プラスチック付着で8日間、皮膚付着なら21時間〝しつこいオミクロン株〟の生存期間。 | ★マエちゃん噴泉記★【大阪DE農業】

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従来通りのエタノール消毒が効果的

東京都の新型コロナウイルスの新規感染者は30日まで6日連続で1万人を超え、病床使用率は緊急事態宣言の要請を検討するとした50%に迫った。全国で拡大するオミクロン株の感染力について、皮膚やプラスチックに付着した際の生存時間が、中国・武漢で発生した当初のウイルスやデルタ株より長いとの研究結果が公表された。ワクチンの追加接種が遅れ、自衛するしかない人は、いま一度、対処法を見直しておきたい。

都の病床使用率は30日時点で48・5%。小池百合子知事は宣言要請について「繁華街の夜の滞留人口は抑制されている。病床は重症、中等症など中身もあり、総合的に検討する」と述べた。大阪府も9135人の新規感染者が確認され、国内の新規感染者は5日連続で7万人を超えている。

 

こうしたなか、オミクロン株の生存時間に関する研究を、京都府立医科大の廣瀬亮介助教(消化器内科学・感染病態学)のチームが公表した。

皮膚表面での生存時間は、武漢で広がった初期株が9時間だったのに対し、変異株のデルタ株が17時間、オミクロン株は21時間だった。

プラスチックの代表的な素材であるポリスチレンでのウイルスの生存時間は、武漢の株が約2・3日だったが、デルタ株が約4・8日、オミクロン株は約8日だった。

 

いずれも飛沫(ひまつ)などでウイルスが最大量付着した場合の最大時間としている。廣瀬氏は「時間は絶対的ではなく、温度の違いなどもあるのであくまで参考値だが、初期株に比べると変異株は耐久力が上がっている点が重要だ。総合的にオミクロンは感染拡大しやすい下地がそろっている」と解説する。

これまでの研究から、ステンレスも「プラスチックと少なくとも同等程度の生存時間があると想定される」と廣瀬氏は指摘する。

 

ウイルスが手に付着した場合の対策として廣瀬氏は「35%以上の濃度のエタノールで15秒間手指をこすり合わせて消毒すれば不活化する。従来の市販の消毒薬を使った手指消毒で安心材料になる」と従来どおりの消毒が効果的とした。パーテーションなどは「毎日拭いて清潔にすることが望ましい」(同)という。

ポリスチレン製品は家具や家電、食品の容器やトレー、文房具などに広く用いられている。ステンレス製品も水回りなど用途は幅広い。感染症専門医はどうみるか。

 

「飛沫感染が多い中で、環境要因は以前ほど考慮されなくなっているが、大事をとって対策を継続することが重要だ」と指摘するのは浜松医療センター感染症管理特別顧問の矢野邦夫医師。

「ドアノブや手すり、つり革、家電のスイッチなど、不特定多数が触れる部分に接触した後は、こまめに手指の消毒をするのがよいだろう」とアドバイスした。