神戸市灘区の商業施設「グランド六甲」に冷凍ケーキの自動販売機が設置された。全国のホテルなどでケーキを販売している大阪市生野区のスイーツメーカー「正木牧場」(正木裕文社長)が考案し、本格的なケーキの自販機は県内でも珍しいという。
冷凍ケーキの自販機は4月にお目見えし、新型コロナウイルス禍での非対面のニーズを追い風に、24時間本格的な味を楽しめると人気を集めている。「オレンジタルト」(900円)のほか、「ティラミス」「レモンヨーグルト」「ラズベリーショコラ」(縦5センチ、横8センチ、高さ3・5センチ、各2個入り350円)などのケーキ計7種類を販売し、冷凍で約9カ月保存できる。県内では他に、尼崎市にも4月末に設置され、三木市では5月初旬に稼働予定だ。
正木牧場は新型コロナの影響で売り上げが約7割減ったことから、新たな収益を確保しようと冷凍ケーキ自販機を考案。ユニークさが受け、2日に1回のペースで60食分を補充する盛況ぶりという。担当部長の岡本和朗さん(39)は「自宅で気軽にティータイムを楽しんでほしい」と話す。【関谷徳】