「ミチユズッテ」ではシカ動かず 奈良公園でロボ実験。 | ★マエちゃん噴泉記★【大阪DE農業】

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 奈良県は、広大な奈良公園(奈良市)内を楽に移動してもらおうと、自動運転ロボットを走らせる社会実験を始めた。公園周辺には国の天然記念物「奈良のシカ」約1300頭が生息しており、2月に行われた実験では、のんびりとたたずむシカにロボットが「すみませんが、道をお譲りください」と音声で呼びかける光景がみられた。

 

 高齢者らの移動の負担を減らし、新たな交通手段として活用できないかを探る。ロボットは1人乗りで、出発ボタンを押すと設定されたルートを通って目的地まで自動で走行。センサーやカメラで障害物を検知して回避したり、道を譲るよう音声で呼びかけたりする機能が備わっている。

 

 奈良公園内では徒歩以外の交通手段はほとんどなく、同公園室の竹田博康室長は「ロボットを活用することで、お年寄りや体の不自由な人も、公園の中を楽しみながら移動できる」と期待する。

 

 ただ、ロボットの呼びかけではシカは動かず、ロボットを開発したメーカーの担当者は「シカ対策はこれから考えたい」と話した。県は実用化に向けて、今秋にも再び社会実験を予定している。(桑島浩任)