成田線全駅間歩き2(成田-香取) その1・早朝の成田山を抜けて | 駅から駅まで・旅のあしあと

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鉄道路線全ての駅間を歩く全駅間歩きを10年以上続けています。
今は東海~北海道エリアを歩いていますが、目指すは全国全路線全区間踏破!
そんな壮大な目標、たぶん一生レベルでかかるので、長い目で見守っていただけるとうれしいです。
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こんどの全駅間歩きは成田線です。

今年の1月に総武本線と一緒に歩いた時は、雪が残る中を成田まで歩きました。

 

成田へ向かう路線として作られたのが成田線(開通当初は成田鉄道)ですが、

成田まで結ばれた後もさらに先を目指して工事が進められました。

1898年には佐原まで延伸し、国有化後の1933年には松岸駅まで開通し、

佐倉と銚子の間は2路線で結ばれる形になりました。

 

今回は成田から成田線をさらに北上し、

鹿島線との分岐駅・香取駅を目指します。

鹿島線はかれこれ6年前に歩きましたが、これでようやく繋がります。

水郷ともいわれる田園風景、そして佐原の古い街並みはどんなものでしょうか。

 

歩く前から楽しみです。

 

 

[そのほかの成田線シリーズはこちらから]

その1 千葉-成田

その3 我孫子ー成田

 

 

6月12日(水)  歩行区間:成田-香取  天気:曇りのち晴れ

成田(6:30発)-成田山新勝寺(6:40)-久住(8:11着・8:30発)-

 

 

スタート駅・成田駅です。

西船橋、船橋と乗り継いで6時15分に到着しました。

乗り換えはどちらもあまり余裕ありませんでしたが、

成田でも結構早い時間に着けるのはうれしいところです。

 

ここで成田線は我孫子方面、佐原方面、成田空港方面の3方に分岐しますが、

今回はもちろん佐原方面に進みます。

 

 

 

ホームは3面5線。

佐原方面に向かう列車は2番線、3番線、5番線から発着します。

 

 

 

準備体操終えたら、早速駅間歩きをスタートしました。

まずは成田山の表参道を歩きました。

 

 

 

前回は人や車でごった返していたエリアも、

平日の早朝6時半ならこんな状態。

 

 

 

成田山の山門近くには、望楼が目立つ大野屋旅館の建物が。

建物自体は1935年に造られたそうです。

 

現在、旅館としての営業は終えていますが、

名物のうなぎ料理を提供する和食店として営業しています。

 

 

 

今回は新勝寺に入らないつもりだったんですけど…

境内は成田高校、成田中学へ通う生徒の通学路にもなっていました。

 

せっかく入ったので、お参りもしてきましたよ。

 

 

 

新勝寺の北西側は土産物屋や小規模な食堂が連なるエリア。

この一角に公道へ抜けられる出口があります。

 

 

 

公道を横切り、階段を下って、新勝寺の北へ抜けました。

 

 

 

県道18号に合流して少し歩いたところにこんな構造物が。

ここまで線路跡っぽい構造物だと、振り返らざるを得ません。

振り返って、1枚ぱちり。

 

 

こんな所走っていた路線って…?

もしかして、多古線??

 

現在、成田線と総武本線に挟まれた一帯は鉄道空白地帯となっていますが、

かつては成田から現在の芝山町、多古町を経由して、

総武本線の八日市場駅を結んでいた鉄道路線がありました。

それが多古線です。

 

多古線は千葉県営鉄道として、1911年に成田-三里塚間が開業し、

1926年には成田-八日市場間の全線が開通しました。

その後改軌と経路変更が行なわれましたが、戦争の激化とともに営業を休止。

終戦後の1946年後に廃止となりました。

 

廃止から70年以上が経っていても、

これだけはっきり分かる構造物が残っているんですね。

 

 

 

さらに県道を北上して、土屋地区にさしかかりました。

 

 

 

そのまま道なりに進むと、成田線の線路が近づいてきました。

といっても、こちらの成田線は空港行き。

 

奥に見える高架は成田スカイアクセス線の高架で、

成田線と一緒に空港へ向かいます。

 

 

 

そもそも、写真手前の高架は「幻の新幹線」といわれる成田新幹線のために建設されたものです。

着工はしたものの、沿線の猛反対を受けて1983年に建設が凍結されたあの新幹線です。

我らが江戸川区も反対運動の急先鋒だったみたいですね。

 

成田新幹線として建設できたのはここまで。

その先に繋がる単線の高架線は、成田スカイアクセス線建設時に新たに造られたものです。

新たに造られた高架の下を佐原方面に向かう成田線がくぐっています。

 

 

 

そのまま線路の西側に出て、根木名川を渡りました。

 

前の写真を撮ってから5~6分しか経っていないのですが、

雰囲気がずいぶん変わりましたね。

 

 

 

歩くつもりだった堤防の道は廃道化していたので、

やむなくひとつ隣の舗装路を歩きました。

 

 

 

そのまま水掛街道に合流しました。

この道は成田市街地北部と神崎町を結んでおり、交通量も比較的多い道でした。

 

 

 

そんな道なのに、歩道は一部しか設けられていませんでした。

大型車も通るから、結構ヒヤヒヤでした。

 

 

 

周囲には水田が広がり、落ち着いた景色が続くのですが、

道路がこんな感じなので、気持ちは全然落ち着きません。

車に気を配らないといけないので、写真を撮る回数も減ってしまいます。

 

 

 

次の駅へショートカットするべく、水掛街道を離れました。

 

確かに交通量は大幅に減りましたが、

こんな道でも時々車が来てしまうのであまり気が抜けません。

 

 

 

再び集落に入りました。

道幅は広くなりましたが、歩道は無いし、見通しも悪い…

やっぱり気が抜けません。

 

 

 

整った感じの道に変わり、歩道が復活すれば、

次の駅まであと少しです。

 

 

 

今日最初の駅・久住(くずみ)駅に着きました。

シンプルな駅舎が迎えてくれる無人駅です。

 

 

 

ホームは2面2線です。

 

非常にのんびりした感じの駅ですが、

列車の時間が近づくと少しずつ人が集まってきて、

電車が来る頃には15人くらいがホームで待っていました。

 

 

 

一休みして、次の駅へ向かいました。

久住駅から始まる住宅地を一路北へ向かいました。

 

このあたりは成田空港を離陸した飛行機の飛行ルート下にあたります。

空港からはまだ7~8kmほど。飛行機もよく見えます。

 

 

 

小高い丘の向こうは沖積低地。

高い建物はおろか、丘も無いので、かなり遠くまで見通せます。

 

 

 

住宅地を抜けたところで水掛街道に合流しました。

 

そして、再び歩道無し。

ここから次の駅まではこの道を歩くので、ため息しかありません…。

 

 

その2へ続く

 

 

成田駅から久住駅までのGPSログです。

 

ずっと水掛街道を歩いていると、久住駅へは大回りになってしまいます。

線路に少しずつ近づいてきたところで街道は左90度のカーブを切ります。

カーブを抜けてすぐの場所に右方向に分岐する道があるので、

その道に入り、次の角で線路と併走する方向に進めば、

久住駅への近道になります。