1988年1月
リクルート経理部門のみなさまへから
★文中のイラストは今回挿入したものです。
新しい経理部門の創造を
「みなさまへ」~1988年1月
by入道
『経理部門は情報創造業である』との認識の下で
現状組織に縛られず『目的』達成のために何を最
優先するべきかを常に考え行動に移していきたい
、年の初めの私の想いである。
ともすると昨日までの経理部門の業務対象は『過
去』であり『数字だけ』=『形式』であったことを全
面否定することはできない。
イラストはYahooイラスト無料より
例えてみれば、表をみれば誰でもわかること「売
上高が下がってきている」と言うコメントは、これだ
けならば全く不必要なのである。
経理部門のベテランがいうことではない。
なぜなら「誰でも表をみればわかること」なんだか
ら。
言ってみれば
この類の情報が『形式情報』であり、決して経理部
門が『創造』した情報ではない。
「このままの状況でいけば、会社としてどのような
事態となるのか。そしてそのことは、どんな意味を
もつのか、従って、それを回避するためには今か
ら次のような行動を全社でとる必要がある」と言っ
たような情報に次々と転化させていくことかが
要求されているはずである。
これが『意味情報』である。
単純に言ってしまおう。
いままでは全く買う必要のない形式情報を経営に
対して無理やり売っていた、経営に買ってもらって
いた、のである。
イラストはYahooイラスト無料より
経営がお金をだしても欲しい情報は『意味情報』
であるこのことを全員で心にしっかりと共有して
いきたい。
そこに経理部門での創造、べつの言い方をする
のであれば『情報付加価値』が存在してくる。
そして、この情報付加価値(=私たちが創りだし
た新しい情報)に対しての対価に「経理部門の収
入源がある」状況に早急に変えていきたいし、
変えていかなければならない。
『経理は情報製造業』である。事務によって集め
られた情報に付加価値を付け、経営。各事業部
門に提供していく。
単純に言おう。
金を払ってでも『経理部門からの情報が欲しい』
会社の中でそうなるべき、である。
私はそうしていく。
イラストはYahooイラスト無料より
そのためには若干、抽象的ではあるが『日本語
で数字の裏側にある事実を語れる経理人』を
今年度中に大勢、誕生させていきたいと思う。
そして、これらの実践を通して、『経理のトップを
中とスカウトするのであればリクルートの経理
人を狙え』となるよう、とことん個人勉強・個人
指導を実行していく。
ノー残業デーなんてことでなく、『全員勉強デー』
を強制したいとも考えている。
イラストはYahooイラスト無料より
『量対応(=処理)の組織と教育』から『質対応
(=取扱い・加工)への組織と教育』への転換を
速やかに実行する。
『手から頭脳そして心への転換期』とイコールで
ある。
今回も最終行にまでお目を進めていただきまして
ありがとうございます。
今考えると
リクルートで社員として働き始めた時に
「嫌いだった『経理部門』」に配属されたのが
今の私を形成してくれた、
そう思います。
嫌、嫌いだったら
当時の経理部門の何が嫌なのかを全て書き出し、
そのひとつひとつをどう変えていくのかの
シナリオを自身で策定し
「自己責任」で行動していく・・・・
そんな私の動きを「拒否」するのではなく
むしろ暖かく見守る動きをしてくれた
リクルートと言う会社(現実的には先輩・上司)に
改めて感謝の気持ちをどと~んと感じております。
ありがとうございます。
にんげん・しあわせ・ゆめ・こころ 入道(入村 道夫)




