じるのです。

どういう石が難しいかというと・・・。

・石に傷がある。
・内部に自然の亀裂がある。
・宝石として研磨されていない。(原石に近い)
・石の硬度が低い。
・リサイクル(リフォーム)の石。
              など


それぞれに対して、どういった対処をするかといいますと・・・

・石に傷
・・・▶小さな傷なら大丈夫の場合が多いです。できるだけ隠れるように留めます。傷そのものが石留に影響するかどうかは、職人が確認します。

・内部に亀裂
・・・▶全く内部亀裂が無い石は逆に少ないかと思います。
隠れていて肉眼では解らない場合、持ち主の方も気づかない事もあります。
程度により問題ないこともあります。石留に影響するかどうかは、職人が確認します。

・宝石として研磨されていない(原石)
・・・▶研磨されている石より割れやすいことがあります。そして石座の作りに工夫が必要になります。一般的な作り方で対応できるかどうか、また、特殊な石座を作る工賃はいくらになるか、職人が判断します。

・石の硬度が低い
・・・▶硬度が低ければ低いほど石留が難しくなります。
基準は硬度7といわれます。
オパールやムーンストーンは硬度6、やや気を遣います。特に気になる傷が無ければ丁寧に石留をさせていただきます。
それ以下のアパタイト、フローライト、一部のトルマリンなどが石留がしにくく、お断りする職人は多いです。

・リサイクル(リフォーム)の石
・・・▶前のジュエリーに留まっていたときは爪で傷が隠れていて、外した途端に割れたり欠けたりすることがあります。
小さな欠けであれば使うことができますが、傷のある場所で同じように爪留めできるかどうか職人の判断に寄ります。
再度新たなジュエリーに作り替える場合、傷が見えないように留めるか、欠けたところをカバーするようにデザインするなどの工夫が必要になります。


このように、宝石の留めつけ(石留)は繊細です。
専門家の事前の観察が必要な作業になります。

ご希望があればどんな石でもジュエリーに仕立てて差し上げたいと思っていますが、いかんせん割れてしまったら元も子もないため、十分に慎重にならざるを得ません。

どうぞその点にご理解をお願いいたします。


 



 

 

オーダーメイドジュエリー《アトリエ・ピンドット》では、お客様の石をお預かりしてジュエリーをお仕立てするオプションがあります。
お客様の石がどのような状態なのか、メールや画像で事前の確認が必要になるのと、万が一の場合の保証につきまして個別にご相談の上お預かりいたします。

 


その上で可能な限り石留を完成させていただきますので、どうぞご依頼ください。