移り行く町並みにどう向き合うか | “迷い”と“願い”の街角で

“迷い”と“願い”の街角で

確固たる理想や深い信念があるわけではない。ひとかけらの“願い”をかなえるために、今出来ることを探して。

お正月に実家のある石神井町に行きました。

石神井公園駅の南口の駅前商店街が再開発され、大きく姿を変えるようです。
駅前の目立つ場所にあり、小さい頃から慣れ親しんでいたベーカリー「サンメリー」もこれに伴って閉店してしまいました。

昔からある店が、街並みが消えてしまうのは寂しいですし、この街の個性がなくなることも心配になります。
また、再開発で建てられるビルは商業施設、役所、高級マンションが入るようですが、商業施設も軒並み高級路線になれば、庶民には暮らしにくい町になるかもしれません。
考えすぎかもしれませんが、利益を出したい事業者と税収を増やしたい自治体が、その地で育まれた風土を一掃し、意向に適うものに置き換えるというのであれば、それは悲しいことです。

一方で、建物は老朽化しますし、人は年を取る、その中で、全て昔のままというのは無理な話です。
また、街作りには経済活動が、必然的に様々な思惑や欲求がついて回ることは致し方のないことなのでしょう。
そして、私が慣れ親しんでいた街も、さらに昔の先人達が慣れ親しんでいた街を壊して作られたものにほかなりません。

移り行く町並みにどう向き合えばよいのか、寂しさと迷いを土産にしたお正月でした。