(その3からの続き)
-安房勝山(11:03着・11:15発)-
保田駅から国道127号を南へしばらく下り、海沿いの小道に入りました。
正面におむすび形の島が見えてきました。
ここは亀ヶ崎。
高校時代、このあたりでシュノーケリングしたことを覚えています。
外東京湾の綺麗な海でした。
さらに進むと、周囲の風景とはマッチしない高層マンションが見えてきました。
どうやらリゾートマンションっぽいです。
さらに進むと、突き当たりに源頼朝上陸碑がありました。
石橋山の戦いに敗れた源頼朝は真鶴岬からここまで船に乗って逃げたそうです。
そこから勢力を盛り返し、鎌倉幕府を開いたのは周知の通り。
いわば、この地が源頼朝再起の地ともいえます。
その先に広がるのは勝山海水浴場です。
時期的に海水浴する人はいないようですが、
それでも海岸周辺に結構人が出ていましたよ。
国道まで戻れば、次の駅まであと少しです。
安房勝山駅に着きました。
鋸南町役場の最寄り駅で、昔はキオスクがあったほどの駅ですが、
今では無人駅です。
ホームは1面1線の単式ホームです。
南の雲がだんだん怪しい雰囲気になってきました。
降水確率30%とか言ってたけど、
やっぱり雨降るの?
5年あまり前までは保田駅同様、
跨線橋で駅舎と繋ぐ1面2線で、ホームには待合室もありました。
棒線化とあわせて跨線橋が撤去され、
後にホームにあった待合室も撤去されてしまいました。
旧1番ホームには、今も線路の跡が残っています。
さて、次の駅へ向かいます。
南側の空が怪しいといっても、頭上は青空。
しっかり影もできています。
国道に戻ってまもなく、川を渡りました。
前方がもやっています。
やっぱり雨が降ってるのかな?
突き当たりの勝山交差点を国道は左折しますが、
右折すると商店街の入り口が。
たぶん、ここが勝山のメーンストリート。
今回は商店街は通らず、入口手前の角を左折して南へ。
道なりに進むとトンネルが見えてきました。
このトンネルをくぐると…
岩井袋地区に出ました。
入り組んだ入り江を持つ天然の良港です。
坂を登りだしたところであることに気がつきました。
やけに空き地が多い。
そして、その空き地にはかつて家があったような囲いがある。
この風景、どこかで見た記憶が…
そうだ、津波の被災地。
去年、飯岡でも見た。
だけど、海に近い家が普通に建ってるのに、
丘寄りの家が更地になってるところもある…。
津波でこれは考えにくい…
そっか、台風だ。
2年前の9月に関東地方を襲った台風15号は
千葉県を中心に甚大な被害をもたらしました。
鋸南町も大きな被害を受け、ここ岩井袋地区は特に被害が甚大だったようです。
写真の空き地は全壊して取り壊された家のほか、
修復可能な損壊だったものの、高齢化やコロナの関係で
転出してしまった家の跡なんだそうです。
岩井袋地区の世帯数はここ2年で2割減少したといわれており、
今も台風被害の爪痕が残っています。
再びトンネルが見えてきました。
この駅間、まだ続きますよ。
(その5へ続く)
安房勝山駅先から岩井駅先までのGPSログ(1/27,000)です。