円米ドル 日経平均
2011/3/17 76円25銭 8962円67銭
2011/10/31 75円32銭 8988円39銭
2012/06/01 77円66銭 8440円25銭
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(2012/11 野田首相衆議院解散方針表明)
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(民主敗北。自民党政権に)
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2012/12/28 85円前後 10395円18銭
<<<安倍内閣、アベノミクス発表>>>
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2013/01/25 90円54銭 10926円65銭
安倍政権による円安そしてインフレ政策アナウン
ス効果?なのか、為替そして日経平均株価にも大
きな動きが選挙前から出ていた(民主党政権から
自民党、安倍政権に必ず変わるの見通し)が、
正直、何だか変だよなあ、と感じてならない。
企業経営者は大きな変革を実施して、企業業
績大きく好転しているのか、と考えるととても
「はい」と言うことはできない。
では、なぜ!?
思惑、期待が企業業績そして国力にかなり先走
って為替相場そして株価が創られてしまっている、
改めてそう感じています。
新聞、テレビ、週刊誌・・・マスコミでも連日、いわゆ
る「アベノミクス」を取り上げ続けている。
掲げた、掲げる施策だけで、こんなに動く、これが相
場なんだ、と言われればそうなのですが、スーッと心
に落ちてきません。
ついこの間までの「円高・株安」大変だぁぁ~は
一体どこに行ってしまったのでしょうか。
今回は「アベノミクス」に関してある意味で世の中が
浮かれてる?状況で私が「困ったな」と感じている
ことを書いていきたいと思います。
アベノミクス!!!
新しいバブル??で『夢が再び}!!
企業の、産業構造の『自己変革』が
後ろにおいやられ、
不動産そして建設の二つの産業変革が遅れる!!
週刊現代・週刊ポスト
★アベノミクス=安倍ノミクス
=安倍+エコノミックス
Abenomics
●アベノミクス、週刊誌などでも長くつらい体験を重
ねてきた日本では禁句?と思っていた「バブル」の文
字が再び、活字として使われ始めています。
●アベノミクスは安倍政権が掲げる「経済政策パ
ッケージ」。
●その政策の骨子は安倍総理ご本人も何度も何度も
繰り返し口にされています「3本の矢」。
◆大胆な金融政策
◆機動的な財政政策
◆民間投資を喚起する成長戦略
●そしてその具体的な内容として
『大規模な公共投資(国土強靭化)』が民間投資を
喚起する施策として掲げられており、これが前記の
週刊誌記事に「バブル」の言葉を使わせている、と
思います。
●そしてこの施策の恩恵?を大きく受ける(だろう)のが
でかく括ってしまうと「不動産関連産業」。
●「建設業」と「不動産業」のふたつの産業。
●不動産業
・不動産取引業 ・不動産賃貸業
・不動産管理業
●建設業
・一般建設業 ・特定建設業 ・指定建設業
★この二つの産業は戦後日本の国の施策の恩恵
を最も享受していた産業、と私は位置付けておりま
す。
★そして、国の施策の恩恵を受けるから、産業の中
で「最も自己変革が遅れている産業」と私は昔から
感じています。
●ある意味で最も変革が必要なのは『学校教育』
だとも思っており、その変えていくべき方向も
自分なりに考えてきてはいるのですが、
今回は文字数との兼ね合いもあり学校教育に
関しての書き込みはやめます。
また機会を見つけて。
★戦後の日本を元気にしていく、その施策の最大が
「公共事業」。そして「公共事業」は言ってみれば、
「土地+工事」で成り立つもの、であり、戦後から今
もずっとつ続いている「日本を元気にしていく施策の
中心が公共事業」、この形が不動産業と建設業の
自己変革を著しく遅らせているのだとも思うのです。
◆バブルの崩壊そしてリーマンショック。
◆金融機関も含めて多くの産業で「産業構造の
自己変革」が行われてきています。
◆合併、ビジネスの境界を跳び越えての「共動」。
◆そして各産業で行われ、特に流通業界で非常に
明確に表れているのが「多重化構造をぶち壊し、
自らができるだけ最終顧客との接点をもつ変化」。
◆インターネットの普及が加わって、今は、生産者が
直に消費者一人ひとりとやりとりできる、やりとりする
状況になっています。
◆卸問屋・仲卸・・・と言った「多重化の構造」がなく
なってきている、のです。
◆このような流れに負けないようにスーパーとかの
販売業もPBなど様々な工夫を加えて自己変革を重ね
てきています。
★このような今では「あたりまえ」の動きに大きく
遅れているのが「不動産業」と「建設業」このふた
つの産業だと思うのです。
★別の言い方をしますと「業法」で守られているが
故に変化できない、ともいえると思っています。
●私もこのふたつの業界の会社に所属し仕事を
していました。その時には気が付かなかった、(正直
気にならなかった)のですが、離れて4年経った今、
「当時は縛られていると感じていた業法(宅建・建設
業法)、実はこの業法が各社を守り、日本独特の
産業構造を創ってきた」と強く感じています。
●宅建業法で例えば仲介をすればいただける手数
料はいわゆる「両手」、仮に売買とすれば「売り手」と
「買い手」の両方から法律で定められた「手数料」を
支払ってもらうことができます。
●でも・・売り手と買い手の思惑は「逆」、
買い手は「安く買いたい」、一方売り手は「高く売
りたい」。単純に『利益相反』なんです。
日本では一つの仲介者が利益相反する、両者
の立場で仲介業をすることができる。
(詳しくは知りませんが弁護士さんの世界では
