(このタイトルの結びといたします)
●「アベノミクスから想うこと」のタイトルでの書き込
み、今回が4回目。週一の更新ですので1回目から
一か月が経過いたしております。
★円安と株高を目的としての効果はものすごく、
5月15日の東京株式市場で日経平均株価の終値
が『5年4か月ぶり』に15000円台に。
★為替に関しても100円を超えて102円台に。
そして105円、110円も視野にの状況となっており
ます。
●円安・株価高を背景として企業業績もかなり
の勢いで上に向かってきてもおります。
●これだけを観れば、まさに「狙い通り」の状態に
なってきている、このことは私も否定する気持ちは
全くありません。
★私が心配しているのは「浮かれきっている日本
の現状」にあります。ついこの間まで下を向きっぱ
なしであったのに、今、笑顔になって顔を上に向け
ている経営者の心に対して、となります。
★そして、マスコミ報道を通して「日本はもう危機を
脱したんだ」「景気はどんどん良くなっていくんだ」と
思っている、思い込みをさせられている??日本
人の心に『未来に対しての危うさ』を感じてしまい
ます。
★上方修正、好業績を発表している企業経営
者の方々に「単純な質問」をしたい、と思うので
す。
◆計画よりも利益が増える、その要因は「売上が
計画よりもアップして結果、利益が増えたので
すか」、別の言い方をしますと『本業が好調での
計画利益の上方修正』なのでしょうか、と。
◆仮に私が企業経営者だったとしたら、先ずは自
社の損益計算書を二つに分解している、と思い
ます。
◆ひとつは「円安・株価高を要因とする損益計算
書」そして今ひとつは為替レートならびに所有株式
の価格(評価額)については当期計画策定時のレ
ート・価格を用いての「本業損益計算書」。
この二つです。
◆利益増加の要因が『本業の好調』に裏付けられ
るものであれば経営者は「胸を張って笑顔で上を向
いていただいていい、と思います。
◆しかしながら、本業では計画を下回っているの
に「為替レート・株価の変化」(円安・株価高)に
よって会社としての損益計算書が計画以上、にな
っているのであれば、私の想いでは「自分たちの
動きとは無関係」「環境の変化だけによるもの」=
『企業経営としての新しい創意工夫がない、
仮にやっていたとしても効果が数字に表れて
いない』のですから、笑顔になんてなることはでき
ません。
◆むしろ、「環境変化だけ」で「今期の利益数字
が大きくなる」ことに私ならヤバさ、危機感を感じ
てしまいます。
★単純、来期も今と同じあるいは今よりももっとい
い「環境である」保証なんて全くないのに今期以上
を追い求めていく辛さを感じる、そう想います。
★来期以降への『リスク』を新たに抱えた、そう
想い、きついですが、新たな手立てを「円安・株価
高で『天の恵み』的に得られた利益を使っていく」、
こんな「リスクマネジメント」に入るべき、と思いま
す。
●企業そして日本と言う国も。未来のために。
●円高になったら、株価安になったら・・・・
そんなことはその時に考えればいい、これでは不
動産バブルの二の舞、そしてリーマンショックの二
の舞になってしまうのでは、両方を会社所属時代に
体験してきた私はそう想います。
●企業・国共に未来に対しての「リスクマネジメン
トが欠けている」「忘れている」、そう想い、そう感
じるのですが、どうでしょうか。
●リスクマネジメントは『事が起きてからの対処な
のではない』『起きた事にたいしての対処法なの
ではない』と思います。
★私の勝手な定義は「リスクマネジメントとは
『危機予知管理』」。
★未来にどんなまずいことが起きる可能性が
あるのか、を自ら想定し、その想定一つ一つに
対しての対応策を考えておくこと、これがリス
クマネジメントだと想い、会社所属時代も仕事を
してきました。
●前々から、そんな私の想いがありますので、前
記しました損益計算書の二分化が必要、あくまで
『本業収支』で自らを客観的に見つめるべき、だと
想うのです。企業だけでなく「国」も!!
