「ガチャガチャ」や「ガチャポン」の愛称で親しまれているカプセル玩具の専門店が近年、“駅ナカ”に相次いでオープンしている。ガチャガチャといえば、かつてはスーパーマーケットの店先やゲームセンターに設置され、子どもが親に「買って」とねだる、そんな印象が強かったが、近年は売場も客層も大きく変化しているようだ。市場規模は年間450億円ともされる、成長著しいカプセル玩具の人気の訳を探った。
4月27日、東京駅構内の商業施設「グランスタ東京」に、ミニチュアショップ「ケンエレスタンド」がオープンした。カプセル玩具の自販機約100台が並び、通行人が足を止めて興味深そうに眺める。女性客が比較的に多く、年齢層は学生から高齢者まで幅広い。店員が数人いて、商品の説明やレジ対応を行っていた。
「この店舗ではミニチュアフィギュアのもとになった実物の商品も一緒に販売していて、店員が常駐している」
こう話すのは、運営するフィギュアメーカー、ケンエレファント(東京都千代田区)営業部長の青山雄二さんだ。
同社は2020年以降、JRの秋葉原、新橋、新小岩の各駅に大人向けカプセル玩具の店舗を構え、すべてで店員を1~4人常駐させている。感染症対策の消毒・清掃作業や、商品の補充などが必要なためだ。