当然にあり得ない、と思うのです)
●利益相反する両者の代理(双方代理)、日本
ではこれを何で法律が守っているんだろう、
単純に「おかしい」なって思うことです。
◆「おかしいな」を跳び越えて
「業法が日本の中であればやっていいですよ」
と守ってくれている、そう思うのです。
◆世界の中では仕事できない、仕組みだと思い
ます。
まさに「ジャラパゴス産業の典型」なのでしょうか。
◆建設業界は単純に大型工事はこれも法律そして
慣例などにより『多重化』(=下請け構造)をあたり
まえにしている、と感じます。
◆そして・・「下請けいじめ」の言葉があるように、
下請けは元請の言いなりにならないと次の仕事を
発注してもらえない・・・言い過ぎとは思いますが
このような状況を国もしっかりと把握している証が
『下請代金支払遅延等防止法』(下請法)なる
法律を制定していること、なのでは。
◆私の感覚では法律を創って仕組みをそのままに
する、のではなく仕組みそのものをそんな法律が
要らないようにすればいいのに、と素直に思うので
すが、どうでしょうか。
●戦後の日本を右肩上がりにしてきた「公共事業」、
そして「住宅建設」。
●公共事業には必ず「入札」があります。
建設業を営むものであればだれでも入札できるもの
ではありません。
●入札資格があります。
●単純に言ってしまえば大型公共事業は
スーパーゼネコンが元請となり、その下に一次
下請け、その下に二次下請け、更にその下に
三次下請け・・・・・・・と
「請負の多重化」を前提としている、と思います。
●公共事業…道路・港湾・河川・・・・開発・・
そして「住宅」も元々は「公共事業」。
●戦後の状況の中で、日本人に「住まい」を。
入り口は「公共賃貸」住宅。
私が結婚したのは1974年、当時、家を買うなんて
発想はハナからなく、「アパート」、できたら公団住宅
に、そんな時代でした。
●公団住宅は「抽選」!!!!ものすごい競争率。
これが嫌で私は民間のアパートで結婚生活を始め
ました。
●今のマンションの間取りの原型は昭和26年、
1951年の「公営住宅51C型」だとか。
(2DK。
寝食分離を目的としてダイニングキッチン登場)
●そして日本初の分譲マンションは昭和31年、
1956年の四谷コーポラス28戸。(日本信販)
●年収20万円の時代で3LDK230万円だった
とか。
●そしてマンションの名前が登場したのは昭和
44年(1969年)、そして翌年の昭和45年(1970
年)にマンションが公的融資の対象になり、
・・・・・・今にとつながる訳です。
日本でのマンション、まだ40年ちょっとの歴史なん
です。
●住宅を普及させることで建設の仕事が増える、
住宅を変えることで家電等の他の産業へのブラス
波及が大きい。そして人々も「自分の家」を持つこと
ができる・・・・・・・・・正にいい施策と私も感じます。
★でも、行き過ぎた、不動産信奉になりすぎた・・・
★不動産を動産化することで不動産業は成り立っ
ていた(by入道)んですよね。
★不動産取引が活発になれば、あたりまえのことと
して「価格」は当然にアップしていきます。
★一時期は「東京23区の土地の価格でアメリカ全土
が買える」なんて今思えば、そんなバカなと思うような
熱病に日本全体がかかっていた、のです。
★普通の人たちも「住むために買うのではなく、売る
ために買う、差益狙い(=投資)」の住宅取得になって
しまった、そして国もそれを良しとしてしまっていた。
★融資します、
信用は「ヒトではなく土地」、それを日本人は「自分へ
の信用と勘違い」していた。バブルは私の観方は
「信用バブル」となります。
★だからバブルがぶち壊れた・・・・
★バブルの崩壊、リーマンショック、長期のデフレ
下での苦しい経営・・・・・
自己変革に遅れに遅れていた「建設」「不動産」業
界で少しずつ感じられ始めた「生きていくための自
己変革」がアベノミクスバブルによってまた戻って
しまう、変化が止まってしまう、更に他の産業との差
がつく、日本の中でだけしか通用しない産業体、
産業構造のまま、でいる「ジャラパゴス産業化」して
しまうと思っています。
★アベノミクスバブルによって獲得する利益を原資と
して?50年後、60年後そして世界に通用する
産業体・産業構造に変革していく、この動きを自ら
とっていくべきそう私は思います。
●「アベノミクス」を「夢が再び」と捉えるのではなく、
前回のバブルで恩恵を享受した「不動産そして建設
この二つの業界」は『お客さま視点』に立ち返り、
自分たちの仕事の仕組みを意思を持って変革して
いつて欲しい、変革していくべき、と思います。
●若い経営者の不動産会社、建設会社では数年前
から自らそんな変革を実行してきている会社もありま
す。
●そのような会社を育成していく日本でありたいな、
と改めて感じています。
★建設業界、不動産業界、一つ一つの会社が、
一人ひとりの経営者が「あたりまえ」のビジネスの
成り立ちから見つめなおすことが必要であると思い
ます。変わって欲しい!!!日本の明日のためにも・・・。
今回も最終行までお眼を進めていただきまして
ありがとうございます。
バブルの崩壊そしてリーマンショックは
企業の再編を入り口として
産業構造の変革のきっかけ、ともなりました。
でも、
産業分野においてその変革の動きに
遅れているのが
今回書かせていただきました「不動産」
そして「建設」の分野。
少し変わりつつあるのかな、と感じ始めていた時に
今回のアベノミクス、そして株価・為替の動き。
「夢が再び」の状況になり始めており
ある意味で「今、変革する必要がない」状況に
なってしまった、
マスコミを再び「バブル」の文字で
社会を煽っている・・・・
何度、痛い目に合わなければ
自己変革しないのか、
自己変革ができないのか・・・・
正直、そんな気持ちにもなっております。
にんげん・しあわせ・ゆめ・こころ
入道(入村 道夫)