◆この損益計算書の二分化、不動産バブルの時
に私が実際に試みていたもの、でもあります。
◆難しいものではありません。
◆試みていただけたら、と思います。
●さて、変転した環境の恩恵に浮かれるのでは
なく、「自社の未来」「日本の未来」を考え、新た
な形成の動きに入っていく、とした時に私は単純に
疑問に感じていることがあります。
●『Made In japan』にこだわり続けていくの
か、続けていかれるのか、と言うことです。
●戦後からの立ち直り、高度成長を支えてきたも
のであることに異論はありません。
●『質と価格』の両方を兼ね備えて、国際競争に
勝ってきたのは事実です。
●但し、現在を見ると価格では「人件費」がMade
in japanが評価されていた時代と比べれば国際
的にもかなり高くなっていますし、一方で質の面でも、
特に家電関係で顕著なようにもはや日本の独断場
ではなくなってきているのだと想います。
●この現実がもうこれまで長い期間で顕著に表れ
ていてもこれからも日本企業そして日本と言う国は
Made In japanを追求し続けていくのでしょうか。
★その選択が「50年後、70年後、100年後の
未来の日本、未来の日本人にとって最適なので
しょうか」。
★私の持ち続けている疑問の一つです。
★そして、未来を見た時に「今から考え動いていく」
私の想うひとつの方向は、
Made In Japan
から
Created by japaneseへ。
(英語表現、これでいいのかは自信ありません。
感じていただければ、と思います)
「国際分業」の中で日本・日本人の果たしていく
分野、ともなるでしょうか。
●国際社会の中で、地球全体の中で日本だけの
一人勝ちを狙ってはもはや成り立たないのでは。
●Madeは他国に任せて、お願いしてもいい。
●日本・日本人の役割?をMADEからCREATE
に、製造から創造に変えていくことなのでは、と。
★その原動力となるのが、「日本人らしさ」「日本
人らしさの発揮」なのだと私は思っています。
★失われつつある日本人らしさを改めてみんな
で呼び起こし、「創造」にチャレンジしていくこと
なのでは、と感じます。
★「日本人らしさ」って何??
★私は『心(=やさしさ)+頭(かしこさ)』、妙な
表現でがそう想い続けています。
●物がなくとも「みんなの心でなんとかしていく」
「なんとかしていった」のが日本人。
●それが戦後からの驚異的な立ち直りと世界有
数の国家となれた原点、と父母世代の汗していた
時代を見て育った私は思い続けています。
★心と頭。どちらかと言えば「心(やさしさ)優先」
です。
★やさしさ、やさしい想いを形として、現実として
いくために、からの技術開発、商品開発を進め
ていくことができる、これが日本人なのだと思って
おります。
(注:学問的に日本人を勉強したわけではありません。
さまざまな体験の64年間で私の心に感じていること
です。ご了解ください)
★やさしさでかしこさを補うことはできても
かしこさでやさしさを補うことはできない、
これも私の強い想いです。
★そして、前回に記しましたが日本人一人一人の
「価値観」をやはり「まともに戻していく」ことがとて
も必要である、と思っております。
★これは今の働く世代の責任ではなく、私を含めて
「今の親世代の責任」なのだと改めて自戒を込め
て感じています。
★「教育」の問題に入っていきそうですので、これ以
上はここではやめることにさせていただきますが、
「働く想い」がとっても大切なのだと言うことだけ記し
て置きたいと想います。
●働く目的、何のために自分は働くのか、明確に
自分の想いを持って、想いに従って働いている人間
が多くなることを現実にしていきたい、と思います。
(遅ればせながら一昨年からそんな動きを少しずつ始めておりま
す)
●学校卒業したら、次のステップとして就職しない
とまずい、自分で働くことを選択するのではなく
レールに乗って働くだけ・・・・
2年生が3年生になる、なれないとまずい、そんな感
覚なのでは、と思ったりしますが言い過ぎでしょうか。
★だから、「楽して儲かる仕事」を探すのでは。
★Create、創造の世界は「楽ではないけれど楽し
い仕事」の世界だと想います。
★「楽」(らく)だけを追い求める人間が多くて
は、日本はCreativeな国にはなっていけない
のでは。
★改めて、日本人一人一人の「生きることそして
働くことへの想い」を形成していくことが未来の日
本人そして日本にとって今必要なことなのではない
のでしょうか。
★生意気かもしれませんが私はそう想い、今の
自分の動きとしております。
今回も最終行までお眼を進めていただきまして
ありがとうございます。
今回まで都合4回に渡って書いてまいりました
「アベノミクスに想うこと~大丈夫か、
未来の日本人、未来の日本」
一旦、今回で置筆といたします。
学問的に正しいのかは横に置いて
自分自身が想うことを
書き連ねてきましたことを
ご了承いただければ幸いです。
今の自分たちの将来よりも
まだ生まれていない人たちも含めて
「未来の日本・未来の日本人のために
私たちは今から何をしていったらいいのか」
「何ができるのか」
そんな心で
日本人一人一人が一体(一心)になって
考え動いていくことが
とてもとても大切なのでは、との想いが
ずっと変わらない、と言うことを
書かせていただきこの項の結びといたします。
ありがとうございます。
にんげん・しあわせ・ゆめ・こころ
入道(入村 道夫)











